2022年9月16日

ISO9001の認証取得を目指す際、特に製造業におけるコツは「仕事でつかっているルールや仕組みをそのまま活かす」ということです。
ISO9001のためだけのルールをつくるのではなく、製造業務で既に活用している「経営方針」や「目標」といった今あるルール・仕組みを活かして構築することで、負担少なくISO9001を取得できるでしょう。
1.製造業におけるISO9001取得のコツ
製造業におけるISO9001取得のコツは、
今ある業務上のルール・仕組みをそのまま活かす
ということです。
ISO9001とは、品質マネジメントシステムのことです。
簡単に言ってしまえば、組織の誰が仕事を行っても、同じように成果を上げることができるような仕組みを整え、PDCAサイクルを回すことによって継続的に発展していくことができるようにしましょう、というものです。
ISO9001のPDCAサイクルについては、下記の記事で詳しく解説しております。
ISO9001のPDCAサイクル
ISO9001の認証取得をしていない企業であっても、上記の考え方で仕事の仕組みを整えているのではないでしょうか?
わざわざISO9001のためだけのルールをつくってしまうと、ダブルスタンダードとなり、ISOのためだけの活動というものが増えてしまいます。製造業の企業では、まずは自社の業務プロセス、仕事の流れを棚卸することから始めてみてはいかがでしょう。
ISO9001の要求事項は1から10.3までありますが、自分たちの仕事の流れを棚卸することで、ISO9001の要求事項のどこに自社の取り組みが当てはまるのかを考えやすくなります。
仕事の流れを棚卸しISO9001に当てはめることで、ISO9001規格で文書化要求のある事項も、
「改めて用意する必要がない」「既にある書類や記録で対応できる」と確認できるかもしれません。
2.製造業におけるISO9001取得の構築事例
製造業におけるISO9001取得の構築事例を3つご紹介します。
事例① 品質方針の作り方
ISO9001の認証取得にあたり、品質方針を確立する必要があります。
品質方針には、以下を含める必要があります。
・組織の戦略的な方向性を示す内容
・品質目標の設定のための枠組みを与える内容
・要求事項を満たすための内容
・品質マネジメントシステムの継続的改善へのコミットメント
これらを見た際に、新たにISO9001のために品質方針を作成しないといけないと考える方もいらっしゃいますが、実は、わざわざ作成する必要はありません。
既に会社で設定している「社是」や「経営方針」等がISO9001が求めているこの品質方針に該当することが多いのです。
新たに品質方針を作るのではなく、既にある「社是」や「経営方針」等を活用できないか検討してみましょう。
事例② 目標の考え方
ISO9001の認証取得の際に、目標の設定が必要となります。
神奈川県の30名程の金属製品製造のお客様(Y社様)では、全社の売上げ目標をもとに各部署の年間の目標を設定しており、その目標をそのままISO9001の目標としていました。
こういったケースの場合は、ISO9001のために新たな目標を設定する必要はなく、既存の目標をそのまま活用することで、企業の実態に合った活動を行うことができます。
ISO9001の認証取得するからといって、新たに目標を設定する必要はありません。既に企業として目標を設定しているのであれば、その目標をそのまま活用することで、スムーズに構築・運用を進めることができます。
事例③ 力量について
ISO9001の規格要求事項には、力量という項目があります。
企業によっては業務の習熟度を測るために星取表などを作って管理している企業もあります。
ただ、ISO9001認証取得のためだけに作成する必要はありません。
とあるお客様(プラスチック製品加工業・約20名)だと、業務に必要な資格の取得が重要だとして、資格の有無を力量として管理していることもあります。
3.製造業におけるISO9001 よくある質問
Q:ISOのために新たに帳票を作成したり、追加の活動をしないといけないのではないか?
A:新たに帳票を作ったりISO用の活動をする必要がない場合がほとんどです。
この質問、本当に多いです。
繰り返しになりますが、実際に皆さんがやられている活動をISO9001に当てはめることができます。実態を活かしながら仕組みを構築することで、必要以上の負担をかけることなくISO9001の認証取得に取り組むことができます。
「コンサルタントに依頼してISO9001を取ったが、支給されたテンプレートや現場のフォーマットが多すぎてISOのための仕事になっている」
という会社のお話もよく聞きます。
そのようなことにならないよう仕事で利用している書類やルールをそのまま活かしてくれるようなコンサルティング会社を選ぶことも重要です。
まとめ
ISO9001認証取得する際の製造業におけるコツは、
既に活用している「経営方針」や目標等の自社の実態を活かすことです。
すでにあるルール・仕組みでISO9001のPDCAサイクルを構築し、負担のない運用を目指しましょう。
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