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ISO9001「4.1 組織及びその状況の理解」とは?を簡単解説

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2024年3月25日

ISO9001「4.1 組織及びその状況の理解」とは?を簡単解説

今回のテーマはISOの規格改訂において新たに新規要求となった4.1組織及びその状況の理解のお話になります。
規格改訂は皆様にとってはかなり手間のかかる作業ですよね。
そんな手間を少しでも省けるように解釈を記載させて頂き、今後皆様が改訂作業にとりかかる取っ掛かりに少しでもなればと思います。

1.[4.1 組織及びその状況の理解]の規格要求事項

4.1 組織及びその状況の理解

組織は、組織の目的及び戦略的な方向性に関連し、かつ、その品質マネジメントシステムの意図した結果を達成する組織の能力に影響を与える、外部及び内部の課題を明確にしなければならない。
組織は、これらの外部内部の課題に関する情報を監視し、レビューしなければならない。

注記1 課題には、検討の対象となる、好ましい要因又は状態、及び好ましくない要因又は状態が含まれ得る。
注記2 外部の状況の理解は、国際、国内、地方又は地域を問わず、法令、技術、競争、市場、文化、社会及び経済の環境から生じる課題を検討することによって容易になり得る。
注記3 内部の状況の理解は、組織の価値観、文化、知識及びパフォーマンスに関する課題を検討することによって容易になり得る。

「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」

この要求事項では、自社が置かれている状況や環境を正確に理解することが求められています。
組織が直面している内部・外部の課題を把握し、それらが組織の戦略的方向性にどのように影響を与えるかを理解し、対策を実施していきましょう。

2.組織及びその状況の理解とは

前述しましたが、自社が置かれている状況を正確に理解し、それに基づいて適切な品質マネジメントシステムを構築・運用することを求めています。
そのため、外部と内部の課題を踏まえて目的や戦略を体系的に考えることで把握することが必要です。

3.外部及び内部の課題とは

課題には「社外に関する課題」と、「社内に関する課題」があります。
外部の課題とは、市場環境、同業他社のサービスの技術・品質などの社外(お客様や競合、社会全体、技術の動向、法律の動向など)の事柄が含まれます。
次に、社内の課題とは、組織体制、技術力、雇用等などの、社内の事柄が含まれます。

例えば、外部及び内部の課題は次のようにわけることもできます。

  1. 自社を取り巻く自然環境:気候、大気の質、土地利用、天然資源の利用可能性など
  2. 企業が直接コントロールできないようなもの:電気代の高騰、法規制の詳細が追加、市場での動き、原材料不足など
  3. 企業が直接コントロール又は影響を及ぼせるもの:従業員への教育、工場の設備の老築化など

既に会議などでこのような内容について話をしていたり、SWOT分析などをやっていたりしたら、それらがそのまま使えます。
また、トップを交えたマネジメントレビューで進める方法も考えられます。

方法論にこだわらず、自社の現在の取組みを客観的に考えてみましょう。

4.ISO9001の[4.1 組織及びその状況の理解]具体例

では実際に、どのような事例があるか下記にてご紹介いたします。

ご紹介先は総合建設業を営む会社A株式会社様です。
売上げ・利益共に東京オリンピックの影響を受けてプチバブルの状況で、公共工事・民間工事も順調。今後の展望も考え、設備投資をしようか迷っている。

そんな状況のA株式会社様では「4.1組織及びその状況の理解」の、特に「外部内部の課題」はどのようなことが当てはまるかご紹介してきましょう。

(1)自社を取り巻く自然環境

今冬は雪が定期的に降り、積雪もあるため作業が工程通りに終わっていない。
仕事の受注は多くあるが、工程が計画通りにすすまないので人手不足だ。
戦力を採用しないと仕事が回らない、でも求人を出しても人がなかなか集まらない。

(2)企業が直接コントロールできないようなもの

東京オリンピックの影響でどこの会社も建設ラッシュ。
資材の取り合いで購入がなかなかできない。
他企業との資材の取り合いで、資材自体が高騰して大変。

(3)企業が直接コントロール又は影響を及ぼせるもの

新入社員が入ってきた。これで戦力になるはず。しかし、教育をしている時間もない。
まずは現場でOJTで覚えてもらおう!
しっかりと社会人としてのマナーや基本的知識を学んでいない為、現場で事故、クレームが多数発生。

上記①~③でご紹介させて頂いたように企業は多くの外部的、内部的課題を抱えているかと思います。
ISOのために無理に考えていくといったことは、ご想像の通り、不要ですね。
普段の経営者会議、全体会議、営業会議、又は安全大会などで話し合われている内容がこの「4.1組織及びその状況の理解」で該当してくるのです。

新しいISOのカタチ

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5.審査で抑えるべきポイント

この事項では、組織が今おかれている状況を理解し、それに基づいて品質マネジメントシステムを設計・運用することが求められています。
そのため、審査で抑えるべきポイントは、自社の内部及び外部の課題についてトップインタビューで聞かれた時に答えられることです。
また、その内部及び外部の課題に基づきどのように対応しているかも全体が紐づいていることが重要です。

6.見落としがちな注意点


文書化

5.審査で抑えるべきポイントでも記述したように、自社の内部及び外部の課題について聞かれた時に答えられることが必要ですが、ここで一つよく誤解があるのが、必ずしも文書化する必要はないということです。
規格要求事項としても文書化の要求はされていません。

しかし、「組織は、これらの外部内部の課題に関する情報を監視し、レビューしなければならない。」とあるため、ここで決定した課題についての取り組み内容を確認し、結果どのように対応したのかを振り返る必要があるため、記録として紙に記載しておくことをおすすめします。

7.まとめ

まずは自社の外部的・内部的課題を改めて考えてみると良いかもしれないですね。
不明点があればぜひ認証パートナーのコンサルに一度ご相談ください。

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