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ISO9001:2015年度規格改訂6.2項「品質目標およびそれを達成するための計画策定」規格解釈

2019年6月11日

ISO9001:2015年度規格改訂6.2項「品質目標およびそれを達成するための計画策定」の規格解釈について説明していきます。

大きく下記の3つの項目をご説明させていただきます。

1.ISO9001:2008年版と、ISO9001:2015年版の対比
2.ISO9001:2015年版で明確にされたこと
3.ISO9001:2008年版から、ISO9001:2015年版に移行するにあたって確認すべきこと
 

ISO9001:2008年版と、ISO9001:2015年版の対比

まずは、ISO9001:2008年版と、ISO9001:2015年版の対比からみていきましょう。

ISO9001:2008年版における構成は下記の通りです。
5.4 計画
5.4.1 品質目標
5.4.2 品質マネジメントシステムの計画

ISO9001:2015年版における構成は下記の通りです。

6.2 品質目標およびそれを達成するための計画策定
6.2.1 (無題)
6.2.2 (無題)
6.3 変更の計画

上記のように、章の構成は変わっていますが、大きな要素としては変わっていないことが分かります。

ISO9001:2015年版で明確にされたこと

次に、ISO9001:2015年版で明確にされたことを説明していきます。

6.2項「品質目標およびそれを達成するための計画策定」

ISO9001:2008年版における5.4.1項「品質目標」の記述は下記の通りです。

“トップマネジメントは、組織内のしかるべき部門及び階層で、製品要求事項を満たすために必要なものを含む品質目標[7.1 a)参照]が設定されていることを確実にしなければならない。品質目標は、その達成度が判定可能で、品質方針との整合がとれていなければならない。”

ISO9001:2015年版における6.2項「品質目標およびそれを達成するための計画策定」の記述は下記の通りです。

“6.2.1
組織は、品質マネジメントシステムに必要な、関連する機能、階層およびプロセスにおいて、品質目標を確立しなければならない。品質目標は、次の事項を満たさなければならない。

a) 品質方針と整合している。
b) 測定可能である。
c) 適用される要求事項を考慮に入れる。
d) 製品およびサービスの適合、並びに顧客満足の向上に関連している。
e) 監視する。
f) 伝達する。
g) 必要に応じて、更新する。

組織は、品質目標に関する文書化した情報を維持しなければならない。

6.2.2
組織は、品質目標をどのように達成するかについて計画するとき、次の事項を決定しなければならない。

a) 実施事項
b) 必要な資源
c) 責任者
d) 実施事項の完了時期
e) 結果の評価方法”

一見して分かることは、2015年版では6.2.2項に、決定すべき事項が明確化された点です。
2015年版に6.2.2項が含まれることとなった要因は、また別の機会に述べるとして、これらが明確になったことで、2008年版に比べて具体的な実行計画が必要となってきます。また、監視すること、伝達すること、必要に応じて、更新することも、2008年版では暗に述べていた部分が、明らかに記述されたことも特徴です。

6.3項「変更の計画」

続いて、ISO9001:2008年版における5.4.2項「品質マネジメントシステムの計画」の記述は下記の通りです。

トップマネジメントは、次の事項を確実にしなければならない。

a) 品質目標に加えて4.1 に規定する要求事項を満たすために、品質マネジメントシステムの計画を策定する。
b) 品質マネジメントシステムの変更を計画し、実施する場合には、品質マネジメントシステムを“完全に整っている状態”(integrity)に維持する。”

ISO9001:2015年版における6.3項「変更の計画」の記述は下記の通りです。

“組織が品質マネジメントシステムの変更の必要性を決定したとき、その変更は、計画的な方法で行われなければならない(4.4参照)組織は、次の事項を考慮しなければならない。

a) 変更の目的、及びそれによって起こり得る結果
b) 品質マネジメントシステムの“完全に整っている状態”(integrity)
c) 資源の利用可能性
d) 責任及び権限の割当てまたは再割当て”

このように、考慮すべき事項が増えたように感じられます。
これも、2008年版では暗に述べていた部分が、2015年版では明らかにされました。

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ISO9001:2008年版から、ISO9001:2015年版に移行するにあたって確認すべきこと

ISO9001:2008年版から、ISO9001:2015年版に移行するにあたって確認すべきことを考えていきます。

私たちコンサルタントは、様々な業種・業態の組織様のお手伝いをさせていただく中で、役得と言いますか、様々な形・内容の「品質目標」を拝見させていただいております。
その中で感じることは、新規構築時にとても皆さんがよく勉強されて、現在の「品質目標」の書式を作り上げられたということです。

「品質目標」を基に明確化する

多くの組織様においては、2015年版の6.2.2項に定められている事項を既に網羅しておられました。
しかし、ごく一部の組織様においては、2015年版の6.2.2項に定められている事項が網羅されていないことがございました。
特に、b)必要な資源と、e)結果の評価方法が漏れていることが多いですね。

よって、まずは貴社の「品質目標」において、2015年版の6.2.2項に定められている事項が明確になっているかどうか、確認してください。
それから、変更の計画においては、その段取りや手順が定められているかをいま一度確認してください。

確認するための具体的手順

例えばですが、ご自宅をお引越しされることを検討される際には、おそらく現状に不便を感じるからお引越しを検討されるのでしょう。
駅や学校から遠いから?家族構成が変わるから?家賃や間取りの問題?どこが満足できないからお引越しするのか、それぞれのご家族ごとに指標があると思います。

お引越しすると決まったら、指標を満たす物件の選定に移りますね。
その際には、必要な引越し資金が準備されているか、近隣環境の変化によって自分たちの生活がどう変わるか、それで満足ができるかどうか検討されますね。

新居が決まれば、退去日が決定され、それに向けたお引越しの段取りが組まれることでしょう。
品質マネジメントシステムの変更の計画においても、そのような計画の段取りが求められます。

忘れてはいけないのは、管理責任者や推進委員会独自で進められるのではなく、きちんと組織内に伝達されていること、品質目標の監視がなされていることです。

上記のような点にフォーカスをあてて、貴社の「品質目標」が整っているか、見てみてはいかがでしょうか。

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