2021年3月22日

ISO14001の内部監査はマネジメントシステムに問題ないかをチェックするPDCAサイクルのCにあたる重要な仕組みです。本記事では、ISO14001の内部監査の目的やポイント、有効な内部監査にするための方法もあわせて解説していきます。
1.ISO14001の内部監査と目的
ISO14001では規格要求事項と組織が策定した規程などがマッチしているかどうかを監査することとなっています。
内部監査の目的はマネジメントシステムに問題がないかどうかをチェックすることです。
規格要求事項に沿っているか?だけでなく、どうすれば会社が良くなるかを考えて進めていくことで有効性が高くなります。
また、内部監査を実施する際は頻度・監査手順・役割者・監査基準・監査の範囲を定めてあらかじめ計画しておくことが必要になります。
2.ISO14001内部監査の手順
内部監査を実施する前には必ず内部監査計画を策定します。
計画する項目は、重点監査項目・監査実施日・監査部署・監査員・監査員の部署・前回の指摘内容、の6つです。
なお、自部署の監査をすることはできないため、監査員は2名以上で構成することが必須となっています。
内部監査といっても組織全体のデータや書類をチェックすることは不可能です。
そのためサンプリングチェックをしてチェック対象を絞って監査を行っていくことです。
その際には誰が・いつ・何をした、ということを確認したことがわかるメモを残しておくことが必要です。
審査でも客観的証拠が何か、いつ・誰が実施した記録を確認したのかをチェックされるため記載するようにしましょう。
3.有効な内部監査にするには
内部監査はただ規格要求事項に沿ってるか、運用に問題はないかを見るだけではなく、「さらに仕事がやりやすくするには」「今のやり方でもいいのか」と振り返る機会にもできます。
重要なのは何を重視して監査していくかです。 内部監査が有効になればメリットになることを4つ紹介します。
ISO14001の更新審査、維持審査で注意するポイントについては、こちらの記事で詳しく説明しております。
①振り返るタイミング
複数の人間が業務している場合は特に、業務の手順が統一されているのか、変更されていることが周知されているかを内部監査というタイミングで振り返ることができます。
②他部署の仕組みを横展開する
内部監査では他の部署の監査員が実施することになるため、お互いに見る視点が全く変わってきます。
監査部署で真似したい仕組みや手順があれば監査員は自部署でそれを展開する機会に繋げられますし、監査部署でうまくいっていないことを監査員の視点から改善要求を出すことができます。
③緊張感が持てる
チェックの仕組みがある組織と全くない組織では緊張感の度合いが違います。
緊張感がなければ雰囲気も馴れ合ってしまうため、内部監査をすることで改善へつなげられます。
また、監査員は誰でもなることができるため、ベテラン従業員にも若手から指摘ができる機会にもなります。
④良いところを伸ばす
監査した際に良いルールや仕組みがあった場合にはあえて内部監査報告書に「Good Point」として残して見てください。
監査された側も良かったところを挙げられる方が意識が向上します。
4.内部監査で必要な記録
内部監査で必要な記録には、「内部監査計画書」「内部監査報告書」「内部監査チェックリスト」があり、不適合が出た場合にはさらに「是正処置報告書」とそのエビデンスも必要になります。
内部監査報告書には実施した日付や監査部署、不適合の内容を記載します。
内部監査チェックリストには、監査基準に対して適合か不適合かだけではなく、判断理由として何のエビデンスをチェックしたか(いつ・誰が作成したかなど)という客観的証拠をメモしておく必要があります。
これがなければ審査でも確認されることがあります。
5.まとめ
内部監査は規格要求事項に適合しているか、ルール通りに運用されているかをチェックする仕組みです。
内部監査員は自部署の監査はできないこと、監査実施時には客観的証拠をメモに残すようにしましょう。
また、4つのメリットを有効にするためにも、どうすれば仕事がやりやすくなるか、もっと会社が良くなるかという視点で実施することで質の良い内部監査を行ってください。
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