2019年6月4日
「ISO14001の目標って紙ごみ電気の削減じゃないとダメなの?」という疑問についてお答えします。
規格要求事項
まず始めにISO14001(アイエスオー14001)の規格要求事項4.3.3 目的、目標及び実施計画を見てみましょう。
組織は、組織内の関連する部門及び階層で、文書化された環境目的及び目標を設定し、維持すること。
目的及び目標は、実施できる場合には測定可能であること。そして、汚染の予防、適用可能な法的要求事項及び組織が同意するその他の要求事項の順守並びに継続的改善に関するコミットメントを含めて、環境方針に整合していること。その目的及び目標を設定しレビューするにあたって、組織は、法的要求事項及び組織が同意するその他の要求事項並びに著しい環境側面を考慮に入れること。
また、技術上の選択肢、財務上運用上及び事業上の要求事項、並びに利害関係者の見解も考量すること。
組織は、その目的及び目標を達成するための実施計画を策定し、実施し、維持すること。実施計画は次の事項を含むこと。
a)組織の関連する部門及び階層における、目的及び目標を達成するための責任の明示
b)目的及び目標達成のための手段及び日程
と記載されています。
解説
ISO14001(アイエスオー14001)では、環境保護のために何らかの活動を行なうことが求められています。
自社で環境のために良いと決めたこと行動を、環境目標として設定することが多いですが、紙をムダにしない、電気をムダにしない、ゴミの削減を目標とするケースが多々あります。昔からISO14001取得している企業ですと、特に紙ごみ電気の削減を目標としている企業が多いのではないでしょうか。
ただ、この目標に関しては一番最初の取り組みとしては紙ごみ電気の削減の目標で削減はできるかもしれせんが、一度削減をしてしまってからは紙の使用量、電気の使用量、ゴミの削減を減らすことは難しくはないでしょうか。
ISO14001(アイエスオー14001)を取得しているお客様に訪問した際に、よく相談されることがあります。
「昔から紙ごみ電気の削減目標で実施しているのですが、もうこれ以上削減するのは難しいです」と相談されたことがあります。担当者さんは頭を抱えて悩まれておりました。
確かにそうですよね。削減できるところまで削減してしまったらそれ以上やることはもう無理ですよね。
確かにこういった活動も大事なことだとは思いますが、本当に紙ごみ電気の削減をすることが会社としての目標なのでしょうか。本当にこの紙ごみ電気の削減が会社としての目標であるならば、正直、働かないのが一番ではないでしょうか。けど、働かないのが一番となると会社は潰れてしまいますよね。
目標の設定方法
では環境ってどんな目標を設定すべきなのでしょうか。
環境側面の洗い出しで評価の結果、著しい環境側面に登録されたものすべてを目標に設定して管理している企業様がほとんどです。間違ってはいないのですが、それだと自社で管理できる範囲を超えてしまい、自分達で自分の首を絞め、運用が回らなくなってしまっている企業様の姿を良く見ます。
もう一度業務の流れを見直し、自社として環境に影響を与えていることや環境影響にプラスになることがないか探してみることが大切です。
例えば、製造業の場合ですとどんな環境目標にするのがいいかと思いますか。
自社製品やサービスが市場にでることによって、環境影響にプラスになることがあれば自社製品の販売数を増やすことが自社での環境目標となりますよね。
自社の製品やサービスが市場に普及すると、環境保全につながるというメリットがあります。売れば売るほど環境によいことをしていると言えます。そうしたら売上目標=環境目標となりますよね。
不適合製品の削減や仕掛品の発生の削減も環境としても目標になりますよね。
不適合製品や仕掛品が発生するということは、機械の稼働や廃棄物が増えるということになり、電気の使用量やゴミが増えますよね。クレームゼロや仕掛品の発生ゼロという環境目標でもいけますよね。
アドバイスすると「自社で管理できるもの、管理したいものは何か?」これを先に考えることが大切です。
環境側面の抽出での課題だしの発想を逆にしてみてください。
環境側面の洗い出しで抽出された著しい環境側面になる課題をすべて改善活動とするのではなく、自社で管理できる課題、管理したい課題を先ず検討し、それを環境側面の洗い出しで課題になるように特定することがポイントです。
ISO14001(アイエスオー14001)を取得しているだいたいのお客様が同じような悩みを抱えているので、是非、認証パートナーを事務局として迎えて頂いて一緒に目標等を検討していきましょう。
もちろんISO14001を新規取得しようとお考えの皆様もお手伝いをさせて頂きますので、認証パートナーにご連絡を頂ければと思います。
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