2026年10月26日

「個人情報漏洩にはどんな危険性があるの?」
「漏洩してしまった時はどのような対応をするといい?」
このような疑問をお持ちの企業担当者様はいらっしゃいますでしょうか。
個人情報漏洩が発生してしまうと、社会的信用を脅かす事態を招いてしまいます。
なぜなら、情報の悪用だけでなく、損害賠償の請求や売上の低下にまで繋がってしまう恐れがあるからです。
ここでは、個人情報漏洩の危険性や対策方法について分かりやすく解説していきます。
本コラムを読み終えていただければ、個人情報漏洩の危険性を理解することができ、自社が今取り組むべき対策について、再確認することができるようになるでしょう。
1.個人情報の漏洩防止は確実な情報管理が必須
個人情報漏洩を防ぐには、外部からの攻撃を遮断する技術的対策、誤操作や不正持ち出しを防止する人的・物理的対策、そして個人レベルで実践する自衛策の3つのアプローチを組み合わせることが効果的です。
もし個人情報が漏洩してしまった際には、個人だけの損害にとどまらず、会社全体での損害を招くことになりかねません。
また、個人の損害として精神的苦痛や慰謝料の請求、二次被害のリスクにつながることもあります。
これらを防ぐためには、個人情報が漏洩しないために強固なセキュリティの構築をする必要があります。そして、個人だけでなく会社での損害を発生させないためには確実な情報管理が必須になっていきます。
次の章では個人情報の漏洩の危険性について解説していきます。
2.個人情報漏洩の危険性
個人情報とは何を指しているのかお分かりでしょうか。
一般的に個人情報と言われるものは以下になります。
- 名前・生年月日・住所
- 血液型
- 性別
- 職業
- 電話番号
- 収入
- 個人識別符号
- クレジットカード番号・暗証番号
- 金融機関情報・暗証番号
- 画像・音声
情報の漏洩が発生すると、組織の規模やセキュリティレベルを問わず損害が生じます。
直接的・間接的に限らず影響し、主に以下に示す3つのリスクを引き起こす恐れがあります。
(1)情報の悪用
個人情報が不正利用された場合、顧客の氏名や住所などがリスト化されて迷惑メールや詐欺被害の標的になるほか、クレジットカードの不正決済などを引き起こすリスクがあります。
個人情報が流出することで以下のような危険性が伴います。
アカウントに不正ログイン
アカウントの乗っ取り
詐欺、ストーカーなどの犯罪のターゲット
ダークウェブでの取引
また、社外秘のノウハウなどの機密情報が悪用されると、競合他社への流出によって自社の市場における優位性が損なわれてしまいます。
さらに、新商品や新サービスの計画が公式発表前に漏洩した場合には、プロモーションや販売戦略の変更を余儀なくされるなど、事業運営に多大な影響が及ぶことになります。
(2)損害賠償の請求
情報漏洩の規模にもよりますが、高額な賠償を請求されるケースがあります。
企業が個人情報を漏洩させてしまった場合、刑事上、民事上の損害賠償責任を負わなければなりません。
個人情報を流出させてしまった場合、まずは主務大臣から勧告や是正命令を受ける対象となります。さらにその命令に違反した際には刑事罰が適用され、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
ただし、これらはあくまで法令に基づく行政・刑事上の規定に過ぎません。
実際の流出事故では民事上の損害賠償責任も同時に発生し、具体的な状況に応じて被害者1人あたり数千円から数万円程度の負担が生じることもあります。
金銭的被害の予測は非常に困難とされています。損害の規模が非常に大きい場合は会社の存続を揺るがす深刻な経営危機に直結してしまいます。
(3)売上の低下
個人情報の漏洩は、企業に対する社会的信頼を著しく損ない、売上の大幅な低下を引き起こす重大な要因となります。
信頼喪失により既存顧客の解約が相次ぎ、被害規模が数千万円・数億万円へと拡大してしまうケースも珍しくありません。
さらに、一度損なわれた企業イメージを拭い去るのは容易ではなく、後から対策を改善したとしても、失った信頼を取り戻すには極めて長い時間を要することになります。
3.情報漏洩を防止する方法

情報の漏洩を防ぐためには、どのような対策をする必要があるのでしょうか。
ここでは、情報の漏洩を防ぐための方法を解説します。
(1)情報や機器の不要な持ち出しを禁止
業務で扱う各種情報や機器に関しては、原則として不必要な社外への持ち出しや私物の持ち込みを行わない運用が基本となります。
たとえば、パソコンやUSBメモリなどの機器を軽率に持ち出したり、個人所有の端末を社内ネットワークへ繋いだりすることは厳禁とすべきです。
業務上やむを得ず持ち出しや持ち込みを許可する場合は、端末の画面ロック設定やデータの暗号化など適切なセキュリティ措置を義務付けた上で、承認ルールを明確に定めておくことをおすすめします。(2)機密情報の取り扱いの徹底
業務上で知り得た機密情報をSNS等へ投稿することや、不特定多数の人が利用する飲食店・電車内などの公の場で機密情報に関する会話を行うことも禁止する必要があります。
不特定多数の人が利用する公の場で機密情報に関する会話を行う際には、完全個室の場所や周囲に人がいないことを確認しましょう。
実際に、Instagramに社内での様子を安易に投稿してしまい、多額の損害賠償を請求されてしまった事例もあります。二次被害を防ぐためにも「これくらい大丈夫だろう」といった軽率な考えにとどまらず、機密情報の取り扱いには徹底するようにしましょう。
(3)無許可で個人情報の公開をしない
無許可での個人情報の公開は、個人の安全や社会的信用を脅かす重大なリスクを生みます。
特に業務内で使用しているツールやログインID、パスワードなどは決して第三者に伝えてはいけません。
「この人は信頼しているから大丈夫。」
「漏れることは決してないから大丈夫だろう。」
これらのような油断が大きな損害を招くことになります。
情報はいつ・どこで・誰が発信をしてしまっているのかわかりません。
情報は些細なところから漏洩する恐れがあります。
そのため、どんなに大丈夫だと安心する内容でも第三者が関わる情報は決して公開しないようにしましょう。
4.個人情報漏洩後の対応
個人情報が漏洩してしまった時は、まずは焦らず冷静な対処をすることが必要です。
ここでは、個人情報漏洩後の対応について説明します。
(1)情報漏洩の実態確認
情報が漏洩してしまった時は、まずは実態を把握することから始めましょう。
情報漏洩がどのくらいの規模で発生してしまったのか、今後どのくらいまで拡大しそうなのかを確認する必要があります。実態を把握することができたら、対象のサービスを停止するなどの処置に移りましょう。
(2)二次被害を防止する
情報漏洩が発生してしまうと、最悪の場合二次被害に繋がってしまう可能性もあります。
そのため、実態を確認することができたら二次被害の防止をする必要があります。
被害を受けてしまった対象の方の、パスワードを変更することや2段階認証を行うなど、現状できることを最大限取り組むようにしましょう。
被害の拡大はできるだけ最小限に食い止めることが重要です。
(3)原因の究明
情報漏洩の原因を追求し、被害がさらに拡大するのを防ぐと同時に今後同様の被害を受けないために対策を行うようにしましょう。
また、その他にはどのようなリスクが発生する可能性があるのかを考え、さらなるリスク対策を行うようにしましょう。
(4)機関への報告
個人情報保護法(第26条)に基づき、以下の1~4のように個人情報の漏洩等によって個人の権利や利益が損なわれる恐れがある場合は、個人情報保護委員会への報告を行うことが義務付けられています。
要配慮個人情報が含まれる事態
財産的被害が生じるおそれがある事態
不正の目的をもって行われた漏えい等が発生した事態
1,000人を超える漏えい等が発生した事態
報告は2段階で行われ、情報漏洩の発覚から3〜5日以内に速報を通知したのち、発覚日から30日以内に確報を提出する必要があります。なお、不正目的による漏洩の恐れがあるケースにおいては、発覚日から60日以内に確報を報告しなければなりません。
5.まとめ
情報の悪用だけでなく、損害賠償の請求や売上の低下にまで繋がってしまう恐れがあるため、個人情報漏洩が発生してしまうと、社会的信用を脅かす事態を招いてしまいます。
特に個人情報の漏洩は小さな油断からも起こりえます。
個人情報漏洩を防止するために、
- 情報や機器の不要な持ち出しを禁止
- 情報の破棄方法の徹底
- 無許可で個人情報の公開をしない
などの自社で取り組める対策を最大限に取り組むようにしましょう。
個人情報漏洩のリスクを理解することで、被害を受けてしまった際にも、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。
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