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2025年9月25日

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「QMSとは何?ISO9001との関係がよくわからない」
このような疑問をお持ちではないでしょうか。
品質への意識や顧客のニーズが多様化する現代において、QMS(品質マネジメントシステム)の導入を検討する企業が増えています。
しかし、QMSとISO9001の違いや、具体的な導入手順について、十分な理解がないまま始めると、途中で挫折してしまうリスクがあります。
本コラムでは、QMSの基本から、導入ステップ、ISO9001との関係性まで、体系的に解説します。
最後までお読みいただくと、QMSとISO9001について理解し、QMSを導入するための第一歩を踏み出せるようになります。企業の信頼性と競争力を高め、ビジネスを成功させるための新たな道を切り開きましょう。

QMS(Quality Management System)は、日本語で「品質マネジメントシステム」と訳され、組織が提供する製品やサービスの品質を一貫して維持・向上させるための仕組みを指します。
単なる品質チェックに留まらず、経営層から現場担当者まで全員が関わる「組織全体のマネジメントの仕組み」として機能します。
QMSにおける「品質」とは、単に製品の欠陥がないことだけでなく、顧客が求めるものを安定して提供し続けることを意味します。
そのため、組織全体で品質を管理するためのルール、責任、手順などを明確にし、一連の流れとしてシステム化します。
QMSの主な目的は以下の通りです
これらを実現することで、顧客の期待に応え、期待を上回る製品やサービスを提供し、企業の持続的な成長を促します。
近年、QMSが注目される背景には、以下のような社会的要因や市場の変化があります。
これらの背景から、感覚や個人の能力に頼るのではなく、組織全体で品質を管理する仕組みとしてのQMSが、企業の競争力を高め、持続的な成長を実現するために不可欠な要素となっています。
QMS導入は、企業に大きなメリットをもたらしますが、同時にデメリットも存在します。ここでは、メリットとデメリットを整理して解説します。
QMSは、顧客の要求事項を正確に把握し、それを満たすためのプロセスを確立します。これにより、製品やサービスの品質が安定し、顧客の期待に応えることが可能になります。
さらに、クレーム対応や再発防止策を通じて、顧客ロイヤルティを高めることができます。
業務プロセスの標準化により、無駄や重複作業を削減。新人教育の効率化や属人化防止にもつながり、結果としてコスト削減が可能になります。
QMSを適切に運用している企業は、「品質を重視する信頼できる企業」として認識されます。
特にISO9001などの国際認証を取得することで、取引先や顧客からの評価が高まり、新規契約や入札案件での優位性を得ることができます。
QMSは、潜在的なリスク(製品不良や納期遅延など)を事前に特定し、未然に防ぐ仕組みを提供します。
これにより、重大な品質問題の発生を防ぎ、企業イメージの毀損や法的リスクを回避できます。
また、業界規制や法令遵守の体制を整えることで、コンプライアンスの確保にも寄与します。
QMSの導入は、顧客満足度の向上や業務効率化だけでなく、企業の信頼性や競争力を高め、リスク管理を強化するための重要な手段です。
導入初期は体制構築に時間がかかり、短期的には効果を実感しにくい場合があります。
社員教育や手順書作成などの初期対応で、一時的に現場負担が増加することがあります。
形式だけの運用に陥ると、かえって非効率や不信感を招く恐れがあります。
継続的改善を定着させる仕組みが不可欠です。
このように、QMS導入は多大なメリットをもたらす一方で、運用方法を誤るとデメリットが顕在化する可能性があります。
重要なのは、単なる「導入」にとどまらず、継続的に改善を重ねながら仕組みを自社に根付かせることです。
QMSについて調べる際、「ISO9001」という言葉を頻繁に目にするでしょう。
この2つは密接に関係していますが、同じものではありません。
ISO9001は、国際標準化機構(ISO)が定めた品質マネジメントシステム(QMS)に関する国際規格であり、世界170か国以上で採用されている最も普及したマネジメント規格の一つです。
この規格は、特定の製品やサービスの品質を直接保証するものではなく、「高品質な製品やサービスを継続的に生み出すための仕組み」が国際的な基準を満たしているかを評価するものです。ISO9001は、企業がQMSを構築・運用する際のフレームワークとして機能し、組織の信頼性や競争力を高めるための基盤となります。
QMSとISO9001の最も大きな違いは、「QMSは個々の企業が持つ具体的な仕組み」であるのに対し、「ISO9001は、その仕組みを構築するための世界共通のガイドライン(規格)」であるという点です。
以下の表で整理すると理解しやすいでしょう。
| 項目 | QMS | ISO9001 |
| 定義 | 品質を管理・改善するための仕組み全般 | QMSを構築・運用するための国際規格 |
| 性質 | 各企業が独自に構築できる | 世界共通のルールとして認証可能 |
| 適用範囲 | 企業ごとにカスタマイズ可能 | ISOが求める要件に準拠 |
| 主な目的 | 顧客満足・品質向上 | 国際的に通用する信頼性の証明 |
ISO9001は、QMSを効果的に構築・運用するための国際的なフレームワークとして機能します。
この規格では、顧客要求の把握から文書化、内部監査、是正措置、継続的な改善まで、QMSに必要な要素が体系的に定められています。
これに基づいて構築することで、抜け漏れのないQMSを整備することが可能です。
また、ISO9001は認証機関による審査を通じて、自社のQMSが国際基準を満たしているかを客観的に評価する基準となります。
さらに、ISO9001に準拠したQMSは、世界中でその信頼性が認められる「共通言語」として機能し、グローバルな取引や競争においても優位性を発揮します。
ISO9001を取得することで、企業には以下のような多くのメリットがあります。
ISO9001の取得は、単なる認証取得に留まらず、企業の信頼性向上や業務改善、さらには新たなビジネスチャンスの創出に寄与する重要な取り組みです。
QMSを運用する上で中核となるのが、PDCAサイクルです。
このサイクルを継続的に回すことで、品質を維持し、さらに向上させていきます。
品質方針を策定し、顧客の要求や市場動向を踏まえた具体的な目標を設定します。
例えば、「顧客満足度95%以上の達成」や「製品不良率を1%未満に抑える」といった目標を掲げ、それを達成するための計画を立案します。
計画で定めた目標を達成するために、標準化された手順やマニュアルに基づいて業務を実施します。
具体的には、文書化された手順に従い製品を製造したり、サービスを提供したりすることが含まれます。
また、従業員への教育や情報共有を通じて、計画の意図を全員に浸透させることも重要な要素です。
計画に基づいて実行した結果を評価・測定します。設定した目標が達成されているか、プロセスが計画通りに運用されているかを、データや記録をもとに検証します。
具体的には、内部監査や顧客アンケートを活用し、実績と計画の差を把握することで、改善の糸口を見つけることができます。
確認の結果を踏まえ、目標が未達成だった場合や改善の余地がある場合には、是正措置や改善策を講じます。
例えば、不良品が多発している工程があれば、その原因を分析し、作業手順やプロセスを見直すなどの対策を実施します。
この改善活動は、次の計画(Plan)へとつながり、PDCAサイクルを継続的に回すことで、品質向上と業務の最適化を図ります。
QMSを効果的に導入するためには、以下の5つのステップを踏みましょう。
最初のステップとして、自社の品質管理の現状を徹底的に分析し、課題を明確にします。
どのプロセスで品質問題が発生しやすいのか、顧客からのクレーム内容や頻度などを洗い出し、現状の問題点をしっかりと把握しましょう。
現状の課題を解決するために、具体的かつ数値で測定可能な目標を設定します。
例えば、「顧客クレームを前年比30%削減する」や「問い合わせ対応時間を24時間以内に短縮する」といった目標を立てることで、達成状況を評価しやすくなります。
設定した目標を達成するために、ISO9001などのフレームワークを参考にしながら、品質方針の策定や業務手順書の作成、責任と権限の明確化、記録の仕組みの整備、必要な教育計画の策定などを行います。
これにより、効率的かつ効果的な品質管理体制を構築します。
構築したQMSを実際の業務に適用し、運用を開始します。
その際、全従業員がQMSの目的や手順を正しく理解し、実践できるよう、教育や研修を実施します。これにより、組織全体で一貫した品質管理が可能となります。
QMSの運用状況を定期的に評価し、内部監査やレビューを通じて効果を検証します。
評価の結果をもとに、必要な改善活動を実施し、PDCAサイクルを継続的に回すことで、QMSを自社に最適化し、より効果的な仕組みへと進化させます。
QMS導入を単なる「タスク」で終わらせず、組織の力にするためには、いくつかのポイントがあります。
それぞれを見ていきましょう。
QMSの導入・運用を成功させるためには、経営層の積極的な関与が不可欠です。
経営層がQMSの目的や重要性を深く理解し、率先して取り組む姿勢を示すことで、社員全体への浸透が進み、組織全体での効果的な運用が可能となります。
QMSは、特定の部署や担当者だけでなく、全社員が主体的に取り組むことで効果を発揮します。
そのため、研修や意見交換の場を設け、社員一人ひとりが「自分ごと」として捉えられるようにする必要があります。
導入の初期段階から社員の意見を取り入れ、全員参加型の仕組みを構築することで、組織全体での理解と協力を促進します。
QMSは一度構築して終わりではなく、常に改善を続けることが求められます。
市場や顧客ニーズの変化に対応するため、PDCAサイクルを回し続け、「常に今より良くしよう」という改善の文化を組織全体に根付かせることが成功の鍵となります。
ここでは、QMS導入にあたってお客様からよくある疑問や不安を紹介します。
はい、QMSは業種や企業の規模を問わず、どのような組織でも導入可能です。
中小企業でも、自社の状況に合わせて無理のない範囲で仕組みを構築することで、実際に成果を上げている事例が多数あります。
確かに初期費用は発生しますが、業務効率の向上やクレーム削減によるコスト削減効果で、長期的には十分回収可能です。
また、ISO9001の認証取得は、会社の信用力向上にもつながり、将来的な利益を生む投資と考えることができます。
従業員の理解を得るためには、QMS導入の目的やメリットを丁寧に説明し、共感を得ることが大切です。
また、教育や研修を段階的に実施し、最初は小さな改善から始めることで、従業員が無理なく取り組める環境を整えられます。
さらに、現場の意見を積極的に取り入れることで、従業員が主体的に関与しやすくなり、結果的に働きやすい仕組みが構築されます。
はい、ISO9001を取得しなくてもQMSを運用することは可能です。
ISO9001はあくまで品質マネジメントシステムの国際規格であり、その考え方を取り入れて自社独自のQMSを構築することができます。
ただし、ISO9001を取得することで、対外的に信頼性を証明できるため、取引先や入札で有利になるなどのメリットがあります。
本コラムでは、「QMSとは何か」から導入ステップ、ISO9001との関係までを解説しました。
QMSについて、以下を解説しました。
ISO9001について、以下を解説しました。
QMSの基本的な仕組みとして、PDCAサイクルの重要性を示し、その具体的な回し方を解説しました。
QMS導入を成功させるためのステップとして、以下の5つを挙げました。
本コラムを参考に、QMSの全体像を理解し、自社の状況に合わせた導入の第一歩を踏み出していただければ幸いです。
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