2019年6月10日
ISO14001:2015年版(EMS)7.4項「コミュニケーション」規格解釈について説明します。
まずは2004年版と2015年版の要求事項に書かれている部分を見てみましょう。
ISO14001:2004(EMS)
4.4.3 コミュニケーション 組織は,環境側面及び環境マネジメントシステムに関して次の事項にかかわる手順を確立し,実施し,維持すること。
a) 組織の種々の階層及び部門間での内部コミュニケーション
b) 外部の利害関係者からの関連するコミュニケーションについて受け付け,文書化し,対応する
組織は,著しい環境側面について外部コミュニケーションを行うかどうかを決定し,その決定を文書化すること。外部コミュニケーションを行うと決定した場合は,この外部コミュニケーションの方法を確立し,実施すること。
ISO14001:2015(EMS)
7.4 コミュニケーション
7.4.1 一般
組織は,次の事項を含む,環境マネジメントシステムに関連する内部及び外部のコミュニケーションに必要なプロセスを確立し,実施し,維持しなければならない。
a) コミュニケーションの内容
b) コミュニケーションの実施時期
c) コミュニケーションの対象者
d) コミュニケーションの方法
コミュニケーションプロセスを確立するとき,組織は,次の事項を行わなければならない。
- 順守義務を考慮に入れる。
- 伝達される環境情報が,環境マネジメントシステムにおいて作成される情報と整合し,信頼性があることを確実にする。
組織は,環境マネジメントシステムについての関連するコミュニケーションに対応しなければならない。
組織は,必要に応じて,コミュニケーションの証拠として,文書化した情報を保持しなければならない。
7.4.2 内部コミュニケーション
組織は,次の事項を行わなければならない。
a) 必要に応じて,環境マネジメントシステムの変更を含め,環境マネジメントシステムに関連する情報について,組織の種々の階層及び機能間で内部コミュニケーションを行う。
b) コミュニケーションプロセスが,組織の管理下で働く人々の継続的改善への寄与を可能にすることを確実にする。
7.4.3 外部コミュニケーション
組織は,コミュニケーションプロセスによって確立したとおりに,かつ,順守義務による要求に従って,環境マネジメントシステムに関連する情報について外部コミュニケーションを行わなければならない。
はい、それでは各項番の解説をしていきます!!!!!!!!!!!!!!!!!!
各項番の解説
7.4「コミュニケーション」
コミュニケーションとは情報や要求事項の共有、伝達、周知、確認などを指します。今実施にやっている会議なでのやりとりのことです。
〇内部コミュニケーション
会社の方針や目標、ルールの伝達や周知など組織の中において現実レベルで行われている内容です。会議や打ち合わせに限らず、社内ネットワークでやり取りされているものも含めて考えてみましょう。
また、このコミュニケーションプロセスにおいて、法令や顧客の要求事項等を順守し、伝えられる環境情報が、環境マネジメントシステムにおいて作成される情報(記録等)と整合し、信頼性(なぜ整合しているかの裏付け、承認等)があることを確実にし、「必要に応じて」コミュニケーションの証拠として文書化した情報を保持(メモでもなんでも、記録に残しておく)という要求です。
〇外部コミュニケーション
組織外となる行政や地域住民、また消費者などからの要望や苦情をくみ取り、対応をしていく流れです。また協会会社に依頼することなどもどう進めるのかを考えておく必要があります。守秘義務による要求に従って行う外部コミュニケーションには、関係官庁や関連団体に対する各種の届出、報告などを指します。
〇旧規格との違い
ISO14001:2004年版では、外部の利害関係者とのコミュニケーションについて文書化が求められていましたが、ISO14001:2015年版ではその限定がなくなりました。必要に応じてとありますので、文書化が必要なものは、組織の判断で決めてよいということです。
日常ある取り組みを進めていくことが大切なため、すでに実施している会議や社内ネットワーク、メールなどの仕組みで何をどう伝達や周知しているのかを考えてみることが大切です。 もし漏れている情報があればそのどこかのタイミングに入れるだけで運営できるでしょう。
最後に
今回はISO14001:2015年版(EMS)7.4項「コミュニケーション」規格解釈というテーマで書かせていただきました。
また読んでいただけることを楽しみにしております。ありがとうございました。
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