2026年10月8日

ISMS(ISO27001)をわかりやすく説明すると、「組織の情報を守るためのルールや仕組み」のことです。顧客情報や営業秘密など会社の大切な情報を外部からの攻撃や内部の不正アクセスから守るためのものです。
ISMS(ISO27001)の概要および取得のメリット・デメリットについてもわかりやすく解説していきます。
目次
もっと見る
「ISMS認証って何だろう?」
「取得することによってのメリット・デメリットは?」
このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
情報セキュリティ対策は、企業や団体にとって重要な経営課題の一つです。
入念にセキュリティ対策を行うことは、外部からの脅威から守るだけでなく、信頼性が高い組織であることを周りに示すことができます。
そこで示す方法として挙げられるのが、ISMS認証です。
ここでは、ISMSの意味や概要、メリット・デメリットや取得の流れなどを分かりやすく紹介していきます。
本コラムを読み終えていただければ、ISMS認証とは何か、取得することで企業にどんないい影響を与えることができるかを理解することができるでしょう。
1.ISMSとは「守るための組織的な仕組み」
ISMSとは、組織の情報セキュリティを安全に管理するための仕組みのことで、顧客データやノウハウなど、会社にとって大切な情報を外部の脅威や内部の漏洩から守るためのものです。
「IS」は情報セキュリティ(Information Security)
「MS」はマネジメントシステム(Management System)の略であり、それぞれの頭文字をとってISMSと呼ばれています。
企業の大切な情報を保護するためには、従業員一人ひとりの意識向上や、一部の専門知識を持つ人だけに管理を任せるのは不十分です。
そのため、情報を適切に管理できる体制を作り上げる必要があり、そのための組織的な仕組みこそがISMSなのです。
2.情報セキュリティの3要素「CIA」
ISMSを支えるのが、情報セキュリティの3要素「CIA」と呼ばれる考え方です。
(1)機密性(Confidentiality)
「情報を、許可された人だけが見られるようにすること」です。
許可された者以外が情報にアクセス・利用できてしまうと、機密性が保たれていないとみなされてしまい、情報漏洩を招いてしまう可能性があります。
情報が外部に漏れると、会社の社会的な信頼性を下げるだけでなく、加害者になってしまう恐れがあります。
例
- 顧客情報を関係者以外に見せない
- パスワードを適切に管理する
- アクセス権限を必要な人だけに付与する
(2)完全性(Integrity)
「情報が正確で、勝手に変更・改ざんされていない状態を保つこと」です。
情報が正確であり、改ざんされていない状態にすることはとても大切です。
完全性が損なわれると、誤った情報に基づいて意思決定やデータの変更が行われてしまい、組織・企業の評判や信頼性が下がってしまう恐れがあります。
例
- 顧客情報を勝手に変更できないようにする
- データの改ざんを防止する
- 誤った情報が登録されていないか確認する
(3)可用性(Availability)
許可された者が、必要な時に情報にアクセス・利用できる状態にすることをいいます。
可用性が低下すると、システムダウンや遅延が発生し、業務が停滞、生産性の低下、ビジネスの信頼性や顧客満足度の低下に繋がる恐れがあります。
例
- サーバーが故障しても復旧できるようにする
- データをバックアップする
- システム障害に備えて代替手段を用意する
これらの3つをバランスよく維持し、利害関係者に対して信頼を与えることがISMSの役割です。
3.ISMS認証を取得するメリット
ISMS認証を取得するメリットを紹介します。
(1)顧客・取引先からの信頼性向上
ISMS認証は、国際的な基準に沿って情報を安全に管理している証明です。
認証を取得することで、第三者からの客観的な評価を受けていることを証明でき、顧客や取引先に安心感を持ってもらえます。
さらに、情報セキュリティに関する要件を満たしている企業として信頼性もアピールできます。
(2)入札の取引要件をクリアできる
官公庁や大手企業では、入札や取引条件として「ISMS認証」を求めるケースが増えています。
ISMS認証を取得していることで、入札できる案件の幅が広がるため、企業として新規取引や事業拡大のチャンスが増えます。
また、競合他社との差別化要素としても活用できるので、長期的に安定したビジネス基盤を築く手助けにもなります。
(3)社内のセキュリティへの意識が高まる
ISMS認証を維持していくためには、従業員一人ひとりが情報セキュリティの重要性を理解し、日常業務に反映することが求められます。
定期的なセキュリティ教育が必須のため、実施し意識が高まっていくことで、「ルールを守るだけでなく自分自身でも情報を守る」という考え方が社内に広がっていきます。
(4)インシデント発生時のリスク軽減
ISMS認証を取得していれば、仮に情報漏洩や不正アクセスなどのトラブルが発生したとしても、リスクを事前に把握し、適切な対策が取られています。
そのため万が一の事態でも、迅速な対応と早期復旧が可能となり、顧客や取引先からの信頼を守ることができます。
4.ISMS認証を取得するデメリット
次にISMS認証を取得するデメリットを紹介します。
(1)ISMS認証取得の運用工数が多い
ISMS認証を取得するには、所定の審査を受けなければなりません。
審査を受けるまでには、体制の構築や文書の作成・管理、従業員への教育など非常に多くの準備が必要です。
コンサルタント会社などに依頼せず、自社だけで取得を目指す場合は特に、担当者の業務負担が大きくなるので注意しましょう。
また、取得後も毎年の審査の対応や文書の更新・管理といった作業が必要となるため、ISMS認証の取得によって業務が増えることも考慮しておかなければなりません。
(2)審査費用がかかる
ISMS認証の取得・維持には審査が必要です。最初のISMS認証取得時の審査や1年ごとの維持審査、3年ごとの再認証審査などがあり、審査を受けるために費用がかかります。
また、費用は一律ではなく、審査機関・対象企業の拠点数・従業員数などに応じて変動し、最低でも数十万〜数百万の費用が発生します。
そのほかに、コンサルタント会社にサポートを依頼したり、セキュリティ要件を満たすために機器を導入したりする場合には、別途費用が発生します。
5.ISMS認証取得の流れ
ISMS認証取得までの流れは、以下の通りです。
- 範囲と方針の決定
- 認証機関の選択と体制の構築
- ISMS文書作成とリスクアセスメントの実施
- 従業員教育と内部監査
- マネジメントレビューと審査
それぞれのステップについて解説していきます。
(1)範囲と方針の決定
ISMS認証は企業全体だけでなく、企業内の社外秘情報を多く扱う部門など、必要な範囲に限定して一部の組織だけを取得することも可能です。
そのため、まずはISMS認証の取得範囲を決めましょう。
適用範囲の決定に合わせて、管理すべき情報も特定できます。
また、ISMS認証は一部の部門や事業所から取得を開始し、後から会社へ適用範囲を拡大することも可能となります。
次に、ISMS認証をどのような方針で運用していくのかを明確化し、組織として目指す
セキュリティ体制や、解決すべき課題を整理したうえで、情報セキュリティに関する
基本方針を策定します。
範囲と方針の決定は後続のリスクアセスメントや内部監査の基盤となるため、慎重に進めることが重要です。
(2)認証機関の選択と体制の構築
ISMS認証取得では、たくさんの認証機関を選ぶ必要があります。日本国内には日本品質保証機構(JQA)やBSIなどの50〜80社程の認証機関が存在し、費用や審査員の雰囲気も異なるためそれぞれの特徴、実績を確認することが重要です。
認証機関を選んだら、社内の体制を決めます。情報セキュリティ管理責任者、内部監査員など、必要な役割を定めて担当者を決めます。
体制の構築は、ISMS認証を成功させるため、慎重に進めることが求められます。
(3)ISMS文書作成とリスクアセスメントの実施
決定した方針を具体的に運用に落とし込むために管理規程やマニュアルなどの各種文書を作成します。
文書は、内部監査・外部監査の時に重要な資料になるため、正確で詳しい内容の記載が求められます。
文書を作成した後は、脅威や脆弱性を洗い出し、リスク発生の確率と影響度を分析します。
そのうえでまた必要に応じて、具体的な対策・ルールを定め、文書化します。
(4)従業員教育と内部監査
従業員教育では、情報リテラシーを身につけるため、情報セキュリティに関する知識を含めた研修などが行なわれます。
これにより従業員一人ひとりがセキュリティ意識をもち、情報漏洩を防ぐことに繋がります。
内部監査では、管理規程に定められている運用ができているか、マニュアルの手順が守られているかなどを確認し、そのうえで改善点を見つけます。
内部監査の結果は、経営層に報告され、マネジメントレビューに活用します。
(5)マネジメントレビューと審査
マネジメントレビューでは、組織のISMS認証の有効性を改めて評価し、さらに改善が必要な点はないかを確認します。
これによりトップマネジメントが情報セキュリティの状態を把握し、必要な資源・改善策を決定します。
マネジメントレビューを経て、認証機関による審査を受けます。
審査は二段階に分けて行われ「文書審査」「現地審査」に問題なく合格すればISMS認証を取得することができます。
6.まとめ
いかがでしたか?
今回は、ISMS認証の意味や概要、メリット・デメリットや取得の流れについて解説しました。
ISMSとは、組織の情報セキュリティを安全に管理するための仕組みのことです。
ISMSを構築するためには、機密性・完全性・可用性の情報セキュリティの3要素をバランスよく維持していくことが大切です。
情報セキュリティの重要性が高まる中、ISMSは会社にとって大切な情報を外部の脅威や内部の漏洩から守るためのものなので取得している企業は、信頼性が高いといえます。
本記事の内容を、ISMS認証取得の第一歩として、是非お役立てください。
ISO・Pマーク(プライバシーマーク)の認証・更新も安心
認証率100% ✕ 運用の手間を180時間カット!
信頼の「認証パートナー」が無料相談を受付中!
一目でわかる
認証パートナーのサービス紹介資料
10,000社以上の支援実績に裏付けされた、
当社サービスの概要を紹介しております。
資料の内容
- ・当社の『サポート費用・内容』
- ・取得までの『スケジュール』
- ・コンサル会社を選ぶ際の『ポイント』
- ・認証パートナーと『他社との違い』
- ・お客様のお声
ISMS(ISO27001)認証パートナー
サービスのご案内
認証パートナーの専門コンサルタントが御社の一員となって事務局業務をサポートします。
お客様の作業は審査機関との窓口役だけ。知識がなくても大丈夫、我々にお任せください。
-
Pマーク
個人情報保護マネジメントシステム
高い保護レベルの個人情報保護マネジメントシステムを確立し、運用していることを示します。
認証パートナーなら、個人情報漏えい防止の観点も踏まえたサポートを実現します。Pマークの認証ページへ -
ISO9001
品質マネジメントシステム
品質マネジメントシステムは一貫した製品・サービスを提供し、顧客満足を向上させるための規格です。
認証パートナーなら、負担が増える形だけのISOではなく、より現場の実態に沿ったISOを実現します。ISO9001の認証ページへ -
ISMS・ISO27001
情報セキュリティマネジメントシステム
情報セキュリティマネジメントシステムは企業・組織の情報を守る規格です(ISMSとISO27001は同義)。
認証パートナーなら、情報セキュリティリスクへの対応計画、緊急時の対応計画踏まえPDCAサイクル回せるような仕組み作りを実現します。ISMS/ISO27001の認証ページへ -
ISO14001
環境マネジメントシステム
環境マネジメントシステムは環境を保護し、変化する環境状態に対応するための組織の枠組みを示します。
認証パートナーなら、課題になりがちな環境法令の対応についても一緒にサポート致します。ISO14001の認証ページへ -
ISO27017など各種対応規格
ISO27017やISO22000など各種規格もお得に 新規取得や運用・更新ができます。ご気軽にお見積りください。
ISO27017など各種対応規格ページへ -
複数規格の同時取得
ISOやプライバシーマークを同時に認証取得すると費用や工数を抑えることができます。安心してご相談ください
複数規格の同時取得ページへ
- © 2022 Three A Consulting Co., Ltd.









