2024年9月2日
ISMAP-LIUとは?ISMAPとの違いについても解説
ISMAP-LIUとは、政府機関等による調達リスト登録のための認証です。ISMAP for Low-Impact Useの略であり、セキュリティリスクの低いサービスを取り扱うSaaS事業者が対象となります。
類似のISMAPの必要事項が約800〜1,000項目程度(全数は約1,200項目)に対し、ISMAP-LIUの必要項目は100〜200項目程度になることが多く、ISMAPよりも取り組みやすい規格です。
2025年1月10日
目次
「ISMSとは何?ISO27001とどう違うのかよく分からない!」
「ISMSって、結局何をどうしたら良いのだろう?」
ISMSという言葉を聞いて、「なんとなく分かりそうだけど、あんまり良く分からない」という方は多いのではないでしょうか。
結論から話してしまうと、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)とは、大切な情報・データを流出させたり改ざんされたりすることなく、適切に管理するために組織が構築する枠組みのことをいいます。
近年では、サイバー攻撃や共有設定ミス、元社員の持ち出しなどが原因で、大事な情報・データが外部に漏れたりサービスが使えなくなったりする事故が相次いでいます。こうした事故を防ぐためには、情報セキュリティ体制を強化して、できるだけ事故が起こらない組織体制を整える必要があるのです。
そして、ISMSの理想形として目指すべきなのが「ISO27001」という国際規格であり、ISO27001認証を取得すると、対外的に「この企業のISMSは国際規格に適合している」と認めてもらえるというわけです。
この記事では、「ISMSとは何か?」という基礎的な知識から、ISMS認証(ISO27001)を取得するメリット・デメリット、取得するか迷った時に検討すべきポイントを解説し、認証取得を迷っている企業の参考になる情報をまとめて解説していきます。
さらに後半では、認証取得にかかる費用、取得までの流れなども体系的に解説しています。
ISMSの意味だけでなく、必要性や「自社がどうすべきか」など全体像を把握したい方は、ぜひ最後までお読みいただき参考になさってみてください。
まずは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)という言葉の意味を理解していきましょう。
「なぜISMSを構築するのか」や「ISO27001と何が違うのか」などもしっかり理解しましょう。
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)というのは、Information Security Management Systemの頭文字を取った略称で、組織における情報セキュリティ対策を確立し、運用・管理するための包括的な枠組みのことをいいます。
これでもわかりにくいのでもっと噛み砕くと、大切な情報・データを流出させたり改ざんされたりすることなく、適切に管理するために組織が構築する枠組みのことをいいます。また、必要な時に必要な情報・データに安定してアクセス状態を保つことも目的のひとつです。
近年では、サイバー攻撃や共有設定ミス、元社員の持ち出しなどが原因で、大事な情報・データが外部に漏れたりサービスが使えなくなったりする事故が相次いでいます。こうした事故を防ぐためには、情報セキュリティ体制を強化して、できるだけ事故が起こらない組織体制を整える必要があるのです。
そのために、どうしたら情報セキュリティにおける脅威や事故などをできるだけ回避できるかを考えて、組織体制に落とし込んで運用していく枠組みを考えて実行するのが、ISMSの考え方です。
しっかりとしたISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を構築して対外的にアピールすることで、大手企業や自治体からの信頼を得ることができ、取引の機会を増やすことができます。
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を適切に構築・運用する目的は、組織内における情報セキュリティの3要素(機密性・完全性・可用性)を確保することにあります。
情報セキュリティの3要素は、頭文字を取って「CIA」とも呼ばれています。具体的には以下のようなことを示します。
情報セキュリティの3要素(CIA)
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適切にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を構築・運用していくことで、この「情報の3要素」を確保でき、インシデントを回避したり被害を軽減したりすることが可能です。
機密性・完全性・可用性についてさらに知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
ISMSとISO27001はほぼ同義として使われていますが、厳密に言うと少し意味が異なります。
ISMSは狭義では単に「情報セキュリティを管理する仕組み」を指しますが、ISO27001の方は「ISO(国際標準化機構)」という団体が定めたISMSに関する国際的な規格のことをいいます。
言葉の意味が違うのにほぼ同義として使われる理由は、ISMSを構築する場合に、ほとんどの企業はISO27001認証の取得を目標にするからです。
ISO27001認証は、自社のISMSが国際規格に適合していることを第三者機関に認めてもらうことを意味します。
近年では、ISMS認証(ISO27001)を取得する企業の数が、右肩上がりに増えています。
ISMS(ISO27001)認証機関を認定する立場にある「一般社団法人情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)」によると、ISMS-ACが認定したISMS認証(ISO27001)の登録数は以下のように年々増加しています。
情報漏えいや不正アクセスといったインシデントが増える中、情報セキュリティの重要性が高まっていることが分かります。
また、しっかりと情報セキュリティに対して取り組んでいることが示せる制度として、大手企業やIPO(上場)準備企業の間でも取得が広がっていると考えられます。
ISMSとPマーク(プライバシーマーク)の違い ISMS認証の取得を検討している方の中には、「Pマーク(プライバシーマーク)とISMSどちらが良いのだろう?」とお思いの方も多いかもしれません。 ISMSとPマーク(プライバシーマーク)は一見似ているように感じるかもしれませんが、根底にある目的が大きく違います。 ■ISMSの目的:情報セキュリティリスクを軽減する対策を行うこと(必ずしも個人情報の保護を目指しているものではない) ■Pマーク(プライバシーマーク)の目的:個々の人々(情報主体)のプライバシー権を守ること 根底となる目的が異なるという大きな違いのほか、両者の対象範囲や認証までの機関、取得の多い業界、審査内容の違いなど、さまざまな違いがあります。 更に詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。 個人情報保護ではなく、自社の情報セキュリティ対策を目的とする場合には、ISMS認証を選択するようにしてください。 |
ISMS認証(ISO27001)の概要や取得企業が増加している現状が分かったところで、「なぜ多くの企業がISMS認証取得に動いているのか」を理解するために、企業がISMS認証(ISO27001)を取得するメリットについて解説していきます。
企業がISMS認証(ISO27001)を取得するメリット
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ISMS認証(ISO27001)を取得することにより、取引先やパートナーからの情報セキュリティに関する要求や期待に応えることが可能になります。
近年、多くの企業がビジネスの信頼性を向上させるために、取引先に対して一定の情報セキュリティ基準を満たすことを求めるケースが増えています。ISMS認証を取得することで、第三者機関による客観的な評価を通じて、自社の情報セキュリティ管理が国際的な標準に準拠していることを証明できます。
特に、大企業が中小企業と取引をする場合や、官公庁の事業に入札する場合など、「ISO27001を取得していること」が情報セキュリティ管理体制に問題がないことの証になるケースが多くあります。
入札条件に指定されている例(総務省) 「技術等の要求要件」の中に、「情報セキュリティ管理体制が整っていることを証明する書類を提出すること」が求められています。 ISO/IEC27001、JIS_Q27001 認証又は ISMS 認証のいずれかの認証書類の提出でも可とする。なお、ISO/IEC27001、JIS_Q27001 認証又は ISMS 認証のいずれかを取得していることが望ましい。 |
逆に言えば、ISO27001を取得していない場合には、「適切な情報セキュリティ管理体制が整っていること」を説明するのが難しいと言わざるを得ません。
取引開始時に、他の「ISO27001を取得している企業」と比較されてしまうと、取得していない企業は見劣りする結果になってしまう可能性があります。
ISMS認証(ISO27001)を取得する大きなメリットとして、自社が抱えるセキュリティリスクを大幅に低減でき、社内体制を強化できるという点も挙げられます。
ISMS認証のプロセスにおいて、情報資産を体系的に洗い出し、潜在的なリスクを特定し、それに対する適切な管理策を講じることが求められるからです。つまり、認証を得ようとする過程で、情報セキュリティリスクを軽減できる仕組みを構築できるというわけです。
また、認証を継続するためには、継続的なリスク評価と改善サイクル(PDCAサイクル)を回していく必要があるため、組織全体で常に情報セキュリティ意識を高め、最新の脅威に対応する能力を維持します。
前述した通り、昨今では情報漏えいやサイバー攻撃、不正アクセスなどのさまざまな脅威にさらされている現状があるため、それらのリスクを未然に防ぎつつ組織の信頼性や安全性を強化できるISMSを認証は、取得するメリットが大きいと考えて良いでしょう。
ISMS認証(ISO27001)を取得していることで、「国際的な標準に基づいて、しっかりと顧客や取引先の個人情報を守ろうとしている」という信頼を得ることができます。
最近では連日のように、個人情報の漏えいや不正アクセスなどのニュースが世間を騒がせています。サービスを利用する上で、「自分の個人情報を適切に管理してくれる企業なのか」が厳しくチェックされる時代が来ています。
ISMS認証(ISO27001)を取得して継続して更新し続けていることで、情報セキュリティに関する管理体制が適切に整備されていることや、情報セキュリティに対する企業の真摯な取り組みを対外的にアピールすることが可能です。
企業の信頼性が上がれば、市場での競争力が向上し、新たなビジネスチャンスの獲得にもつながるでしょう。ISMS認証取得は企業の信頼を高め、継続的な成長を支える重要な要素となります。
前章ではISMS認証(ISO27001)を取得するメリットを解説しましたが、ここからは反対に、企業がISMS認証(ISO27001)を取得する上でのデメリットや注意点を確認していきましょう。
ISMS認証(ISO27001)を取得するデメリット・注意点 デメリット1:ISMS構築やISO27001認証取得の費用・労力が発生する デメリット2:ISMS認証(ISO27001)取得後も維持するための費用・労力が必要になる |
ISO27001認証取得は決して「簡単」といえるものではなく、認証審査をクリアするためには、マネジメントシステム構築や審査の準備に相応の費用や労力が発生します。
具体的に、ISO27001認証取得にあたっては、以下のような費用や労力がかかります。
自力で認証取得する場合 | ・審査費用(規模によって50万円〜120万円程度) ・自力で基準を満たすための準備には相当の労力がかかる |
認証取得コンサルタントに依頼する場合 | ・審査費用(規模によって50万円〜120万円程度) + ・コンサルタント費用(30万円〜150万円程度が一般的) |
自力で認証を取得する場合でも50万円〜120万円程度かかり、認証取得サポートを依頼する場合は、コンサル費用もプラスされて合計で80万円〜270万円程度が発生することを認識しておきましょう。
自力で認証取得を目指す場合には、費用は抑えられますが、ISOの主旨や要求事項の理解、膨大な文書・記録の作成、審査や手続きの準備など、かなりの労力がかかります。コンサル費用は抑えられても、人件費がかかることになるので注意してください。
ISMS認証(ISO27001)は新規取得すれば終わりではなく、その後も継続的な運用と更新をしていく必要があります。
具体的には、取得後も3年に1度の「更新審査」や、1年ごとの「維持審査」が必須で、そのための審査費用も手続き、労力がかかります。
ISMS認証(ISO27001)を維持し続けるためには、業務プロセスをISO27001の規格に沿って運用し続ける必要があり、新たな社員への教育や内部体制の改善・見直しといった活動も欠かせません。
新規取得の費用・労力だけでなく、ISMSを維持し続けるための費用・労力が長期的にかかる、ということはしっかりと事前に理解しておきましょう。
ISMS認証(ISO27001)を取得するメリットとデメリットを両面から解説したところで、ここからはISMS認証を取得するかどうか決めるポイントを解説します。
基本的には、ISMS認証を取得するメリットがデメリットを上回る場合には、取得を進めていくことをおすすめします。具体的には、以下の3点がポイントとなります。
ISMS認証(ISO27001)を取得するか迷ったら検討するポイント (1)取引先からISMS認証を求められているか (2)競合となる企業がISMS認証を取得しているか (3)情報セキュリティリスクの影響が大きいかどうか |
それぞれ詳しく解説していきます。
既存の取引先やこれから新規取引を開拓したい潜在的な取引先から、ISMS認証(ISO27001)の取得が求められている場合には、取得を前向きに進めていくことがおすすめです。
例えば、「新規の取引先からISMS認証(ISO27001)を取得してください」と言われたり、官公庁の入札の参加条件にISMS認証(ISO27001)取得が記載されていたりする場合が代表的なケースに該当します。
競合他社が既にISMS認証(ISO27001)を取得している場合には、企業としての信頼性や競争力を保つために取得を検討すべきです。
特に、業界内でISMS認証(ISO27001)がデファクトスタンダード(業界として当たり前の基準)となっている場合には、認証を取得しないことで競合他社よりも取引上で不利となる可能性があります。
自社と似ている企業や業界的に、ISMS認証(IS27001)がどのような意味を持っているかを一度調べてみると良いでしょう。
企業が取り扱う情報の重要性が高いなど、情報セキュリティリスクの影響が甚大となるケースでは、ISMS認証(IS27001)を通じてセキュリティを強化するメリットが大きいといえます。
例えば、顧客情報や取引データ、技術情報など重要な情報を取り扱う企業では、情報漏洩やデータの改ざん、不正アクセスなどが発生するとビジネスに深刻な影響を及ぼす可能性が高いでしょう。
インシデント(事故)を起こしてニュースで大々的に報じられてしまえば、顧客離れや取引先からの信頼低下につながりかねません。
このようなケースでは、ISMS認証(IS27001)の取得を通じて、情報セキュリティマネジメントシステムを適切に構築・運用することで、リスクに備えることをおすすめします。
ここからは、ISMS認証(ISO27001)取得・維持にかかる費用を詳しく解説していきます。認証取得を進めていくと決めた後に気になるのが、実際に掛かる費用面ではないでしょうか。
ISMS認証(ISO27001)の取得・維持にかかる費用は、「(1)審査費用」+「(2)コンサルティング費用」の合計となります。
(1)審査費用(※) | 初回審査(1年目):53.5万円〜124万円程度が目安 維持審査(2年目・3年目):21万円〜48万円程度が目安 更新審査(4年目):40万円〜8万円程度が目安 |
(2)コンサルティング費用 | 「アドバイスのみ」コンサル:30万円前後/年 「アドバイス+運用サポート」コンサル:40万円/年〜150万円/年 |
※審査費用は審査機関によって異なります。文中に記載している金額は目安であり実際と大きく異なる場合もあります。また、一次審査+二次審査+ISO登録料の合計で、審査員の交通費・宿泊費は含まれていません。
さらに詳しく解説していきます。
ISMS認証(ISO27001)審査費用は、初回審査・更新審査・維持審査それぞれで金額が変わってきます。あくまで目安ですが、以下がそれぞれの平均です。
自力でISMS認証(ISO27001)を取得する場合には上記の審査費用のみですが、難しい認証取得のサポートを受ける場合にはコンサルティング費用がかかります。
自社の情報セキュリティ体制を見直し、ISMS認証基準に適合させるのは容易ではないため、多くの企業がコンサルティングを利用します。
依頼先によって費用も内容も異なりますが、以下がコンサルティング費用の目安となります。
(1)「アドバイスのみ」コンサル | 年間30万円前後が一般的 リーズナブルな価格設定ですが、アドバイスを受けながら担当者がイチから作るため、無駄なルールが増えやすく、認証後の運用が大変になりやすいという課題があります。 |
(2)「アドバイス + 運用サポート」コンサル | 年間40万円〜年間150万円程度が一般的 プロがお客様の現状をヒアリングしながら、文書・ルールを作成するため、必要最低限で実務に沿ったISMSの運用が可能です。 |
ISO取得のノウハウが社内に全くないケースなど、新規取得時の負担を減らしたい場合には、費用がかかっても「アドバイス + 運用サポート」が受けられるコンサルティングがおすすめです。
一方で、初回審査後のサポートであれば、費用を抑えた「アドバイスのみ」も検討しましょう。ただし、社内の負担をどの程度軽減できるのか、内容を十分に比較・確認することをおすすめします。
コンサルティング費用と内容は、依頼先によってまちまちなので、複数社から見積りをとって比較するようにしましょう。
なお、認証パートナーでは、料金はお手頃価格でありながらも、認証率100%を誇る高品質なコンサルティングをご提供します。8,000社以上の支援実績を持ち、継続率も94%と高い認証パートナーのISMS認証取得サービスをぜひご検討ください。
ここまでの内容を踏まえた上で、ISMS認証(ISO27001)を取得するかどうかの意思決定ができてきたのではないでしょうか。
結局のところは、お金も労力もかかることですので、特定の企業や官公庁などとの取引を継続するために、ISMS認証(ISO27001)取得を余儀なくされるケースがほとんどと考えられます。
ここで問題になるのが、「自力での取得を目指す」のか、「コンサルティング費用を支払って、認証取得コンサルティングを受ける」のかという点です。
自力でISMS認証(ISO27001)取得を目指す場合、コンサルティング費用がかからないメリットがありますが、その分、社内の従業員にかなり大きな負担がかかります。
ISOの知識がない社員がイチから知識を勉強してマネジメントシステムを構築し、要求事項を満たす内容を考えていくのは非常に大変な作業となります。コンサルティング費用がかからないといっても、その分従業員の人件費が必要になりますし、時間もかかりますし、負担が増えた従業員のストレスも発生してしまうでしょう。
さまざまな負担を考慮すると、ISOの知識が豊富なコンサルティング会社に、認証取得を依頼してしまうことをおすすめします。
ただし、コンサルティング会社によって金額にも内容にも違いがあるため、できるだけ費用と労力を抑えた形でISMS認証(ISO27001)が可能な会社を選ぶことが重要です。
もしもどのコンサルティング会社を選ぶか迷ったら、「審査合格率100%」「コンサルティング費用:月額4万円」「3年以上継続率94%」の特徴を持つ認証パートナーにぜひご相談ください。
ここからは、ISMS認証(ISO27001)を取得する場合の流れを7ステップで紹介していきます。
認証取得を目指す企業はぜひ「今後の流れがどのようになるか」をイメージしながら読み進めてみてください。
計画策定から認証取得までにかかる期間は「およそ半年〜1年」です。それぞれの詳細を、以下で見ていきましょう。
ISMS認証取得の第一歩は、取得の目的と範囲を明確にし、具体的な計画を立てることです。プロジェクトチームを結成し、スケジュールや予算を綿密に策定することがポイントとなります。
その他、ISMS認証をいつまでに取得するか目標を立てたり、予算(審査費用やコンサルティング費用、設備投資など)を見積もったり、責任者やメンバーを選定したりという内容が含まれます。
綿密な計画策定を立てることでISMS認証取得までの道筋が明確になり、組織全体で取り組む体制を整えることができます。ISMS認証取得の成否を左右する部分なので、しっかりと策定していきましょう。
2つめのステップは、ISMS認証の審査を行う認証機関(審査機関)を選定するステップです。ここでいう認証機関(審査機関)とは、ISO27001に基づくISMS認証審査を実施し、認証書を発行する第三者機関のことを指します。
認証機関は国内に60社ほど存在しているため、自社のビジネス特性や経営資源を考慮して、最適な認証機関を見極める必要があります。
認証機関(審査機関)を選定する3つのポイント 1. 審査費用が適切か:複数の認証機関に相見積もりを取って、審査費用が適切な水準にあるかを確認します。安すぎる場合は対応に不安が残り、高すぎる場合は過剰なコストとなる恐れがあります。 2. 自社の要望に合わせた対応が可能か:自社のISMS運用方針に合った審査を行ってくれる認証機関を選ぶことが重要です。ルール重視の審査を希望するのか、現場重視の審査を希望するのかなど、自社の要望をヒアリングしてくれる認証機関が望ましいでしょう。 3. 対応のスピード:見積もり依頼への回答、審査日程の調整、認証書の発行など、認証取得のプロセスではすみやかな対応が求められます。問い合わせへの反応の速さも、認証機関選定の重要な判断材料となります。 |
コスト面だけでなく、総合的な視点から認証機関を比較・検討することが大切です。詳しくはこちらの記事もあわせてご覧ください。
ステップ3ではいよいよ、選定した認証機関の基準に則って、自社の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を構築していきます。ISO27001の要求事項を満たす体系的な仕組みづくりがポイントとなります。
ISO27001の要求事項を自社の実態に合わせて具現化し、現場に浸透させることが大切です。経営層のリーダーシップの下、全社一丸となってISMSを構築する必要があります。
自力でのISMS構築が難しい場合には、専門のコンサルティング会社のサポートを依頼することも検討しましょう。
情報セキュリティマネジメントシステムを構築した後は、実際に運用していくフェーズに入ります。
構築したISMSが、実際の業務の中で確実に機能しているかをチェックしながら、ISMSの運用を進めていきます。日々の活動のなかで、PDCAサイクルを回し、継続的な改善を図ることが重要です。
情報資産の管理・アクセス制御・ネットワークセキュリティ・インシデント対応など、立案したセキュリティ対策を実行に移した上で、モニタリングを行い、必要に応じて修正を加えていきましょう。
ISMSを継続的に運用し、その有効性を高めていくことが、真の意味でのISMS取得といえます。形骸化させることなく、組織のセキュリティレベルの向上につなげていくことが大切です。
情報セキュリティマネジメントシステムの構築・運用ステップが終わったら、内部監査とマネジメントレビューを行います。
これは、ISMSが適切に運用されているかを検証するために重要なステップとなります。また、監査結果を踏まえ、経営層がISMSの見直しを行うマネジメントレビューも不可欠です。
内部監査についてはこちらの記事もぜひ参考になさってください。
形式的な監査に陥ることなく、真摯に改善に取り組む組織文化を醸成していきましょう。
ステップ5までのプロセスを経て、ISMSの構築・運用ができたら、いよいよ審査です。
外部の認証機関による審査を受けて、客観的に評価してもらいます。審査は2段階で行われ、書類審査と現地審査が実施されます。
審査で「不適合」や「推奨事故」が指摘された場合には、是正処置を実施します。根本原因を究明し、再発防止策を講じることが大切です。是正結果報告書を作成し、審査員の確認を受けます。
外部審査に合格し、認証基準に適合していると認められれば、いよいよISMS認証を取得できます。ただし、これがゴールではなく、新たなスタート地点にようやく立った状態です。
ISMS認証取得後も、年1回のサーベイランス審査(認証維持のための定期的な確認審査)や、3年に1度の更新審査を受ける必要があります。
ISMS認証取得は、セキュリティ対策の第一歩であり、終着点ではありません。認証基準に適合し続けることはもちろん、新たなセキュリティリスクに対応し、ISMSを進化させ続けることが求められます。
自力でISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)をゼロから構築してISO27001認証を取得するためには、1年程度の準備期間や対応する人材の確保ができれば可能です。
しかしながら、「早く取得したい」「ISO取得にリソースを避けない」という場合には、コンサルティング会社のサポートを受けるのがおすすめです。特に、自社内に詳しい人材がいない場合には、専門家のサポートを借りるほうがトータルコストも抑えられる結果になりえます。
自社取得はコンサル費用がかからないため安くできると勘違いされがちですが、実際には、社内で対応する社員の人件費がかさんでしまうことも多いのです。
認証取得コンサルティングを活用すれば、専門的な知識や経験を持つ専門家のアドバイスを受けることができ、取得までの期間も短縮することが可能です。
ただし、コンサルティング会社は「どこでも良い」訳ではなく、依頼先をしっかりと厳選することをおすすめします。なぜならば、コンサル選びによっては、認証取得の効率や結果に大きな差が出ることがあるからです。
受けられるサポート内容やコンサル価格も違うため、必ず複数のサービスを比較して、「社内の工数負担をゼロに近づけるようなサービス」を選び、コストも抑えられる業者を選びましょう。
もしもどのコンサルティング会社を選ぶか迷ったら、「審査合格率100%」「コンサルティング費用:月額4万円」「3年以上継続率94%」の特徴を持つ認証パートナーにぜひご相談ください。
本記事では「ISMSとは何か」について網羅的に解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)とは
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企業がISMS認証(ISO27001)を取得するメリット
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ISMS認証(ISO27001)を取得するデメリット・注意点
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ISMS認証(ISO27001)を取得するか迷ったら検討するポイント
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ISMS認証(ISO27001)を手間なくスピーディに取得したい方は、「審査合格率100%」「コンサルティング費用:月額4万円」「3年以上継続率94%」の特徴を持つ認証パートナーにぜひご相談ください。費用や流れなど詳しい内容を丁寧に説明させていただきます。
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