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よく混同される品質管理と品質保証の違いとは?定義や作業内容など様々な切り口で紹介

2025年9月11日

よく混同される品質管理と品質保証の違いとは?定義や作業内容など様々な切り口で紹介

「品質管理と品質保証、どちらもよく聞く言葉だけど、正直どう違うのかよくわからない…」

社内で説明を求められたり、ISOの導入準備で混乱している人も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、品質管理は「製品をつくる過程を安定させること」で、品質保証は「外に向けて品質を保証すること」です。

どちらも品質に関わる活動ですが、目的や作業内容、使われる指標などがまったく異なります。

この記事では、品質管理と品質保証の違いを、定義・目的・作業内容・使う指標・関連する規格という5つの視点から丁寧に整理しています。

品質に関わる仕事をしている方や、これから担当する方にとって、きっと役立つ内容になっています。

1.品質管理と品質保証の定義の違い

品質管理と品質保証は、どちらも製品やサービスの「質」を保つために必要な考え方ですが、その意味や働きには明確な違いがあります。

混同しやすいため、定義をしっかり理解しておくことが大切です。

■品質管理と品質保証の違い

項目品質管理品質保証
定義製品をつくる過程を正しく進め、決まった品質を保つための取り組み製品やサービスが基準を満たしていることを、外部に約束・証明する活動
主な目的品質のばらつきをなくし、安定した生産を実現することお客様や取引先に安心・信頼を届けること
対象社内(製造や現場中心)社外(お客様、第三者機関など)
役割の特徴日々の業務の中で、現場で実行される社会全体に向けて信頼を示す仕組みとして機能

まとめると、品質管理は内部で品質を守る仕組みであり、品質保証は外部へ信頼を伝える活動といえます。

2.​ ​品質管理と品質保証の作業内容の違い

品質管理と品質保証は、目的だけでなく、日々の作業内容にも明確な違いがあります。

それぞれが果たす役割を理解することで、現場と会社全体の動きがより効率的になります。

■品質管理と品質保証の作業内容の違い

項目品質管理品質保証
主な作業内容材料の確認、作業手順の点検、不良の原因調査と改善検査記録の管理、外部審査対応、取引先への品質報告
作業の場面日々の業務内で実施される現場中心の活動社内の仕組みづくりや外部対応を含む全体的な活動

つまり、品質管理は現場での安定した生産を支える作業であり、品質保証はお客様や社会に信頼を届けるための対応です。

3.品質管理と品質保証における指標の違い

品質管理と品質保証では、見るべきポイントが異なるため、目的に合った指標を選ぶことが大切です。

指標については、以下のような違いがあります。

■品質管理と品質保証における指標の違い

区分品質管理品質保証
主な指標・不良品の割合

・工程内の手直し件数

・歩留まり率

・クレーム件数

・納品後の不具合率

・外部審査での指摘数

このように、品質管理は現場での安定と改善を見える化する指標を使い、品質保証は外部への信頼を示すための数値を使って評価します。

4.ISOや規格における品質管理と品質保証の違い

ここからは、品質管理と品質保証について、どのような規格があるのかをそれぞれ解説していきます。

(1)品質管理に関する代表的な規格

品質管理に関する代表的な規格には、以下のようなものがあります。

  • ISO9001
  • IATF16949

順番に見ていきましょう。

①ISO9001(品質マネジメントシステム)

ISO9001(品質マネジメントシステム)は、組織が安定した品質を保ち、継続して改善していくための仕組みを定めた国際規格です。

工程を計画どおりに進め、結果を記録し、見直して改善するという流れを土台にしており、品質管理を全社で進める基準といえるでしょう。

この規格では、計画・実行・評価・改善という流れ(いわゆるPDCA)を回すことが重視されます。

あわせて、顧客満足を高めること、工程を見える化して管理すること、記録を残して再発を防ぐこと、内部監査や経営層の見直しを行うことなどが求められます。

この規格は、業種や規模に関係なく適用できる点も特徴です。

つまり、ISO9001は、日々の現場で品質を守る仕組みを整え、数値と記録に基づいて改善を続けるための規格なのです。

②IATF16949(自動車業界向け)

IATF16949は、自動車産業向けに特化した品質マネジメント規格で、世界中の自動車メーカーや部品会社で広く採用されています。

ISO9001を土台にしながら、より厳格で細かい管理や記録が求められることが特徴です。

この規格は、製品の安全性や信頼性が強く求められる自動車業界において、不良を出さない仕組みをつくることを目的としています。

たとえば、工程の設計段階からリスクを洗い出し、失敗を未然に防ぐための対策を文書化しておくことが求められます。

合わせて、不具合が起きた場合には、その原因を追跡し、再発防止につなげる仕組みも整えなければなりません。

すなわち、IATF16949は、自動車業界における品質管理の徹底と信頼性の向上を目的とした、実践的かつ高度な規格です。

(2)品質保証に関する代表的な規格

品質保証に関する代表的な規格には、以下のようなものがあります。

  • ISO17025
  • ISO/TS22163

ひとつずつ解説していきます。

①ISO17025(試験所・校正機関の認定)

ISO17025は、試験所や校正機関が「正確な測定や検査ができる能力を持っている」と証明するための国際規格です。

この規格では、機器の精度だけでなく、測定を行う人の技術、記録の取り扱い、手順書の整備などが総合的に評価されます。

たとえば、ある製品の寸法や成分を検査する際、その結果に信頼性があるかどうかを示すには、検査を行った施設が適切な仕組みで動いている必要があります。

ISO17025に適合しているということは、「この試験所の出すデータは正確です」と国際的に認められている状態です。

さらに、外部審査を通して定期的に技術力や運用体制を見直すことも求められるため、継続的な品質保証の仕組みとしても成り立っています。

まとめると、ISO17025は、検査や測定に関わる組織が信頼されるために必要な「技術と管理の基準」を明確にした品質保証の規格といえます。

②ISO/TS22163(鉄道業界向け)

ISO/TS22163は、鉄道業界向けの品質マネジメント規格であり、安全性と信頼性を重視した製品やサービスを提供するための基準として使われています。

この規格は、国際的に広く使われているISO9001を土台に、鉄道業界特有の要求事項を加えて構成されています。

鉄道は多くの人の命を運ぶ社会インフラであるため、わずかな不具合でも大きな事故につながることも否定できません。

そのため、ISO/TS22163では、リスク管理、保守の計画、部品の追跡性、事故発生時の対応体制などについて、より厳格なルールが定められています。

さらに、サプライチェーン全体においても同じ水準の品質を保つことが求められ、関係会社とも連携した品質保証体制を築く必要があります。

また、鉄道車両やその部品を製造・販売する企業は、この規格に適合していることが顧客との信頼関係を築く条件になることも少なくありません。

5.まとめ

今回は、品質管理と品質保証の違いについて、定義や目的、作業内容、使われる指標、関連する代表的な規格といった複数の切り口から解説しました。

品質管理は、製品をつくる過程を安定させるための社内向けの活動であり、品質保証は、完成した製品が基準を満たしていることを社外に証明するための仕組みです。

それぞれの役割を正しく理解することで、品質に関わる業務のすみ分けが明確になり、現場での改善や取引先との信頼関係の構築にもつながります。

本記事を参考に、自社の業務における品質活動を定義の部分から改めて、確認してみてください。

 

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