2024年6月14日
ISO9001を取得する方法と流れ
ISO9001を取得するためには、まず社内で品質マネジメントシステムを確立し、全てのプロセスや手順を詳細に文書化する必要があります。
その後、定められた基準に適合しているかを確認するための審査を受け、審査に通過するとISO9001を取得できます。
2024年10月11日
2024年2月23日、ISO9001を含む多くのマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」が追加される追補改正が行われました。
この改正により、すでにISO9001認証を取得している企業はマネジメントシステムの見直しが求められます。具体的には、気候変動リスクの特定と評価を行い、その対策を立案し、システムに組み込む必要があります。
2024年2月、多くのマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」に関する記述が追加されました。これは気候変動が世界的な課題であり、企業がその影響を考慮し、対策を講じる必要があるという認識の高まりを反映しています。
ISO9001では「4.1 組織及びその状況の理解」と「4.2 組織の目的」の箇条に、以下の文言が追加されました。
4.1:組織は、気候変動が関連する課題であるかどうかを決定しなければならない。
4.2:組織は、気候変動がこれらのプロセスに与える影響、またはこれらのプロセスが気候変動に与える影響を考慮しなければならない。「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」
これらの追加により、組織は自社の事業活動が気候変動に与える影響、または気候変動が自社の事業に与える影響を考慮し、その対策を講じることが求められるようになりました。
近年、異常気象や海面上昇、生物多様性の損失など、気候変動による影響が顕著になってきています。企業は、これらの影響によって以下のようなリスクに直面しています。
ISO9001は、製品やサービスの品質マネジメントシステムに関する国際規格です。この規格に沿って経営することで、顧客満足度の向上、業務効率の改善、リスク管理の強化などを図ることができます。
ISO9001について、詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
ISO9001は、製品やサービスの品質を安定的に提供するための国際規格ですが、実は気候変動対策にも役立ちます。ISO9001はリスク管理の仕組みを備えているため、気候変動リスクを特定し、対策を講じるための有効なツールとなりえます。
また、組織全体の意識改革を促し、持続可能な経営を実現するための基盤となります。
それでは、ISO9001の仕組みを活用して気候変動リスクを減らす対策の手順を見ていきましょう。
まずは自社の状況を把握しましょう。
事業活動が気候変動に与える影響(排出量など)と、気候変動が自社の事業に与える影響(物理的リスク、移行リスクなど)を特定します。
そして、その発生確率と影響度を定量的に評価し、重要度を決めましょう。
特に、物理的リスクとしては洪水、干ばつ、暴風雨などによる施設の損害やサプライチェーンの断絶、移行リスクとしては規制の強化、消費者意識の変化、技術革新などによるビジネスモデルの変化が挙げられます。
特定されたリスクに対して、コストと効果を比較しながら、最適な対策を立案します。
PDCAサイクルを用いて、リスク管理を継続的に行います。
このように、ISO9001を活用することで、体系的に気候変動リスクを管理することができます。
ここまで、ISO9001を活用することで、気候変動リスクを軽減させることができるとお伝えしてきました。
その他にも、ISO9001を導入して気候変動への配慮を行うことで、企業には様々なメリットがあります。
ISO9001は、品質管理の枠を超えて、気候変動対策にも有効なツールとして活用されています。
ISO9001を導入することで、企業は気候変動リスクを低減し、持続可能な社会の実現に貢献することができます。
この情報を参考に、貴社もISO9001の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
より詳しい情報や、貴社の状況に合わせた具体的なアドバイスが必要な場合は、お気軽にご相談ください。
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