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気候変動リスクを減らす!ISO9001を活用した対策法を解説

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2024年10月11日

気候変動リスクを減らす!ISO9001を活用した対策法を解説

2024年2月23日、ISO9001を含む多くのマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」が追加される追補改正が行われました。
この改正により、すでにISO9001認証を取得している企業はマネジメントシステムの見直しが求められます。具体的には、気候変動リスクの特定と評価を行い、その対策を立案し、システムに組み込む必要があります。

1. なぜ今、気候変動が注目されているのか

(1)ISO9001に「気候変動への配慮」が追加

2024年2月、多くのマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」に関する記述が追加されました。これは気候変動が世界的な課題であり、企業がその影響を考慮し、対策を講じる必要があるという認識の高まりを反映しています。
ISO9001では「4.1 組織及びその状況の理解」と「4.2 組織の目的」の箇条に、以下の文言が追加されました。

4.1:組織は、気候変動が関連する課題であるかどうかを決定しなければならない。
4.2:組織は、気候変動がこれらのプロセスに与える影響、またはこれらのプロセスが気候変動に与える影響を考慮しなければならない。

「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」

これらの追加により、組織は自社の事業活動が気候変動に与える影響、または気候変動が自社の事業に与える影響を考慮し、その対策を講じることが求められるようになりました。

(2)近年の気候変動と企業への影響

近年、異常気象や海面上昇、生物多様性の損失など、気候変動による影響が顕著になってきています。企業は、これらの影響によって以下のようなリスクに直面しています。

  • 物理的なリスク:洪水、干ばつ、暴風雨などによる施設の損害、サプライチェーンの断絶
  • 移行リスク:規制の強化、消費者意識の変化、技術革新などによるビジネスモデルの変化
  • 法的リスク:気候変動に関する法規制への不遵守による罰則

2. ISO9001ってそもそも何?

ISO9001は、製品やサービスの品質マネジメントシステムに関する国際規格です。この規格に沿って経営することで、顧客満足度の向上、業務効率の改善、リスク管理の強化などを図ることができます。

ISO9001について、詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

3. ISO9001と気候変動リスクにはどんな関係があるの?

ISO9001は、製品やサービスの品質を安定的に提供するための国際規格ですが、実は気候変動対策にも役立ちます。ISO9001はリスク管理の仕組みを備えているため、気候変動リスクを特定し、対策を講じるための有効なツールとなりえます。
また、組織全体の意識改革を促し、持続可能な経営を実現するための基盤となります。

4. 気候変動リスク対策の手順

それでは、ISO9001の仕組みを活用して気候変動リスクを減らす対策の手順を見ていきましょう。

(1)気候変動リスクの特定と評価

まずは自社の状況を把握しましょう。
事業活動が気候変動に与える影響(排出量など)と、気候変動が自社の事業に与える影響(物理的リスク、移行リスクなど)を特定します。
そして、その発生確率と影響度を定量的に評価し、重要度を決めましょう。

特に、物理的リスクとしては洪水、干ばつ、暴風雨などによる施設の損害やサプライチェーンの断絶、移行リスクとしては規制の強化、消費者意識の変化、技術革新などによるビジネスモデルの変化が挙げられます。

(2)リスクベース思考による対策の立案

特定されたリスクに対して、コストと効果を比較しながら、最適な対策を立案します。

  • リスク低減策:温室効果ガス排出量削減、再生可能エネルギー導入、サプライチェーンにおける環境負荷低減など
  • リスク転嫁策:保険加入、リスク共有など
  • リスク回避策:事業縮小、事業撤退など

(3)ISO9001におけるリスク管理の仕組み

PDCAサイクルを用いて、リスク管理を継続的に行います。

  • 計画(Plan):リスク評価の結果に基づき、対策目標を設定し、具体的な行動計画を策定
  • 実行(Do):計画を実行し、進捗状況をモニタリング
  • 確認(Check):定期的にリスク評価を行い、目標達成状況を確認
  • 改善(Act):必要に応じて計画を修正し、改善を行う

このように、ISO9001を活用することで、体系的に気候変動リスクを管理することができます。

5. 気候変動への対策事例

気候変動リスク対策の手順

ISO9001の枠組みを活用することで、企業は様々な角度から気候変動対策に取り組むことができます。その具体的な対策例をご紹介します。

(1)エネルギー管理

  • 省エネ対策の実施:照明器具のLED化、空調システムの最適化、モーター効率の向上など、あらゆる側面からの省エネ活動が考えられます。
  • 再生可能エネルギーの導入:太陽光発電、風力発電、地熱発電など、自社で発電を行うことで、CO2排出量の削減に貢献できます。
  • エネルギー消費量の見える化:エネルギー使用量を定量的に把握し、改善目標を設定することで、より効果的な省エネ活動を進めることができます。例えば、スマートメーターの導入や、エネルギー管理システムの活用などが挙げられます。

(2)製品ライフサイクルのアセスメント

  • サプライチェーン全体の環境負荷低減:原材料の調達から製品の廃棄まで、製品のライフサイクル全体における環境負荷を評価し、低減するための取り組みを推進します。
  • リサイクル・リユースの促進:製品設計段階からリサイクルやリユースを考慮することで、廃棄物の発生量を削減し、資源の有効活用を図ります。
  • 環境負荷の少ない原材料の調達:環境負荷の少ない原材料を積極的に調達することで、製品全体の環境性能を向上させます。

(3)気候変動に関するデータの管理

  • 温室効果ガス排出量の計測と報告:温室効果ガス排出量を正確に把握し、定期的に報告することで、自社の排出量削減の進捗状況を把握することができます。
  • 気候変動リスクの評価:気候変動が事業に与える影響を評価し、リスク低減のための対策を講じます。
  • 気候変動に関する法規制への対応:気候変動に関する法規制を遵守し、事業活動への影響を最小限に抑えます。

6. ISO9001導入によるメリット

ここまで、ISO9001を活用することで、気候変動リスクを軽減させることができるとお伝えしてきました。
その他にも、ISO9001を導入して気候変動への配慮を行うことで、企業には様々なメリットがあります。

  • 事業継続性の向上:気候変動による災害や規制の変化などに対応し、事業を継続することができます。
  • ブランドイメージの向上:環境に配慮した企業として、社会的な評価を高めることができます。
  • 投資家からの評価向上:ESG投資の観点から、投資家からの評価が向上する可能性があります。
  • 業務効率の向上:品質マネジメントシステムの構築を通じて、業務が効率化されます。
  • 顧客満足度の向上:品質の高い製品やサービスを提供することで、顧客満足度が向上します。

7.まとめ

ISO9001は、品質管理の枠を超えて、気候変動対策にも有効なツールとして活用されています。
ISO9001を導入することで、企業は気候変動リスクを低減し、持続可能な社会の実現に貢献することができます。
この情報を参考に、貴社もISO9001の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
より詳しい情報や、貴社の状況に合わせた具体的なアドバイスが必要な場合は、お気軽にご相談ください。

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