2024年9月2日
ISO9001の自社運用とコンサルを徹底比較!どっちが正解?
ISO9001を自社運用するかコンサル利用するか、比較検討される方はとても多いです。
ISO9001をスムーズに取得・運用するために、自社運用とコンサル利用のどちらが貴社に合っているか、比較してみましょう。
結論を言うと、ISO運用の肝であるPDCAサイクルがうまく回せるなら自社運用で問題ありません。
リソースが足りないという場合はコンサルの力を借りるとよいでしょう。
2023年6月21日
ISO9001のマネジメントレビューは、定期的に経営陣がQMSを見直し、有効性評価・改善を行うプロセスです。
①定期的に実施できているか②適切なインプットとアウトプットができているか③アウトプットに対してしっかり行動ができているか、がポイントとなります。
ISO9001とは、国際標準化機構(ISO)が定める品質管理システム(QMS)の基準を指します。
企業や組織が、製品・サービスの品質や顧客満足度向上のための仕組みを構築することを目的とし、国内外で幅広く利用されています。
ISO9001のマネジメントレビューは、経営陣が定期的にQMSを見直して、その有効性評価を行い、必要に応じて改善するプロセスのことを指します。
これはマネジメントシステムの継続的な改善を行っていく上で非常に重要な役割となるため、規格要求事項でも、定期的にマネジメントレビューを実施することが求められています。
ISO9001マネジメントレビューのメリットとして、以下の3点が挙げられます。
①継続的な改善
マネジメントレビューでは、組織のQMSの有効性を評価し、改善の機会について検証します。
これにより継続的な改善が促進されます。
②経営陣のコミットメント確保
マネジメントレビューはトップマネジメント(経営陣)が参加し、QMSに関わるリソースや方針などを確認します。組織の内部や外部の課題を共有し、その時点での経営陣からのアウトプットを得られるため
組織全体への経営陣の関与とコミットメント確保に繋がります。
③リスク管理とビジネス目標の達成
マネジメントレビューでは、QMSを通してリスクや機会を評価し、ビジネス目標の達成状況を検討します。
これにより、組織がリスクを管理しながら、ビジネス目標を達成するために必要な戦略やアクションを計画し実行できます。
規格の要求事項では、マネジメントレビューは以下のように記されています。
9.3 マネジメントレビュー
9.3.1 一般
トップマネジメントは,組織の品質マネジメントシステムが,引き続き,適切,妥当かつ有効で更に組
織の戦略的な方向性と一致していることを確実にするために,あらかじめ定めた間隔で,品質マネジメン
トシステムをレビューしなければならない。9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
マネジメントレビューは,次の事項を考慮して計画し,実施しなければならない。a) 前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況
b) 品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化
c) 次に示す傾向を含めた,品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に関する情報
1) 顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック
2) 品質目標が満たされている程度
3) プロセスのパフォーマンス,並びに製品及びサービスの適合
4) 不適合及び是正処置
5) 監視及び測定の結果
6) 監査結果
7) 外部提供者のパフォーマンス
d) 資源の妥当性
e) リスク及び機会への取組みの有効性(6.1 参照)
f) 改善の機会9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット
JISQ9001:2015(ISO9001:2015)引用
マネジメントレビューからのアウトプットには,次の事項に関する決定及び処置を含めなければならな
い。
a) 改善の機会
b) 品質マネジメントシステムのあらゆる変更の必要性
c) 資源の必要性
組織は,マネジメントレビューの結果の証拠として,文書化した情報を保持しなければならない。
概要説明
9.3.1 一般
あらかじめ定めた間隔でマネジメントレビューを行うことを求めています。
「定めた間隔」ですので、「年に1回」ではなく、「毎年〇月」等、
インターバルを明確にすることがポイントです。
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
マネジメントレビューの内容について、具体的なインプット事項a)~f)にて述べています。
9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット
9.3.2のインプット事項に対して、トップマネジメントがどのような指示を出したのかが問われます。
そして、マネジメントレビューを実施した証拠として”文書化した情報の保持”つまり、議事録等にまとめ、書面で保管することが求められます。
マネジメントレビューのインプットは、トップマネジメントに報告する内容を指します。
a)~f)の全部で7項目あります。
a) 前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況
「結果とった処置」というのは前回のマネジメントレビューからのアウトプットに対して、とった行動結果を指します。
出来たのか、出来なかったのかを明確にすると良いでしょう。
b) 品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化
「変化」がポイントです。
QMSを運用していく中で、内部・外部の課題に変化があったか、新たな課題が出てないかを報告します。
c) 次に示す傾向を含めた品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に関する情報
1) 顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック
顧客や関係者からの意見や要望についてです。ヒヤリハットも含まれます。
顧客満足に関するアンケート等があれば、それらの調査結果を報告しましょう。
2) 品質目標が満たされている程度
品質目標の進捗具合や課題を報告します。
3) プロセスのパフォーマンス,並びに製品及びサービスの適合
プロセスや製品・サービスの品質状況の評価について報告します。
例:生産ラインの稼働率や廃棄率
4) 不適合及び是正処置
クレームの内容や不適合の処置内容について報告します。
5) 監視及び測定の結果
品質に関して監視しているものがあれば、それらの結果を報告します。
例:製品の故障率や在庫管理状況。
6) 監査結果
内部監査や顧客監査の結果を報告します。
7) 外部提供者のパフォーマンス
仕入先の納期遵守率・受入検査合格率等の監視状況の結果を報告をします。
d) 資源の妥当性
ヒト・モノ・カネの3つの内容について、適切に利用され、不足が無いかの評価と結果を報告します。
e) リスク及び機会への取組みの有効性
リスクおよび機会への取り組みが効果的に実施されているかどうかを評価し、継続的に改善を行います。
f) 改善の機会
品質目標からのアウトプットや各プロセスで立案した改善点などの取組結果を報告します。
マネジメントレビューのアウトプットにて、組織が品質向上や顧客満足をどのように目指すか、トップマネジメントが指示を出します。これにより、会社全体で品質改善に向けた取り組みが進められます。
a) 改善の機会
品質目標の達成状況やその他のパフォーマンス状況から、QMSに関して改善すべきことはないか検討します。
例えば、不適合を減らすためにプロセスの改善を検討したり、従業員の研修を強化することなどが挙げられます。
b)品質マネジメントシステムのあらゆる変更の必要性
内部・外部の課題の変化等から、QMSに変更が必要かどうかを検討します。
例えば、新しい法規制が導入された場合、それに対応するための品質管理手順の見直しが必要になります。
c) 資源の必要性
ヒト・モノ・カネの3つの内容について、過不足がないかを評価します。
例えば、設備が古くなって効率が落ちていることが判明した場合、新しい設備の導入やメンテナンス計画の見直しが検討されます。
マネジメントレビューをする上で「インプット」の正確性は、その後の具体的なアウトプットに繋がり、しいては、より有効なQMSの運用に繋がります。
ただ報告するだけのマネジメントレビューにならないよう、「QMSを継続的に改善する」という目的を明確にし実施するとよいでしょう。
①参加者・日程を決める
参加者を決め(経営陣(トップマネジメント)、品質管理担当者など)会議日程を調整しましょう
↓
②事前準備
インプット(過去のレビュー結果、顧客満足度、内部監査結果など)とアジェンダを整理します。
参加者に事前に配布できるとより当日スムーズに進められるでしょう。
↓
③開催当日
会議で各インプットを検討し、アウトプット(改善の機会、QMS変更の必要性、資源の必要性)を決定します。
↓
④議事録にまとめる(文書化)
マネジメントレビューの結果を議事録にまとめ、関連部門に共有しましょう。
①トップマネジメントが参加すること
マネジメントレビューには、組織のリーダーや経営陣が参加することが重要です。
リーダーが参加することで、意思決定や支持が、組織全体の品質マネジメントシステムの有効性や継続的な改善に大きな影響を与えることができます。
②インプット情報を整理すること
トップマネジメントが客観的にQMSの効果を評価できるよう、インプットを整理しましょう。
前述のとおり、インプット事項はa) ~ g)まで7つの項目がありますが、7つの項目全てに該当する活動を実施してインプットしなければならないわけではありません。
インプット事項に該当する活動がなければ、“今回はインプット事項はなし”ということにしても問題ないのでQMSの活動の振り返りの参考材料として活用するとよいでしょう。
③定期的に実施すること
マネジメントレビューは定期的に実施しましょう。一般的には年に1度、もしくは半年に1度実施されることが推奨されます。組織の規模や業界の違いや、事業領域の変化等があれば、より頻繁に開催することが求められる場合もあります。
審査員が見るポイントは以下の3つです。
①定期的なマネジメントレビューの実施と記録があるか
マネジメントレビューが定期的に実施されているか、またその議事録や報告書が適切に保存されているかどうかを確認します。
②適切なインプットとアウトプットができているか
マネジメントレビューで取り扱われるべきインプット項目(前回のレビュー結果、品質目標、監査結果等)とアウトプット項目(改善の機会、QMS変更の必要性、資源の必要性)が適切に評価されているかどうかを確認します。
③アウトプット事項の実施状況について
マネジメントレビューでのアウトプットが適切に活用され、改善のために行動できているかどうかを確認します。
マネジメントレビューは、定期的に経営陣がQMSを見直し、有効性評価・改善を行うプロセスで、組織全体の品質改善に向けた取り組みを進めるために重要な役割を果たします。
①定期的に実施できているか
②適切なインプットとアウトプットができているか
③アウトプットに対してしっかり行動ができているか
がポイントとなります。
これらのポイントを押さえることで、ISO9001のマネジメントレビューを適切に運用することができます。
← 記事の内容をまとめた動画はこちら!!
\ フォローしてね /
今聞きたいこと、今すぐ回答!
最短即日・全国対応いたします!
お問合せは
こちらから
全国どこでもオンラインで対応!
気軽にご相談ください!
相談予約は
こちらから
8,000社以上の支援実績に裏付けされた、
当社サービスの概要を紹介しております。
資料の内容
認証パートナーの専門コンサルタントが御社の一員となって事務局業務を行います。
お客様の作業は審査機関との窓口役だけ。それ以外はすべてお任せください。
個人情報保護マネジメントシステム
高い保護レベルの個人情報保護マネジメントシステムを確立し、運用していることを示します。
認証パートナーなら、個人情報漏えい防止の観点も踏まえたサポートを実現します。
品質マネジメントシステム
品質マネジメントシステムは一貫した製品・サービスを提供し、顧客満足を向上させるための規格です。
認証パートナーなら、負担が増える形だけのISOではなく、より現場の実態に沿ったISOを実現します。
情報セキュリティマネジメントシステム
情報セキュリティマネジメントシステムは企業・組織の情報を守る規格です(ISMSとISO27001は同義)。
認証パートナーなら、情報セキュリティリスクへの対応計画、緊急時の対応計画踏まえPDCAサイクル回せるような仕組み作りを実現します。
環境マネジメントシステム
環境マネジメントシステムは環境を保護し、変化する環境状態に対応するための組織の枠組みを示します。
認証パートナーなら、課題になりがちな環境法令の対応についても一緒にサポート致します。
ISO27017やISO22000など各種規格もお得に 新規取得や運用・更新ができます。ご気軽にお見積りください。
ISOやプライバシーマークを同時に認証取得すると費用や工数を抑えることができます。安心してご相談ください