2024年8月28日
ISO14001取得のための費用は、審査費用とコンサルティング費用に分かれます。審査費用は審査機関によって異なり、従業員数や拠点数によっても上下します。コンサルティング費用もコンサル会社ごとに異なります。ISO14001取得時にはこれらの費用を見積もり、適切な対応を検討しましょう。
1.ISO14001取得のための費用とは?
ISO14001を取得する際の費用は、大まかに審査費用とコンサルティング費用に分かれます。
細かい部分では諸経費や人件費などもありますが、大きく分けるとこの2つです。
⑴審査費用
ISO14001の取得には、まず審査を受けるための審査料がかかります。
また、審査員の交通費や宿泊費(宿泊を伴う場合)、認証登録料なども含まれます。
審査機関によってこれらの細かい費用が別途かかったり、審査料と合算されることもあります。複数の審査機関から見積もりをとり、比較してみるのがよいでしょう。
また、ISO14001取得後も維持するためには毎年審査を受ける必要があり、審査費用も毎年発生します。
人数/年 | 初回 (新規) | 2年目 (維持) | 3年目 (維持) | 4年目 (更新) |
---|---|---|---|---|
1~10 | 490,000 | 250,000 | 250,000 | 320,000 |
11~25 | 700,000 | 300,000 | 300,000 | 450,000 |
26~45 | 790,000 | 365,000 | 365,000 | 560,000 |
46~65 | 910,000 | 380,000 | 380,000 | 720,000 |
66~85 | 1,090,000 | 440,000 | 440,000 | 780,000 |
86~125 | 1,240,000 | 490,000 | 490,000 | 840,000 |
表には、文書審査料、ISO登録料、現地審査料といった基本的な費用が含まれています。
金額は、認証の種類や申請会社の適用範囲、業種・規模、申請する審査機関などによって異なります。
⑵コンサルティング費用
ISO14001の取得に際してコンサルティング会社を利用する場合、費用は会社の規模やサポート内容によって異なりますが、一般的な相場は50万~200万円程度です。
ISO14001のコンサルタントの主な業務内容は、認証取得のための準備、手続きの進行管理、そして認証取得後の維持管理です。具体的には、環境マネジメントシステムの構築、内部監査の実施、改善策の提案などが含まれます。
また、認証取得後も、維持管理や再認証のための支援を行います。
ISO14001は一度取得して終わりではなく、毎年審査を受ける必要があります。
毎年の審査では、ISO14001のマネジメントシステムをどのように運用したのか、その状況を確認されます。その際に提出する資料を、コンサルタントと定期的な打ち合わせを通じて作成する必要があります。
2.費用を抑えるためのポイント
⑴マネジメントシステム構築費用
ISO14001を取得する際、自社で全てを行えばコンサルティング料はかかりませんが、ISO14001に関する業務経験者がいない場合、構築段階でつまずくことがあります。
本業の合間に取得業務を行うと、取得期間が延びたり、残業による人件費が予想以上にかかることも少なくありません。
マネジメントシステム構築費用は、企業の規模や業種、現状の環境管理体制によって異なります。
具体的な費用は、コンサルタントや専門家との相談を通じて詳細に把握することが重要です。
費用を抑えるためのポイントとして、内部リソースの活用、プロセスの最適化、経験豊富なコンサルタントの選定といった方法が考えられます。
・内部リソースの活用
既存の人材や組織のリソースを活用して、ISO14001に必要な体制や文書を作成することで外部コンサルタントの費用を抑えることができます。
・プロセスの最適化
現行の業務プロセスを見直し、ISO14001の要件に合わせて効率的な運用を行うことで、追加の費用を抑えることができます。
・経験豊富なコンサルタントの選定
ISO14001の導入に豊富な経験を持つ信頼できるコンサルタントを選定することで、効率的かつ費用対効果の高い支援を受けることができます。
⑵ 設備投資、諸経費
ISO14001を取得する際には、特別な設備投資は必要ありませんが、法的に専門家の点検が必要な機材や、業者に危険物の回収を依頼するなど、業務上必要なことはISO14001の導入においても必要です。
ISO14001を取得する際には、契約するかどうかに関わらず、一度コンサルタントと話してみるのも良いでしょう。
依頼する場合、コンサルティング会社によって対応内容や費用には大きな違いがあるため、複数社に話を聞いて自社に合ったところを見つけることが重要です。
これらの方法を組み合わせることで、ISO14001のマネジメントシステム構築費用を抑えることができます。
3.自社取得で費用を抑えることはできるのか
自社でISO14001を取得する場合、通常の業務とISO関連の業務を兼務することが多いです。
そのため、ISO業務に時間を割くことで、本来の業務に費やす時間が減り、結果として売上や利益が減少する可能性があります。特に、ISO担当者に選ばれるのは人件費の高い主要な人材であることが多く、そのため人件費と売上・利益のバランスが崩れることがあります。
また、ISOの知識を学びながらマネジメントシステムを構築するため、認証取得までに時間がかかり、その間の損失が大きくなることもあります。これが「見えない損失」と呼ばれるものです。
そのため、ISO14001を自社運用で取得したからと言って、取得費用を抑えることができるとは限りません。
もちろん、ISO14001の取得に際して、既に要求事項を理解している従業員がいる場合や、準備作業に慣れている場合には、コンサルティング会社のサポートは必要ありません。また、要求事項を十分に理解しているISO14001取得業務専門の従業員がいる場合も、コンサルティング会社の支援は不要です。
しかし、要求事項を理解している従業員がいない場合や、理解はしているが日常業務が忙しくて専念できない場合には、コンサルティング会社のサポートを利用した方が費用を抑えることができる場合もあります。
ISO14001を取得する際には、自社運用にかかる費用とコンサルティングサポートの費用を比較し、自社にとって最適な方法を選びましょう。
4.コンサルティング会社に見積を取る際のポイント
⑴複数社へ見積を取る
ISO14001取得を支援するコンサルティング会社を選ぶ際には、複数の会社から見積もりを取得することが重要です。
複数の見積もりを比較することで、最も適切な価格設定やサービス内容を見極めることができます。
また、各社の見積もりを比較することで、業界の相場や一般的なサービス内容についても理解が深まります。これにより、過剰な料金を支払うリスクを避けることができます。
⑵サポート内容と価格が見合っているか確認する
見積もりを受け取ったら、サポート内容と価格が見合っているかを確認しましょう。ISO14001取得に必要な支援内容や提供されるサービスが、見積もりに含まれているかどうかを確認し、価格とのバランスを考慮して適切な選択を行いましょう。
具体的には、コンサルタントの訪問回数、教育の実施、文書作成支援などが含まれているかを確認します。これにより、後から追加費用が発生するリスクを減らすことができます。
⑶これまでの実績を確認する
コンサルティング会社の実績や信頼性も重要なポイントです。過去の実績や顧客の声、取引先などを確認し、信頼できる会社であるかどうかを検討しましょう。
実績が豊富な会社であれば、ISO14001取得の支援においても安心感が得られるでしょう。
さらに、同業他社の成功事例や具体的な成果を確認することで、自社に適したコンサルティング会社を選ぶ手助けとなります。信頼性の高い会社を選ぶことで、プロジェクトの成功率も高まります。
ISO14001のコンサル選びのポイントについて、詳しくはこちらをご確認ください。
5.まとめ
ISO14001を取得する際の費用は、主に審査費用とコンサルティング費用に分けられます。これらの費用が高いか安いかは、費用対効果で判断することが重要です。
ISO14001の導入による効果を精査し、実際にかかる費用と比較することが求められます。
単に「取引先から求められたから取得する」という理由だけでは、効果を十分に発揮できない可能性があります。
例えば、ISO14001の認証を名刺やホームページに記載し、PR効果を活用して新規顧客を獲得するなど、ISOをどのように活用して収益を上げるかを考えてみるのも良いでしょう。
取得にかかる費用を見直し、ISO14001から得られる利益を見据えて再評価することをお勧めします。
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