2025年3月28日

ベトナム支店を設立するためには会社登録の手続きを含む8つのステップが必要です。
費用は、事業規模や業種によって異なりますが、数千万円~数億円程度の初期投資が必要になることが多いです。
1.ベトナム支店設立にあたって
ベトナム支店を設立するためには、事前にベトナムの情報を収集しておくことが大事です。
⑴ベトナムのビジネス事情
ベトナムは現在、高い経済成長率を維持しており、多くの企業から注目を集めている国です。
人口が多く、若い労働力が豊富なこと、日本に比べて人件費が低くコストを抑えて人材獲得ができることがメリットになっています。
しかし、インフラ整備の遅れや政治情勢の変化がベトナム支店設立に大きくデメリットとして影響を与えることもあります。
⑵設立に必要な書類と手続き
ベトナム支店を設立するための手続きは日本と異なるだけでなく、事業内容によっても異なります。
①必要な書類(一例)
- 設立する会社の定款
- 投資計画書
- 法人登記簿謄本(本社)
- 代表者のパスポートのコピー
- 賃貸借契約書(事務所)
②企業登録証明書の申請書類
- IRC
- 設立申請書
- 代表者および従業員の身分証明書
- 印鑑証明書(代表者)
③そのほか事業によって必要な書類(一例)
- 環境影響評価書
- 技術移転計画書
- 労働安全衛生計画書
④手続きの流れ
- ベトナムでの事業計画の策定
- 現地法人の選定(LLC、株式会社など)
- 事務所の賃貸契約
- 銀行口座の開設
- 所轄の計画投資省へ申請
- 所轄の事業登録局へ申請
- 税務登録
- 社会保険登録
- 許可証の取得(必要に応じて)
⑶必要な費用
ベトナム支店設立にかかる費用は、事業規模や業種によって異なります。
一般的なケースでは、数千万円~数億円程度の初期投資が必要になることが多いです。
正確な費用を算出するためには、以下の情報を明確にし、専門家にご相談下さい。
- 事業内容
- 事業規模
- 進出地域
- 設立形態
2.市場調査とビジネスチャンス
ベトナム支店を設立するには、どの事業を現地で行うかを検討する必要があります。
⑴ターゲット市場の特定
ベトナムに進出している日系企業で、最も多いと言われているのは製造業です。
その他にもITサービス業等も年々増えてきています。
今までベトナムは、IT産業の発展が進んでいないことが課題になっていました。そのため、ソフトウェア開発やBPOサービスの分野でビジネス展開をする企業が増えてきています。
他にも、農業機械やインフラ整備等の需要も高まっているのでビジネスチャンスはあります。
今のベトナムでの需要を調べて、ベトナム支店を設立することをおすすめします。
⑵競合分析と差別化戦略
ベトナム支店を設立する為には、競合と差別化できるものがあるのが大事です。
その中でもISOの取得は他社と大きな差別化ができます。
例えば、IT企業が2社同時にベトナム支店を設立した場合、ISO27001を取得している会社と何の資格も持っていない会社だと、ISO27001を取得している会社と契約する企業が多いです。
ISOはベトナムでも取得している企業が増えており、大手はほとんどが取得しています。
例で挙げたISO27001は、情報セキュリティに特化した国際基準の資格ですが、他にも環境や品質に特化したISO9001やISO14001もあります。
事業内容に合わせてISOの取得をし、競合と差別化を目指してみてはいかがでしょうか。
当社スリーエーコンサルティングでは、ベトナムでのISO取得をサポートしております。
ぜひお問い合わせください。
⑶現地パートナーの探し方
現地でパートナー企業を探すことも大切です。
以下3つの方法を紹介します。
- ビジネスイベントへの参加
- 取引先からの紹介
- コンサルティング企業への相談
①ビジネスイベントへの参加
ベトナムや日本で開催されているビジネスイベントやセミナーに参加し、現地企業と交流をします。
対面で交流することで、その場でしかできない情報収集やつながりが生まれます。
②取引先からの紹介
既に取引している企業からの紹介が、有効な手段です。
特にベトナムでは、このような紹介が優先される場合も多いです。
③コンサルティング会社へ相談
既にベトナム支店を設立している企業とマッチングしてくれるコンサル会社もあるので、そこに相談してみると良いです。
現地のコネクションを使って、パートナー企業を探してくれます。
⑷市場参入のリスクと対策
ベトナム支店を設立するメリットはたくさんありますが、リスクも存在します。
そのリスクを軽減するためにも、リスク対策は大事なことです。
以下、今からできるリスク対策の一例です。
- 定期的な情報収集
- 現地パートナーとの連携
- 保険への加入
①定期的な情報収集
ベトナムの政治事情や法規制についてを常に把握し、迅速に対応できるようにしておく。
特に、最新の情報を手に入れるようにしましょう。
②現地パートナーとの連携
既にベトナム支店を設立している企業と繋がることで、情報収集やアドバイスをもらうことができます。
③保険への加入
ベトナムの様々な保険を事前に調べておき、保険に加入することでリスクを軽減できます。
3.ベトナムでISO27001(ISMS)を認証取得する方法
ISO27001(ISMS)を取得する為のステップは8つあります。
- ISO取得のための計画作成
- ISO27001の規定作成
- マネジメントシステムの運用
- 内部監査、マネジメントレビュー
- 一次審査
- 二次審査
- 不適合対応
- 取得
具体的な取得方法については、以下の記事を参考にしてください。
4.現地の文化とビジネスマナー
⑴ビジネス交渉のコツ
ベトナムも日本と大きな違いはありませんが、以下を意識すると良いです。
- 顔が見えるコミュニケーション
- 時間感覚
- ベトナムの文化に興味を持つ
①顔が見えるコミュニケーション
メールやチャットでの会話で終わらせるのではなく、直接会って話したりZOOMを利用したりと相手の表情の見えるものでコミュニケーションを取ることが好まれます。
②時間感覚
ベトナムは日本のように時間厳守の文化が多くありません。そのため、柔軟な時間感覚を持っておくことが大事です。
③ベトナムの文化に興味を持つ
ベトナム語で挨拶をしたり、ベトナムの文化に興味を持つことで、相手との共通の話題となり、良好な関係構築に繋がります。
⑵現地の習慣と文化理解
ベトナム支店を設立すると、現地の習慣や文化を理解する必要があります。
ベトナムと日本の文化で大きく違うことは以下3つです。
- 時間の考え方
- 仕事に対する考え方
- 交通事情
①時間の考え方
日本は時間厳守が重視され、約束の時間に遅刻することはあまりありませんが、ベトナムでは時間に対する感覚が緩やかなので、約束の時間より少し遅れても許容される場合があります。
②仕事に対する考え方
日本は会社への忠誠心が高く、真面目に出勤する人が多いですが、ベトナムは会社よりも家族を優先する傾向があり、仕事よりもプライベートを大切にする人が多いです。
③交通事情
日本は電車やバスで通勤する人が多いですが、ベトナムはバイクがとても多いのでバイク通勤する人が多いです。
⑶現地社員とのコミュニケーション
ベトナム支店を設立している日系企業は、日本語を話せるベトナム人を雇っている会社が多いです。
一人でも話せる人がいれば、その人から通訳してもらえばいいので、最低1人いればコミュニケーションは問題なく取れます。
⑷文化的なギャップへの対応方法
①文化を理解する
ベトナムの歴史、文化について学び、ベトナム人の価値観を理解することが大事です。
②時間管理
スケジュールを事前に共有し、時間を守ることを心がける。
遅刻が発生する場合は、事前に連絡するように徹底させる。
③文化の違いを楽しむ
違う国の人との交流を楽しみ、日本にはない考えや行動を学ぶいい機会です。
自分の成長の機会と捉え、楽しみましょう。
5.まとめ
ベトナム支店を設立するためには、事前にベトナムの情報を収集しておきましょう。
- ベトナムのビジネス事情
- 設立に必要な書類と手続き
- 必要な費用
どの事業をベトナム現地で行うかは、以下を参考に検討する必要があります。
- ターゲット市場の特定
- 競合分析と差別化戦略
- 現地パートナーの探索
- 市場参入のリスクと対策
ベトナム支店を設立することは、色々な手続きだけではなくベトナム人との交流が物理的に多くなります。
ベトナムの文化や習慣を理解して、上手く付き合っていくことが大事になってきます。
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