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DX推進とは何か?IT化との違いや企業が抱える課題

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2023年5月22日

DX推進とは何か?IT化との違いや企業が抱える課題

「DX」とは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略で「デジタルによる社会の変容」を指します。DX推進は「2025年の崖」と言われる、ITシステムの老朽化やIT人材不足などの課題に対処するための取り組みです。

最新のデジタル化やIT技術の進化にともない、近年では「DX推進」といった言葉をよく耳にするようになりました。

ビジネスシーンにおいてはとくにDX推進が重要とされ、導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。そのため、DX推進についてあらかじめしっかり把握し、理解を深めておくことが必要です。

今回は、DX推進とはどのようなものなのか、IT化やCX・UXとの違い、関連性の高いものを含めて解説し、メリットや課題についても紹介します。
これからDX推進に取り組むのであれば、ぜひ参考にしてみてください。

 

1.DX推進とは


DX

DXとはDigital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で「デジタルによる変容」と直訳されます。
つまりDX推進とは、デジタル技術を活用して社会の変容を推し進めることです。

もともとDXは、テクノロジーの発達が生活にどのように影響するのかといった研究に使用する学問的な用語でしたが、2010年代からはビジネス分野において浸透していきました。

企業には、昨今の激しいビジネス環境の変化に対応し、ユーザーや社会のニーズをもとにデジタル技術を活用して製品やサービス、ビジネスモデルを変革すること、つまりDXの推進が求められています。

また、DX推進は「2025年の崖」と言われる、ITシステムの老朽化や人材不足などの課題に対処するために、必要不可欠な取り組みです。

DX推進を理解するうえでは、IT化やCX・UXなどの似ている言葉との違いを把握しておくことが重要になります。ここでは、どのような違いがあるのかそれぞれ解説していきましょう。

 

(1)IT化との違い

情報技術(IT)を使って業務効率や生産性を向上させることを、IT化と言います。
電話やFAXでの連絡がメール・チャットに変化したように、IT化は主に既存の業務プロセスやシステムを改善することが目的です。ビジネスモデルや組織の文化などの根源は変えません。

いっぽう、DX推進はIT化だけでなく、データ分析やAIなどの先端技術を使った新たな価値創造やイノベーションを起こし、ビジネス全体の変革を目的とします。IT化は、DX推進におけるひとつの手段と言えるでしょう。

また、それぞれでもたらされる変化として、IT化では実務的にわかりやすい「量的変化」、DX推進では企業全体に関わる「質的変化」という違いがあります。この点に注目すると理解しやすいはずです。

 

(2)CX・UXとの違い

CXとはCustomer Experience(カスタマー・エクスペリエンス)の略で、ユーザーが製品やサービスを購入したり利用したりする際に、その企業に対して感じたことや総合的な判断のことです。

いっぽうUXとはUser Experience(ユーザー・エクスペリエンス)の略で、ユーザーが製品やサービスを実際に使う際の使い勝手など、直接的な体験のことを指します。

つまり、商品・サービスを通じた企業への認識全体がCXで、そのなかに、直接的体験であるUXが含まれる形です。

よりよい価値をユーザーに提供するという意味では、DX推進と共通しますが、DX推進はデジタル技術の活用が主なポイントであり、ユーザー体験に重きを置くCX・UXとは概念が異なります。

DX推進はCX・UXだけではなく、社会的課題への貢献や持続可能性なども考慮する必要があるでしょう。

ただし、DX推進には、CXやUXといったユーザー満足度やロイヤリティを高める要素が大変重要です。また、DX推進によって組織変革を行い、それに対応してCX・UXの向上を図ることで、ユーザーによりよい価値を届けることができます。

 

2.DX推進と関連性が高いもの

DX推進には、システムや社会背景などさまざまなものが関わっているため、あらかじめ理解しておくことが大切です。
ここでは、DX推進との関連性が高いものについて解説していきます。

 

(1)ISMS

ISMSとはInformation Management System(インフォメーション・マネジメント・システム)の略で、情報セキュリティマネジメントシステムと訳されて使用されることも多い言葉です。

ISMSはDX推進における重要なシステムのひとつで、企業が情報の機密性や完全性、可用性を保護するために必要とする仕組みのことを指しています。

具体的には、リスク分析やビジョン設定、さまざまな対策と改善による継続的な情報セキュリティの運用管理の実施です。

ISMSの特徴として、日本での「JIS Q 27001」といった国際規格など、第三者機関の審査による認証取得制度の存在が挙げられます。
ISMSは情報社会の発展にともない、その重要性が高まっているシステムだと言えるでしょう。

ISMSをはじめとした情報セキュリティ認証は、こちらでも紹介しています。
【初心者向け】情報セキュリティ認証を種類別にご紹介!おすすめは?

 

(2)2025年の崖

2025年の崖とは、2018年9月に経済産業省がリリースした「DXレポート~ITシステム『2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」のなかで提示された言葉です。

このレポートは「日本企業がDXを推進しなければ、2025年以降の5年間で、最大で年間12兆円の経済損失が生じる」という衝撃的な内容となっており、DXの迅速な推進を図る必要性が詳しく説かれています。

2025年の崖のポイントは、人材不足、システムの複雑化や老朽化、デジタル技術の急速な革新といった要因が重なり、2025年までに既存のITシステムが機能しなくなる可能性が示唆されている点です。

ぜひ2025年の崖を回避したいものですが、そのためにはDX推進が大きな鍵になると言えるでしょう。

3.DX推進によるメリット

2025年の崖で示されているように、DX推進は国を上げて取り組む施策であり、企業にとっても率先して実行するべき重要事項です。

それでは、DX推進によるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、主な3つのメリットを紹介します。

 

(1)生産性を向上させられる

DX推進の最も大きなメリットは、適切なデジタル化によって業務の効率化が進み、生産性の向上につながることです。

単純作業や管理業務にかかる時間・人員の削減もデジタル化で可能となり、より重要な業務に集中できるでしょう。また、人的作業上で発生するミスやエラーが防止できるため、正確性の向上も期待できます。

 

(2)リスクを回避できる

企業には、BCP(事業継続計画)を策定するなど、あらゆる危機的状況に備えた対策を講じる必要があります。

DX推進における取り組みのひとつとしてBCPを実施することで、リスクの回避が可能です。
DX推進によって業務の効率化が進んでいれば、最適なBCPの作成ができるでしょう。

さらに、古いシステムの改善や、運用の引き継ぎといったDX推進の一環によっても、企業内の大きなリスクが避けられます。

 

(3)新規事業開発の機会を広げられる

DX推進は現状を改善・最適化するだけのものではありません。新規事業を開発する機会が広がる点もメリットのひとつです。

最先端のテクノロジーを導入することで、急激なビジネス環境の変化に対応するのはもちろん、新しいビジネスモデルの検討も可能となるでしょう。

 

4.DX推進に向けて企業が抱える課題

多くの企業がDX推進に前向きに取り組もうとするなかで、さまざまな課題も浮き上がってきました。
ここでは、DX推進において企業が抱えがちな課題を3つ取り上げて解説します。

 

(1)人材の確保と育成

DXを推進するには、優秀なIT人材が欠かせません。しかし、DXに関連する事項を外部のIT企業に委託しているケースも多いのではないでしょうか。

そのため、迅速な対応ができなかったり、新しいシステム開発に時間がかかったりする可能性があります。
これからますます人材確保の激化が予想されるため、企業の内部にIT人材を確保し、育成することが重要であり、大きな課題とも言えるでしょう。

 

(2)明確な目標と経営戦略

DX推進の重要性は理解できても、実際に行わなければ意味がありません。実施するには、明確な目標と具体的な経営戦略が必要です。

まずは、しっかりとした目的を掲げ、それに向かうための目標を立てていきます。加えて、どのように進めるべきかといった、より細かな経営戦略を練るとよいでしょう。

こういった準備なしでスタートすると、単なる業務のデジタル化だけで終わってしまうおそれがあるため、課題として認識しておくことが重要です。

 

(3)一貫したシステム構築

近年の急激なデジタル進化にともない、短期的な視点による追加を繰り返してシステムが肥大化・複雑化している場合も多いでしょう。
一貫したシステムの構築は、DX推進における最大の課題かもしれません。

老朽化した部分を一掃してスリムにしたり、予算に応じて一新したりといったシステムへの対応も必要となります。

 

まとめ

DX推進とは、デジタル技術を活用してビジネス全体の変革を推し進めることです。
IT化やCX・UX、ISMSといった言葉との類似や関連を通して、DX推進への理解を深めることができます。

また、DX推進は経産省が提示した2025年の崖からも、企業が最優先で進めていくべき施策と言えるでしょう。

DX推進には生産性向上やリスク回避、新規事業開発のチャンスといったメリットが多いいっぽう、人材面やシステム面の課題もあり、導入する際は明確な目標を立てておくことが重要です。
ぜひ今回の記事を参考にして、DX推進に取り組んでいきましょう。

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