2021年3月29日
ISO14001とエコアクション21は似たような仕組みであるため、どちらがいいか迷われる方がいらっしゃいます。
ISO14001とエコアクション21を比較し、自分の会社に合うのはどちらの規格なのか確認してみましょう。
1.はじめに
近年、脱炭素社会や持続可能な社会がテーマに取り上げられることが多くなり、環境に対する考え方が大きく変化してきております。
もちろん顧客との取引条件や経営上のメリットとして、何らかの環境に対する活動を検討されている会社もあると思います。
そんな中で、環境にまつわる認証規格として、ISO14001やエコアクション21は似たような仕組みであるため、比較検討されることが多いです。
今回は、ISO14001やエコアクション21の違いを徹底比較し、どちらが良いのか参考になればと思い、紹介させていただきます。
2.規格の違い
違いは大きく3つあります。
①国際規格と国内規格の違い
ISO14001は、国際規格です。
海外でも幅広く認知されている規格ですので、海外取引がある場合には有利です。
対して、エコアクション21はあくまでも国内規格になります。
②取り組み内容の違い
国際規格のほうが、ハードルが高いイメージになりますが、実はそうとも限りません。
ISO14001は、自社がどういう内容にて、環境活動に取り組むのか、裁量があり、会社の経営課題に合わせて設定していくことになります。
エコアクション21は、環境経営レポートの作成をする必要があり、その中には、3年間を通しての二酸化炭素削減・廃棄物削減・化学物質削減・節水等の実績報告が必要になります。
➂取り組む対象の違い
ISO14001は、複数工場があれば、1つの工場のみで取得する等、認証範囲を限定していくことが可能です。
エコアクション21は、認証範囲を限定できず、組織全体で、取り組む必要があります。
3.審査の違い
次に、審査の進め方の違いをご紹介します。
①審査方式の違い
ISO14001 は、3年更新で、維持審査を2回、3年目に更新のサイクルの繰り返しになります。
ISO14001は、書類審査はなく、原則、現地を確認しての審査になります。
エコアクション21は、2年更新で、中間審査・更新審査のサイクルの繰り返しになります。
エコアクション21は、事前に書類審査があり、その後、現地審査を実施する流れになります。
②審査コストの違い
コストについては、大きな違いがあります。
圧倒的に、エコアクション21のほうが低予算で導入が出来ます。
エコアクション21は、審査員一人日当たりの審査費用は、50,000円/人日です。
人数に応じて、工数計算がなされます。
例えば、対象事業所が1か所で、61人以上~100人以下であれば、4人日の工数で、審査費用20万円、認証登録料で10万円で、合計30万円程度と考えてもらえればと思います。
ISOの取得費用について詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく説明しております。
ISOについては、事業所の数、従業員人数、業種によって、工数計算がされ、審査機関によっても、価格差が大きくあります。
業界平均でご紹介すると、上記のエコアクション21の場合と同条件で、100万~120万程度と考えてもらえればと思います。
4.取得されている業界・市場の違い
①取得企業数の違い
ISO14001: 19,490社(2021年1月時点)
エコアクション21:7,596社(2021年1月時点)
②取得されている業界・市場の違い
ISO14001は、どの業界でも幅広く取得されています。
特に多いのは、環境負荷が大きい業種だと、製造業、建設業、廃棄物・再生資源の収集運搬・中間処理・処分業です。環境負荷が少ない業種としては、商社・メーカーが取得しています。
エコアクション21は、製造業、建設業、廃棄物・再生資源の収集運搬・中間処理・処分業が多いです。
5.結局どちらを取得した方が良いのか?
それぞれの取得する目的から考えていきましょう。
ISO14001は、
- 製造業だと、元請けからの取得要請で取得
- 建設業だと、入札評価での加点対象
- 商社・メーカーだと、海外取引上でのメリット
の目的から取得しているケースが多いです。
エコアクション21は、業界問わず、自治体における入札参加資格、金融機関等による融資の優遇、産廃処理業者は、環境省の認定制度への登録から取得しているケースが多いです。
6.まとめ
入札条件で、エコアクション21と明記されていたり、金融機関からの融資の優遇を目的にコストをかけずに環境活動をやっていくのであれば、エコアクション21が適しています。
コストを多少かけてでも、二酸化炭素削減・廃棄物削減・化学物質削減・節水等に縛られて活動せずに、経営課題に合わせた活動を行い、その仕組み化をしたい場合は、ISO14001をお勧めします。
ISO14001だと実態に合わせた仕組みが構築でき、国際規格であるため認知度が高いです。
取引先の規模が大きのであれば特に、より広く認知されているISO14001を推奨します。
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