2019年6月9日
ISO14001:2015(EMS)の規格改訂もあり、どのような対応を求められているのか関心が高まっているのではないでしょうか。
このISO14001:2015(EMS)発行後、36ヶ月以内に移行を完了(認証書を発行)する必要があります。
今回は、ISO14001:2015(EMS)規格改訂に向けてどんなポイントを押さえておけばよいかを7つに分けてご案内します。
ISO14001:2015年度版「8.1 運用の計画及び管理」要求事項
① 組織及びその状況の理解
ISO(アイエスオー)の仕組みを単に認証のため、審査のために構築するのではなく、自社のために構築することを要求しています。
具体的には、組織の目的及び戦略を明らかにした上で、それらに影響がある組織の外部及び内部の課題を明確化することが求められています。
組織の外部課題は、企業が直接コントロールできないようなものを考えて、たとえば、変化する法規制等への対応、マーケットの変化などを考えることです。内部課題は、企業がコントロール又は影響を及ぼせることを考えて、たとえば、外部業者の適切な委託、従業員への教育というものを考えることです。
これらの外部及び内部課題を認識して、どのように、ISO(アイエスオー)という仕組みと関連付け、どう対応するのか決めること、これがまず始めに問われるということです。
② 利害関係者のニーズ及び期待の理解
組織にとって利害関係者は誰かを決定し、さらにその利害関係者のニーズと、その中で順守義務となるものを決定する要求です。
「順守義務」とは2004年版の「法的及びその他要求事項」です。
③ リーダーシップ
環境経営促進のためのリーダーシップ機能に関する責任を割当てる新条項を追加しています。
「最高位で組織を経営管理する人又は人々」というトップマネジメントの定義は変わっておらず、その環境経営におけるリーダーシップ機能などの役割や責任が変わったという規定はありません。
トップマネジメントが04年版でも果していた環境経営活動における当然の普通の役割や責任が、種々の具体例で5.1項に記述されることになってます。
④ リスク及び機会への取組み
会社としてのリスクに対する取組み方法を決めることを要求しています。
現行規格では、発生の未然防止を考えて、その対応計画を定めるという予防処置があり、これに対応しているともいえますが、2015年版では、自らの組織環境におけるリスク、つまり、より広い観点でリスクを考えることが要求されています。
たとえば、自らの組織環境におけるリスクとは、戦略リスクとして、市場ニーズの変化や法令改正など、オペレーショナルリスクとして、欠陥商品・製品の回収のリスク、環境規制違反などが考えられます。
これらリスクの取組みの方向づけを明らかにすることが必要です。
⑤ パフォーマンス評価
現行規格のISO14001:2015(EMS)には、環境パフォーマンスという監視・測定項目がありますが、2015年版では、「箇条9パフォーマンス評価」という大きな項目となって、さらに重要視されました。
具体的な要求事項としては、品質又は環境パフォーマンスの評価を行うことを要求していますが、これは、組織が実施した結果に対して、その出来映えや効果を評価するということがより明確化された要求事項となりました。
⑥ 力量
「力量」の1行目の「組織の環境パフォーマンスに影響を与える業務をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を決定する。」が「組織の環境パフォーマンスに影響を与える業務、及び順守義務を満たす組織の能力に影響を与える業務をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を決定する。」となりました。
「順守義務」とは2004年版の「法的及びその他要求事項」を指します。2004年度版は「法的及びその他要求事項」と力量は分けて考えているような表現でしたが、
2015年度版では「順守評価」も力量と関係していることが明確になりました。
⑦ 内部・外部コミュニケーション
外部と内部の情報伝達を同等に重視する情報伝達戦略の必要性の規定が追加されてます。
7.4項(コミュニケーション)に外部、内部の両情報伝達の一般的な要件を一括しています。ISO14001:2015(EMS)では04年版でもそれぞれの異なる要件を分離して規定しています。この4.4.3 a),b)が7.4.2、7.4.3項として書き直され、記述が詳細になってます。
最後に
2015年度版の規格では、「ISO(アイエスオー)のための運用はやめにしよう。」といった意図があります。会社のためのISO(アイエスオー)を運用されていることが求められます。
規格に合ったルールを、シンプルに最小限のものにすれば、その分、運用は楽になります。
言い換えると、ルールを膨らませれば膨らませるほど、運用は重くなり形骸化してしまいます。
立派なルールがあっても、形骸化していたのでは、本末転倒です。
弊社のサービスは、運用可能で、かつ、規格に合ったルールを作成し、運用のサポートまで実施するものです。
お客様のお手間を限りなく『ゼロ』に近づけることが弊社のミッションです。
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