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ISO14001の要求事項を徹底解説!初心者でもわかる環境マネジメントの基本ガイド

2025年4月23日

ISO14001の要求事項を徹底解説!初心者でもわかる環境マネジメントの基本ガイド

「ISO14001の要求事項って何?どこから理解を始めればいいのかわからない」

このような疑問をお持ちではないでしょうか。

環境問題への関心が高まる中、ISO14001認証を取得し、環境マネジメントシステム(EMS)を導入する企業が増えています。

しかし、ISO14001の要求事項やその具体的な内容を十分に理解しないまま進めてしまうと、認証取得のプロセスでつまずいてしまう可能性があります。

この記事では、ISO14001の基本知識から、要求事項のポイント、そして認証取得のメリットまでを体系的に解説します。

最後までお読みいただくことで、ISO14001の要求事項を正しく理解し、自社の環境マネジメントシステム構築に役立てることができます。環境への取り組みを強化し、持続可能な経営を実現する第一歩を踏み出しましょう。

1.ISO14001の基本知識と要求事項について

(1)そもそもISO14001とは?

ISO14001は、国際標準化機構(ISO)が発行する環境マネジメントシステム(EMS)の国際規格であり、組織が環境パフォーマンスを改善し、環境負荷を軽減するための体系的なアプローチを提供します。この規格は、環境に関する法的要求事項を遵守し、環境への悪影響を最小限に抑えながら持続可能な発展を実現するためのフレームワークを確立するものです。

ISO14001を取得することで、組織は環境配慮への取り組みを対外的に示し、企業イメージの向上や取引先からの信頼獲得につなげることができます。また、エネルギー使用量や廃棄物の削減によるコスト削減効果も期待できます。

(2)要求事項とは?

ISO14001における「要求事項」とは、組織が環境マネジメントシステムを構築・維持する際に満たすべき基準や条件のことです。これらの要求事項は、認証取得のために必ず遵守しなければならない項目であり、審査の際に適合性が評価されます。

要求事項は規格の本文に「~しなければならない」という表現で示されており、組織がどのような環境マネジメントシステムを構築すべきかを規定しています。

ただし、具体的な実施方法については組織の規模や業種、環境影響などに応じて柔軟に対応できるよう、詳細な方法論までは規定していません。

(3)ISO14001の要求事項、現在の最新版は?今後の改定予定は?

現在の最新版はISO14001:2015(2015年版)です。

この版は2015年9月に発行され、以前の2004年版から大幅に改訂されました。

ISOの規格は通常5〜10年ごとに見直しが行われ、必要に応じて改訂されます。

現在、ISO14001:2015の次の大きな改訂は2026年9月に予定されています。

ISO14001の規格改訂については、こちらの記事で詳しく説明しております。

2.ISO14001の要求事項を理解するポイントとメリット

(1)要求事項を理解するためのポイント

ISO14001は、環境マネジメントシステム(EMS)を構築・運用するための国際規格であり、組織が環境への影響を管理し、持続可能な活動を推進するための枠組みを提供します。この規格の要求事項を正しく理解するために、以下のポイントを押さえましょう。

●環境方針の明確化

組織の環境に対する取り組みの方向性を示す「環境方針」を策定し、それを基に具体的な目標を設定します。

環境方針は、組織の活動、製品、サービスが環境に与える影響を考慮し、継続的な改善を目指す内容である必要があります。

●リスクと機会の特定

環境に関連するリスクと機会を洗い出し、それに基づいて適切な管理策を講じることが求められます。

これには、環境影響評価や法規制の確認が含まれます。

●法規制およびその他の要求事項の把握

組織が遵守すべき環境関連の法規制や、利害関係者からの要求事項を明確にし、それを運用プロセスに反映させることが重要です。

●PDCAサイクルの活用

ISO14001は、計画(Plan)、実行(Do)、確認(Check)、改善(Act)のPDCAサイクルを基盤としています。

このサイクルを活用して、環境マネジメントシステムを継続的に改善することが求められます。

(2)要求事項の理解が組織にもたらす効果

●環境パフォーマンスの向上

要求事項を適切に理解し実践することで、組織の環境目標の達成率が向上します。

例えば、エネルギー使用量の削減、廃棄物の減量化、資源の効率的利用などの環境パフォーマンスが改善されます。また、環境負荷の低減により、地域環境の保全や地球環境問題への貢献にもつながります。

●法規制の遵守

環境関連法規制の特定、評価、遵守状況の定期的な確認というプロセスを確立することで、法的要求事項の遵守が確実になります。

これにより、罰則や行政処分のリスク、環境事故による賠償責任などを回避できます。

また、将来の法規制の変化にも迅速に対応できる体制が構築されます。

●組織の信頼性向上

環境マネジメントシステムの構築・運用と認証取得により、企業の環境への取り組みが対外的に示されます。

これは、取引先、消費者、地域社会、投資家など様々なステークホルダーからの信頼向上につながります。特に近年は、ESG投資の観点から環境への取り組みが企業評価に直結するため、その意義はさらに高まっています。

●効率的な運用管理

要求事項に基づいて、環境側面に関わる業務プロセスを体系的に整理・文書化することで、業務の効率化が実現します。

例えば、無駄な資源やエネルギーの使用が削減され、廃棄物処理コストの低減につながります。

また、作業手順の標準化により、業務品質の安定化や新入社員の教育効率の向上も期待できます。

●継続的改善の文化醸成

PDCAサイクルに基づく環境マネジメントシステムの運用を通じて、組織内に「継続的改善」の文化が根付きます。これは環境活動だけでなく、品質管理や業務改善など他の分野にも波及し、組織全体の改善力向上につながります。

●経営戦略との統合

要求事項を深く理解することで、環境マネジメントシステムを単なる環境対策のツールではなく、経営戦略の一部として位置づけることが可能になります。そのため、環境配慮型の製品・サービス開発や、環境リスク管理の強化など、競争優位性につながる戦略的な取り組みに発展させることができます。

3.ISO14001:2015の要求事項と主な構成

(1)ISO14001の要求事項の一覧表

ISO14001:2015の要求事項の一覧表
4.1 組織及びその状況の理解
 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定
 4.4 環境マネジメントシステム
5.1 リーダーシップ及びコミットメント
5.2 環境方針
5.3 組織の役割,責任及び権限
6.1 リスク及び機会への取組み
 6.1.2 環境側面
  6.1.3 順守義務
 6.1.4 取組の計画策定
6.2 環境目標及びそれを達成するための計画策定
 6.2.1 環境目標
 6.2.2 環境目標を達成するための取組の計画策定
7.1 資源
7.2 力量
7.3 認識
7.4 コミュニケーション
 7.4 内部コミュニケーション
 7.4 外部コミュニケーション
7.5 文書化した情報
 7.5.2 作成及び更新
 7.5.3 文書化した情報の管理
8.1 運用の計画及び管理
8.2 緊急事態への準備及び対応
9.1 監視,測定,分析及び評価
 9.1.2 順守評価
9.2 内部監査
 9.2.2 内部監査プログラム
9.3 マネジメントレビュー
10.2 不適合及び是正処置
10.3 継続的改善
引用:ISO 14001:2015 環境マネジメントシステム-要求事項

(2)ISO14001の主な構成

(1)組織およびその状況の理解

ISOの仕組みは、単に認証や審査のために構築するものではなく、自社のために構築することが求められています。具体的には、組織の目的や戦略を明確にした上で、それらに影響を与える外部および内部の課題を特定することが必要です。

外部課題としては、企業が直接コントロールできない要因、例えば変化する法規制や市場の変化などが挙げられます。一方、内部課題としては、企業がコントロールまたは影響を及ぼせる要因、例えば外部業者への適切な委託や従業員教育などが考えられます。

これらの外部および内部課題を認識し、それをISOの仕組みとどのように関連付け、対応するのかを決定することが、最初に求められる重要なステップです。

(2)利害関係者のニーズおよび期待の理解

組織にとっての利害関係者を特定し、その利害関係者のニーズを把握することが求められます。その中で、順守義務となるものを明確にする必要があります。「順守義務」とは、2004年版での「法的およびその他の要求事項」に相当します。

(3)リーダーシップ

環境経営を推進するためのリーダーシップ機能に関する責任を割り当てる新しい条項が追加されました。トップマネジメントの定義は従来と変わらず、「最高位で組織を経営管理する人または人々」とされていますが、その役割や責任が具体的に記述されるようになりました。

トップマネジメントが従来から果たしていた環境経営活動における役割や責任が、2015年版では5.1項に具体例として記載されています。

(4)リスクおよび機会への取り組み

組織としてリスクにどのように取り組むかを決定することが求められています。現行規格では、発生の未然防止を目的とした予防処置がありましたが、2015年版では、より広い観点でリスクを捉えることが求められています。

例えば、戦略リスクとして市場ニーズの変化や法令改正、オペレーショナルリスクとして欠陥製品の回収や環境規制違反などが挙げられます。これらのリスクに対する取り組みの方向性を明確にすることが必要です。

(5)パフォーマンス評価

ISO14001:2015(EMS)では、「環境パフォーマンス」という監視・測定項目が「箇条9 パフォーマンス評価」として大きく取り上げられ、さらに重要視されています。

具体的には、品質や環境パフォーマンスの評価を行うことが求められます。これは、組織が実施した結果に対して、その成果や効果を評価することを明確にした要求事項です。

(6)力量

「力量」に関する要求事項では、組織の環境パフォーマンスや順守義務に影響を与える業務を行う人に必要な力量を決定することが求められています。

「順守義務」とは、2004年版での「法的およびその他の要求事項」を指します。2004年版では「法的およびその他の要求事項」と「力量」は分けて考えられていましたが、2015年版では「順守評価」と「力量」が関連付けられていることが明確化されました。

(7)内部・外部コミュニケーション

内部および外部の情報伝達を同等に重視する情報伝達戦略の必要性が新たに規定されました。7.4項(コミュニケーション)では、外部および内部の情報伝達に関する一般的な要件が一括して記載されています。

ISO14001:2015(EMS)では、2004年版で分離されていた要件が、7.4.2および7.4.3項として統合され、記述がより詳細になっています。

4.まとめ

本記事では「ISO14001の要求事項とは?理解できるようになる入門ガイド」をテーマに解説しました。

要点を以下にまとめます。

1. ISO14001の基本知識と要求事項について

ISO14001は、環境マネジメントシステム(EMS)の国際規格であり、組織が環境パフォーマンスを改善し、環境負荷を軽減するための枠組みを提供します。

取得することで、環境配慮への取り組みを対外的に示し、企業イメージの向上や取引先からの信頼獲得、さらにはコスト削減効果も期待できます。

また、ISO14001の要求事項は、組織が環境マネジメントシステムを構築・維持する際に満たすべき基準や条件を示しており、認証取得のために必ず遵守しなければならない項目です。

現在の最新版は「ISO14001:2015」であり、次回の改訂は2026年9月に予定されています。

2. ISO14001の要求事項を理解するポイントとメリット

ISO14001の要求事項を理解するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 環境方針を明確化し、具体的な目標を設定する
  • 環境リスクと機会を特定し、適切な管理策を講じる
  • 法規制や利害関係者の要求事項を把握し、運用プロセスに反映させる
  • PDCAサイクルを活用し、継続的な改善を図る

これらを実践することで、以下のような効果が得られます。

  • 環境パフォーマンスの向上:エネルギー使用量や廃棄物の削減、資源の効率的利用が実現し、環境負荷の低減に貢献します。
  • 法規制の遵守:法的要求事項の遵守が確実になり、罰則や環境事故のリスクを回避できます。
  • 組織の信頼性向上:環境への取り組みが対外的に示され、取引先や地域社会からの信頼が向上します。
  • 効率的な運用管理:業務プロセスの整理・文書化により、業務効率化やコスト削減が期待できます。
  • 継続的改善の文化醸成:PDCAサイクルを通じて、組織全体の改善力が向上します。

3. ISO14001:2015の要求事項と主な構成

ISO14001:2015の要求事項は、以下のような構成で示されています。

  • 組織およびその状況の理解
  • 利害関係者のニーズおよび期待の理解
  • リーダーシップおよびコミットメント
  • リスクおよび機会への取り組み
  • パフォーマンス評価
  • 内部・外部コミュニケーション

これらの要求事項を正しく理解し、組織の環境マネジメントシステムに適切に反映させることで、持続可能な発展を目指すことが可能です。

本記事を参考に、ISO14001の要求事項を正しく理解し、組織の環境マネジメントシステムの構築・運用に役立てていただければ幸いです。

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