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現場で本当に効果があった不良品対策4選|失敗しない改善の進め方も解説

2025年10月22日

現場で本当に効果があった不良品対策4選|失敗しない改善の進め方も解説

「何度対策しても再発してしまう」

「そもそも何から始めればよいかわからない」

結論からお伝えすると、不良品は正しい手順と原因に合った対策で、確実に減らせます。

なぜなら、不良の原因には共通のパターンがあり、それぞれに合った対応方法を知っていれば、ムダな試行錯誤をせずに改善できるからです。

本記事では、不良の記録・分析から原因調査、再発防止、社内での共有まで、不良品対策の基本を順番にわかりやすく解説します。

この記事を読むことで、何を、どの順番で取り組めばよいかが見えるようになり、現場の品質が安定し、ムダなコストやクレームも減らせるようになります。

はじめて不良品の対策に取り組む方も、ぜひ最後までご覧ください。

1.製造現場で実施すべき不良品対策の手順

製造現場で実施すべき不良品への対策は、大きく分けて以下の4つです。

これらの手順を理解せずに現場を運用すると、不良の発見が遅れたり、再発を繰り返したりするリスクが高まります。

  1. 作業標準書を整備し、作業手順のばらつきをなくす
  2. 工程ごとにチェックポイントを設けて不良を早期発見する
  3. 異常発生時の停止、報告ルールを徹底する
  4. 不良データを記録・分析し、継続的な改善につなげる

それぞれの手順について順を追って解説していきますので、現場改善のヒントとしてぜひ参考にしてください。

(1)作業標準書を整備し、作業手順のばらつきをなくす

不良品の発生を防ぐには、作業手順の統一が欠かせません。

そのためには、作業標準書(いわばマニュアル)をしっかり整備し、現場で誰もが同じやり方で作業できるようにする必要があります。

作業者ごとに方法が違ってしまうと、品質のばらつきが生まれやすくなり、不良につながるリスクが高まります。

作業標準書には、道具の使い方や確認すべきポイントなどを具体的に示すことで、判断のずれをなくす効果も期待できます。

作業を正しく行うためのルールを文書にしておくことで、不良を未然に防ぐ体制が整います。

(2)工程ごとにチェックポイントを設けて不良を早期発見する

不良品を外に出さないためには、早い段階での発見が重要です。

そのために効果的なのが、各工程にチェックポイントを設けることです。

製品が完成するまでの流れには、いくつかの重要な工程があります。そこであらかじめ、確認すべき項目やタイミングを決めておくことで、不良の見逃しを防ぐことができます。

特に、加工や組立のような作業では、途中でのミスが次の工程に影響することが多く、早めの対応が欠かせません。

また、最終検査だけに頼らず、途中でもチェックすることで、効率的に不良の流出を防ぐことができます。

工程ごとのチェック体制をつくることで、問題を早く見つけて対処できる仕組みが生まれるのです。 

(3)異常発生時の停止、報告ルールを徹底する

製造中に異常が起きたとき、すぐに気づいて止めることができれば、不良の拡大を防げます。

そのためには、「異常を見つけたらすぐ止めて報告する」というルールを現場で徹底することが必要です。

異常が発生しても、気づかずに作業を続けてしまうと、不良品がどんどん増えてしまいます。

また、作業者が「報告していいのか」と迷ってしまうような雰囲気では、対応が遅れがちになります。

そのため、「誰が」、「どこに」、「どのように報告するか」を明確にし、安心して止められる環境をつくることが大切です。

このようなルールと仕組みが整っていれば、早期に対応でき、被害を最小限にとどめることが可能になります。

(4)不良データを記録・分析し、継続的な改善につなげる

一度発生した不良を無駄にせず、次に活かすことが大切です。

そのためには、不良のデータをきちんと記録し、原因や傾向を分析して改善につなげる仕組みが必要です。

「どの工程で」「どのような不良が」「どれくらいの頻度で」発生したのかを記録しておくと、対策を考える上でとても役立ちます。

また、同じような不良が繰り返されていないかを確認することで、再発防止にもつながります。

こうしたデータは、グラフや一覧表にまとめることで、誰が見てもわかりやすくなり、現場の改善意識も高まるでしょう。

2. 不良品の原因を特定する方法5選

ここでは、不良の発生要因を明らかにするための具体的な手法を5つご紹介します。

  1. 不良発生の記録を取り、発生傾向を分析する
  2. なぜなぜ分析で真の原因を深掘りする
  3. 特性要因図を使って原因を体系的に洗い出す
  4. 工程ごとの条件を比較して差異を特定する
  5. ヒューマンエラーと設備異常を切り分けて検討する

適切な分析方法を理解しておけば、根本的な対策につながり、再発を防ぐことができます。

ひとつずつ見ていきましょう。

(1)不良発生の記録を取り、発生傾向を分析する

不良品の原因を調べるには、まず正確な記録を残すことが欠かせません。

いつ、どこで、どのような不良が発生したのかを明確に記録することで、傾向をつかむことができます。

記録がなければ、原因を感覚で判断してしまい、根本的な対策にたどりつけません。

発生日時、担当者、工程、数量、不良の種類などを項目ごとに記録し、社内で共有していくことが大切です。

ある程度のデータがたまれば、「どの工程で頻発しているか」「特定の曜日や班に偏っていないか」など、改善のヒントが見えてきます。

地道な情報の蓄積こそが、品質向上につながります。

(2)なぜなぜ分析で真の原因を深掘りする

「なぜなぜ分析」は、不良の根本原因を明らかにするための有効な方法です。

表面的な問題にとどまらず、「なぜそれが起きたのか?」を繰り返し掘り下げていきます。

例えば「部品にキズがあった」という事象に対し、「なぜキズがついたのか?」→「なぜその作業をしていたのか?」→「なぜ手順書に記載がなかったのか?」というように、原因の深掘りを行います。

5回程度繰り返すのが一般的ですが、重要なのは真の原因にたどり着くことです。

なぜなぜ分析をすることで「人のせい」や「注意不足」で終わらせず、仕組みやルールの不足に気づくことができます。再発を防ぐためには、問題の本質を見抜く視点が必要です。

(3)特性要因図を使って原因を体系的に洗い出す

特性要因図(フィッシュボーン図)は、不良の原因を体系的に整理できる便利なツールです。

結果(特性)に対して、どのような要因が影響しているかを「人・機械・方法・材料」といった視点から分類します。

例えば、「寸法ずれが発生した」という問題があれば、設備の調整不良、材料のばらつき、作業手順の不備、作業者の技量不足などを各項目に分けて洗い出します。

こうすることで、見落としや思い込みを避けられます。関係者同士で共通の視点を持って話し合える点もメリットです。

(4)工程ごとの条件を比較して差異を特定する

正常な製品と不良品が混在している場合、それぞれの工程条件を比較することで原因が見えてくることがあります。

これは「比較分析」とも呼ばれる手法で、原因を客観的に特定するために効果的です。

例えば、特定の日だけ不良が増えた場合、その日の作業者や使われた材料、設備の設定などが他の日と異なっていないかを確認します。

何かしらの違いが見つかれば、そこが原因の可能性があります。

また、記録データや報告書があれば、より確実に差異を比較できます。

不良の起点を絞り込むには、「何が違っていたのか?」を事実に基づいて検証する姿勢が重要です。

(5)ヒューマンエラーと設備異常を切り分けて検討する

不良が起きたとき、「人のミス」か「機械の異常」かを明確に分けて考えることが大切です。

この切り分けが曖昧だと、適切な対策を選ぶことができません。

例えば、作業手順を間違えていた場合は、教育や標準書の見直しが必要です。

一方、機械の調整ミスや部品の摩耗が原因であれば、設備保全や点検体制の強化が求められます。

問題の性質が異なれば、改善策の方向性もまったく異なります。

人の問題か、設備の問題かをしっかりと見極めることで、効果的な再発防止につなげることが可能です。

(6)補足:4M分析とは

4M分析とは、「人(Man)」「機械(Machine)」「方法(Method)」「材料(Material)」という4つの視点から、不良の原因を分類・整理する手法です。

製造現場や品質管理の現場で、原因分析の基本としてよく使われています。

例えば、「作業者の教育不足」はMan、「機械の故障」はMachine、「手順が不明確」はMethod、「材料に異物混入」はMaterialに分類されます。

このように視点を分けることで、偏りのない分析が可能です。特性要因図などの分析手法とも相性が良く、原因を広く洗い出したいときに役立ちます。

4Mを意識するだけで、問題の全体像を見失わずに改善へとつなげることができます。

3.万が一不良品が発生した際の社内対応フロー

もし不良品が発生してしまった場合の社内の対応は、以下の5つの手順に整理できます。

  1. 不良品の発生を速やかに現場で報告する
  2. 対象ロットや影響範囲を確認・隔離する
  3. 原因調査の体制を立ち上げ、初期分析を行う
  4. 再発防止策を立案・実行し、効果を検証する
  5. 対応内容を記録・文書化し、社内で共有する

社内での対応フローをきちんと把握しておけば、被害を最小限にとどめ、信頼回復や再発防止につなげることが可能です。

順番に見ていきましょう。

(1)不良品の発生を速やかに現場で報告する

不良品が見つかったときは、すぐに現場内で報告を行うことが最優先です。

初動が遅れると、不良の拡大や流出につながる可能性があるため、迅速な対応が重要です。

報告の内容は、「いつ」「どこで」「どのような不良が」「何個発生したか」といった基本情報に加え、発見者や使用中の設備、材料の情報なども含めると、後の対応がスムーズになります。

また、誰に報告すべきかを明確にしておくことで、迷いなく行動できます。

(2)対象ロットや影響範囲を確認・隔離する

不良品が発生した場合、そのロット全体に問題が広がっている可能性があります。

そのため、まずはどこまで影響が及んでいるのかを確認し、必要に応じて製品を隔離する対応が必要です。

製造日時やライン、生産数、使用部品などを調べ、同じ条件で作られた製品がどこにあるかを把握します。

そして、良品と混ざらないように物理的に分け、管理用ラベルなどでわかりやすくしておくとよいでしょう。

すでに対象の製品が社外に出荷されている場合は、関係部署と連携して早急に対応策を講じます。

影響範囲を正確に特定し、社内外への拡大を防ぐことが、品質リスクの抑制につながります。

(3)原因調査の体制を立ち上げ、初期分析を行う

不良の発生原因を特定するには、調査体制を速やかに整え、初期段階での分析を進めることが重要です。

関係部署が連携し、客観的な視点で原因を探っていきます。

具体的には、品質保証、製造、設備、資材などの担当者を集めて対策チームを編成し、現物確認や工程の流れ、作業記録などをもとに、異常の兆候や再現性の有無を検証します。

分析には、「なぜなぜ分析」や「4M分析」などの手法を用いると、原因が整理しやすくなるでしょう。

初期対応の精度がその後の再発防止策に直結します。正確かつ迅速な調査体制を構築しておくことが、不良対応には欠かせません。

(4)再発防止策を立案・実行し、効果を検証する

不良が再び発生しないようにするには、原因に合った対策を考え、実際に現場で実行することが必要です。

さらに、その効果を確認し、継続的に改善していく姿勢も大切です。

再発防止策は、原因が「人」「設備」「手順」「材料」のどれにあるかを見極めたうえで考えます。

例えば、作業ミスが原因であれば、作業標準書の見直しや教育の強化が対策となります。設備が原因なら、定期点検の項目追加や部品交換の頻度変更などが有効です。

対策を実施した後は、同じような不良が起きていないかを一定期間観察し、効果があったかを検証します。改善策はやりっぱなしにせず、成果を確認して定着させることが重要です。

(5)対応内容を記録・文書化し、社内で共有する

不良対応の内容を記録に残すことは、社内全体の学びと再発防止に役立ちます。

同じミスを繰り返さないためには、対応の経緯と結果を見える形で共有することが必要です。

記録には、「発生した不良の内容」「原因」「対応した日時や方法」「関係者」「再発防止策」「効果検証の結果」などを残します。

これらをレポートや報告書としてまとめ、関係部署や管理者に伝えることで、情報が現場全体に共有できます。

さらに、データベース化すれば、将来似た事例が起きたときにも活用できるでしょう。

不良対応を一時的な作業で終わらせず、組織の知識として残すことで、企業全体の品質意識を高めることができます。

4.【根本対策】不良品を減らす具体的な5つの方法

もし不良品が発生してしまった場合の社内の対応は、以下の5つの手順に整理できます。

  1. 不良品の発生を速やかに現場で報告する
  2. 対象ロットや影響範囲を確認・隔離する
  3. 原因調査の体制を立ち上げ、初期分析を行う
  4. 再発防止策を立案・実行し、効果を検証する
  5. 対応内容を記録・文書化し、社内で共有する

社内での対応フローをきちんと把握しておけば、被害を最小限にとどめ、信頼回復や再発防止につなげることが可能です。

順番に見ていきましょう。

(1)作業手順を標準化し、ルールのばらつきをなくす

不良品を減らすには、まず作業のばらつきをなくすことが大切です。

そのために必要なのが、作業手順の標準化です。作業者ごとにやり方が違うと、品質も安定しません。

手順や使う道具、確認項目などを明文化し、誰がやっても同じ結果が出るように整備することが求められます。標準書は図や写真を交えて、わかりやすくまとめると効果的です。

また、変更があった場合にはすぐに更新し、現場に周知する体制も必要です。

作業標準を揃えることで、作業者の理解が深まり、不良の発生を未然に防げるようになります。

(2)教育訓練を定期的に実施し、作業者のスキルを均一化する

作業者のスキルに差があると、不良が発生しやすくなります。そこで重要になるのが、定期的な教育訓練の実施です。

新人とベテランの技量の差や自己流の作業によるミスは、現場での品質に大きく影響します。

作業の基本や標準手順、安全上の注意点などを定期的に見直す機会を設けることで、基準値を揃えられます。

また、OJTだけでなく、定期的なテストや振り返りを行うことで、知識の定着も期待できます。

(3)ポカヨケを導入して作業ミスを防止する

ヒューマンエラーによる不良を防ぐためには、ミスが起きない仕組みを現場に取り入れることが重要です。

その代表的な対策がポカヨケです。ポカヨケとは、作業者がうっかり間違えても、不良が起きないように設計された仕組みのことです。

例えば、部品を逆にはめ込めないように形を工夫したり、確認しないと機械が動かないようにしたりすることで、ミスを物理的に防げます。

注意や声かけだけでは限界があるため、道具や設備そのものに工夫を加えることで、人の間違いを減らすことができます。

人間は誰でもミスをするものです。だからこそ、ミスが起きても不良にならない仕組みづくりが大切です。

(4)工程内検査を強化して不良の流出を防ぐ

不良品を外に出さないためには、早い段階で発見して止めることが必要です。

その対策として有効なのが、工程内での検査強化です。

最終検査だけに頼ると、不良が大量に発生してから気づくことがあります。

一方、各工程の途中でチェックを行えば、不良の発生源を早く見つけ、流出を防ぐことができます。

検査内容は、目視だけでなく、寸法測定や自動検知なども取り入れると精度が高まります。

さらに、検査結果を記録することで、後の分析にも役立ちます。

工程ごとに検査を設けることで、品質のバラつきを最小限にとどめることができます。

(5)改善活動のPDCAサイクルを定着させる

不良品対策を一度きりで終わらせず、継続的に改善するには、PDCAサイクルを回し続けることが大切です。

PDCAとは、「計画・実行・確認・改善」の4つの流れを繰り返す手法です。

まず目標を立てて(Plan)、実行し(Do)、結果を確認し(Check)、問題があれば改善する(Action)ことで、対策の精度が高まります。

この流れを現場に根づかせることで、問題が起きたときもすぐに対応できる体制が整います。

特に、不良が繰り返されている現場では、PDCAの「CとA」の部分が抜けがちなので注意が必要です。

5.まとめ

今回は、不良品対策において実際に現場で効果があった4つの具体的な方法と、それらを失敗なく進めるための改善手順について解説しました。

不良品は、「作業手順のばらつき」「作業者のスキル差」「検査体制の不備」「ミスを誘発しやすい仕組み」など、いくつかの共通要因によって発生します。

それぞれに対して適切な対策を講じることで、品質の安定化と再発防止が可能になります。

この記事を通して、不良品対策の基本から応用までの全体像を把握し、自社の品質改善活動に役立てていただければ幸いです。

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