2024年5月31日
SDGsレポートとは、企業がSDGsの取り組みを示すための報告書です。SDGsレポートの記載内容には特定の規定は存在せず、企業の方針、目標、取り組みの進捗状況、成果を入れるのが一般的です。SDGsレポートを公開することで透明性確保が期待できます。
1.SDGsレポートとは?
SDGsレポートとは、企業のSDGsに対する取り組みが記載された報告書です。
企業がどのようにSDGsの目標に取り組んでいるか、どの目標を重視しているか、そしてその取り組みが具体的にどのような結果をもたらしているかなどが詳細に記載されたものです。SDGsレポートを作って公開することで、ステークホルダーや従業員に対して透明性を保ち、信頼性を確保することが可能となります。
なお、「SDGs進捗報告書」や「サスティナビリティ活動報告書」など企業によって呼称は様々です。
2.なぜSDGsレポートを記載する必要があるの?
SDGs に取り組むにあたっての主要原則として以下の5点が挙げられていますが、SDGsレポートを作成することは「⑤透明性と説明責任」に該当すると考えられます。
- 普遍性(国内実施と国際協力の有機的連携)
- 包摂性(「誰一人取り残さない」)
- 参画型(ステークホルダー等の参画)
- 統合性(有機的連動と統合的解決)
- 透明性と説明責任(定期的な評価・公表)
企業がSDGsにどのように取り組んでいるかを明確にすることで、その企業の透明性を高め、説明責任を果たすことにつながります。
そして、具体的な取り組みや目標、進捗状況を公開することで、ステークホルダーに対して企業のSDGsへの取り組みを理解してもらうことが可能となります。
また、これにより企業の信頼性や評価も向上する可能性があります。
3.上場企業のSDGsに関する取り組み
上場企業は社会的責任を果たすために、SDGsに関する取り組みを行っています。具体的には、環境保護、社会貢献、企業の倫理等、様々な観点からSDGsの目標に取り組んでいます。その取り組みの一部は、SDGsレポートとして公開され、投資家や消費者に対して企業の持続可能な経営を示しています。
2023年1月31日に改正された「企業内容等の開示に関する内閣府令等」により、企業はサステナビリティ情報の開示が義務化されました。この改正により、中小企業でも将来的に情報開示が必要となる可能性があります。そのため、情報の整理と準備を進めていくことが重要となります。
SDGsは地球規模の課題を解決するための目標であり、それぞれの企業が自社の規模に応じた取り組みを行うことで、全体として大きな影響を生みます。
また、SDGsへの取り組みは企業のブランド力向上や新たなビジネスチャンスを生む可能性もあります。そのため、上場企業や大手企業だけでなく中小企業であってもSDGsに取り組む企業が急速に増加しています。
4.SDGsレポート作成の手順
SDGsレポートを作成する手順は以下の通りです。
手順1:企業の方針とSDGsとの関連性をまとめる
企業の方針やミッションがSDGsのどの目標と関連しているかを記述します。また、SDGsに取り組むに至った経緯を確認しておきましょう。
↓
手順2:SDGs目標と主な取り組みをまとめる
企業として、どのSDGsの目標に対してどのような取り組みを行っているかを具体的に記述します。
↓
手順3:成果と影響をまとめる
手順2のSDGsの取り組みによって得られた成果や、それが社会や環境に与えた影響について詳述します。
↓
手順4:現状の課題や今後の計画をまとめる
実施した取り組みの成果を踏まえて現状の課題を洗い出し、今後どのようにSDGsの達成に貢献していくかの計画を記述します。
↓
手順5:ステークホルダーとのコミュニケーションをまとめる
SDGsの取り組みに関するステークホルダーとのコミュニケーションの取り組みや結果を記述します。実際に活動した際の写真などがあれば、それを挿入するとさらに良いでしょう。
↓
手順6:レポートを公開する
ウェブサイトやSNSでレポートを公開します。自社の取り組みを広く伝えましょう。
5.SDGsレポートの記載内容の解説
SDGsレポートに記載する内容には、特に指定はありません。
しかし、一般的に以下の内容を最低限入れることが推奨されています。
- 企業のビジョンや戦略、組織のガバナンスについての説明
- SDGsの目標とそれに対する企業の取り組み
- その取り組みの進捗状況や結果
- 今後の計画や目標
これらの内容を記載することで、企業のSDGsに対する取り組みの透明性が高まり、ステークホルダーとの信頼関係を深めることができます。
6.SDGsレポート作成していないとどうなる?
SDGsレポートを作成しないと、企業の持続可能な成長や社会貢献活動の進行状況を他者に伝える機会を失う可能性があります。
また、投資家や消費者は企業のSDGsへの取り組みを評価する重要な指標としていますので、レポートを作成しないことで企業価値が下がる可能性もあります。
また、SDGsウォッシュとは、企業がSDGsの名を借りて自社のイメージアップを図るだけで、実際には持続可能な開発に貢献していない状態を指します。これは、企業の信頼性を損なうだけでなく、SDGsそのものの価値を低下させる可能性があります。
したがって、SDGsレポートを作成する際は、実際の取り組みを正確に反映した内容を記載し、透明性と信頼性を確保することが重要です。
7.SDGsレポートを作成することでの効果
内部
社長や社内全体の視点から見て、社員のモチベーション向上に繋がります。
SDGsレポートは、企業の取り組みや課題を明確に示すため、社員が自社の活動に対する理解を深め、より一層の取り組みに意欲を感じることが期待できます。
また、レポートによって明確になった課題とそれに対する取り組みの進捗状況をもとに、次年度のアクションプランを立てる際の意思決定に役立ちます。
さらに、SDGsの取り組みはリスク管理とも密接に関連しており、レポートを通じてリスクを把握し、対策を講じることが可能となります。
外部
SDGs活動の透明性を高めることで、企業の信頼性や評価を向上させる効果があります。
SDGsレポートは、企業が具体的にどのような取り組みを行っているのか、その結果どのような影響を社会に及ぼしているのかを示すため、ステークホルダーに対する情報開示の手段として非常に有効です。これにより、企業のSDGsに対する取り組みが評価され、企業価値の向上につながります。
まとめ
SDGsレポートの作成にあたっては、形式的な報告だけでなく、実際の取り組みの内容や成果が重要となります。これが不十分な場合、”SDGsウォッシュ”(SDGsの名目だけを利用した表面的な取り組み)と批判される可能性があります。”SDGsウォッシュ”と批判されないようにするためにも、レポートを作成し真摯な取り組みを公表しましょう。
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