2025年9月17日

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「社員証は社外に持ち出していいの?だめなの?」
「個人情報や会社情報が漏洩するリスクがあるのでは?」
このような疑問を持つことがあると思います。
社員証の管理で特にPマーク(プライバシーマーク)を取得している企業にとって、その取り扱いは常に頭を悩ませる問題の一つになっているのではないでしょうか。
実は、Pマークの視点から見ると、社員証の社外持ち出しはいけないこととは規定されていません。
なぜなら最も重要なことは、その後の適切な管理と、会社が定めているルールにあるからです。
ここではPマークにおける社員証の基本的な考え方から、そこに潜んでいるリスク、そして具体的な対策まで、徹底解説します。
この記事を読み終えれば、Pマークと社員証に関する不安が解消され、適切な管理方法を理解し個人情報保護体制の強化に役立てていただけるでしょう。
1.Pマークは社員証の持ち出しを禁止していない

Pマークでは社員証の持ち出しは禁止されていません。
氏名や社員番号、顔写真が載っている社員証は個人情報に該当します。
個人情報を首から下げて社外に出ることは、個人情報保護の観点から懸念を抱く方もいらっしゃると思います。
しかし、社員証の社外持ち出し自体は一概に問題があるとは言い切れません。
最も重要なことは、会社が定めている【社員証の運用】や【安全管理ルール】などを遵守することです。
社員証の常時着用を促して、従業員の意識向上や不審者の侵入防止に役立てている企業もあります。一方で、社員証の紛失・盗難による情報漏洩リスクを考慮して、社外への持ち出しを禁止している企業もあるでしょう。
このように安全管理ルールを定めている場合には、持ち出してはいけないことになります。
決められたルールを守る事と、そのルールがなぜ作られているのかを考えて行動することが大事です。
Pマークでは、個人情報を適切に管理するための「リスク分析」が求められます。
社員証の取り扱いについても、個人情報の漏洩、紛失・盗難、不正利用などのリスクを考慮し、適切な安全管理措置をとることが重要です。
2.Pマークの視点から考える社員証の問題点は?
Pマークの視点から社員証の運用を考慮する際、いくつかの問題点があげられます。
(1)個人情報の漏洩リスク
①個人情報の多さ
社員証に記載するのは最低限の情報にしましょう。例えばフルネームではなく苗字のみにする、生年月日は必要ないので記載しない、社員番号で会社のシステムにログインできるようになっている場合、社員証には記載しないなど、これだけでも漏洩リスクは低くなります。個人情報が多ければ多いほど個人を特定されやすくなり、紛失・盗難の際に漏洩するリスクが高まります。
② 紛失・盗難の危険
社員証を外出先のトイレに置き忘れてしまったり、道端に落としてしまったりと社員証の紛失は身近な危険となっています。落としてしまった社員証が盗難され、第三者の手にわたってしまうと情報漏洩に繋がります。
③不適切な廃棄
退職者や破損した社員証が適切に廃棄されない場合、残された個人情報が漏洩する可能性があります。退職者がいた際は必ず回収しシュレッダーや専門業者など、確実な廃棄方法で廃棄することが必須です。
(2)不正利用のリスク
①なりすまし
紛失・盗難された社員証が悪意のある第三者へ渡ると、なりすましによる社内への不正侵入や、社内システムへの侵入、PCへの不正アクセス、情報の持ち出しなどに悪用される危険性があります。
第三者が経営者になりすまして、金銭の振り込みなどを支持するメールを送るといった、ビジネスメール詐欺と呼ばれる犯罪行為も広がっています。このようなケースはなりすましであることを見抜くことが難しいので、未然に防ぐことが大切です。
②入退室管理システムとの連携
社員証が入退室管理システムと連携している場合、不正な社員証が使用されることで、社内システムのセキュリティが脅かされる可能性があります。
社員証で入退室ができる場合、鍵を使う事はないでしょう。鍵の複製による部外者の侵入を防ぐためや、鍵の紛失・盗難を防ぐために社員証で入退室できる会社も多いのではないでしょうか。
(3)管理体制と従業員の意識の問題
①ずさんな管理
社員証の貸与・返却、紛失・盗難時の手順、再発行の手順などが不明確な場合、問題発生時の対応が遅れ、被害が拡大する可能性があります。
手順書を作成し、いつでも誰でもすぐに対応ができる形を作りましょう。定期的に見直しをし、最新の管理方法になっているのかの確認も大切です。
②従業員の意識の低さ
社員証の重要性や個人情報保護に関する従業員の意識が低い場合、社員証の不適切な取り扱いや紛失・盗難のリスクが高まります。
企業はパート、アルバイト、派遣社員、社長や役員も含む全従業員に対して、企業で保持している個人情報を適切に取り扱えるよう定期的に教育を実施する責任があります。教育は少なくとも年に一回は実施するとよいでしょう。
「社員証の取り扱いには十分に配慮する。」
この意識を全従業員に持ってもらえるように、周知しましょう。
(4)会社の評価が下がる
①会社のイメージの悪化
社員証を落としてしまったら、通行人やそれを拾った方が従業員の氏名や会社名などを簡単に確認することができます。
「社員証をきちんと管理できない従業員がいる企業なのか」と思われてしまう可能性があります。
②信頼度の低下
社員証は個人情報扱いとなります。社員証が道端に落ちていたら、個人情報の漏洩がまさにそこで発生してしまっていることになるでしょう。
個人情報をしっかり管理できていないことが第三者に知られてしまったら、会社の信頼度は低くなってしまうでしょう。
3.Pマーク取得企業のための社員証管理のポイント
上記の問題点を踏まえ、社員証の運用において以下の対策が推奨されています。
- 記載情報の精査と最小化
- 保管・着用のルールの徹底
- 紛失・盗難時の報告と対応手順の確立、見直し
- 適切な廃棄方法
- 従業員へ教育
これらの対策は個人情報保護を確実にし、情報セキュリティリスクを最小限に抑えるために不可欠です。特にPマーク取得企業であれば、個人情報管理がきちんと整備されていると認識されるので、定期的に社内でルールの見直しを行い適切な管理に努めましょう。
4.まとめ
Pマークにおける社員証の取り扱いは、単に「社外に持ち出してもいいか、だめか」ではなく、社員証に記載されている個人情報(氏名・社員番号・顔写真・所属部署など)の漏洩・不正利用のリスクをできるだけ抑え、適切に管理・運用していくかが重要です。
企業は、Pマーク取得・維持において求められるリスク分析を社員証管理にも適用し、自社の業務実態や社員証の利用状況に応じたリスクを考慮する必要があります。
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