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ISOの国際相互承認とは?基本とメリットを5分でわかるように簡単解説!

2025年12月11日

ISOの国際相互承認とは?基本とメリットを5分でわかるように簡単解説!

「ISO国際相互承認があることで何が変わる?」
「自社の製品が世界に認めてもらえるようにするにはどうすればいい?」

このような疑問をお持ちではありませんか?

国際相互承認といわれると難しいものというイメージがあり、何をすればいいかわからない人も多いと思います。

実は簡単に言ってしまうと国際相互承認とは、

「この製品は、世界で決めたルールにきちんとのっとっている。」「品質に問題はない。」

といった、規格をクリアして第三者からお墨付きをいただいたということなのです。

本コラムでは、その規格とは何なのか、そして規格をクリアすることにより得られるメリットについて、詳しく解説していきます。

この記事を読み終えれば、自社の製品に対し、国際相互承認を獲得するかどうか、判断ができるようになるでしょう。

1.国際相互承認とは、異なる国の評価を承認する仕組みのこと

国際相互承認とは、異なる国で行われた試験や認証といった評価の結果を、同等なものとして受け入れる(承認する)仕組みのことです。

国際相互承認があることで、流れをスムーズにしたり、国際的な信頼を獲得したり、第三者の視点による問題の発見が可能となります。

国際相互承認の仕組みは、様々な分野で活用されています。

例えば、電気製品や医薬品の分野では、政府間で自由貿易を促進するための相互承認(MRA)が行われています。

また、品質マネジメントの分野では、ISOが定めた国際規格を基準として、民間機関同士が認証結果を認め合う相互承認(MLA)という枠組みが機能しています。

2.ISOの国際相互承認を支える仕組み

ISO規格の認証が世界で通用するために、その信頼性を保証する国際的な機関が存在します。ここでは、その仕組みと代表的な機関について解説します。

(1)代表的な国際機関IAFとILAC

認定機関同士で相互承認を進める上で重要となるのが、認定機関同士で相互評価を行い、能力が十分にあることを保証することです。

相互承認協定を締結した認定機関の代表的な国際機関が二つあります。

  • IAF (International Accreditation Forum:国際認定フォーラム)
  • ILAC (International Laboratory Accreditation Cooperation:国際試験所認定協力機構)

IAFとILACが存在することで、認定機関同士の相互承認が継続できているのです。
主要メンバーは以下の通りです。

①IAF:国際認定フォーラム

マネジメントシステム認証、製品認証、要員認証、妥当性確認・検証を認定している認定機関が主要メンバー

②ILAC:国際試験所認定協力機構

試験所・校正機関、検査機関、臨床検査室、標準物質生産者、技能試験提供者を認定している認定機関が主要メンバー

(2)地域単位で行う相互評価

先程述べた、IAF・ILACともに加盟している認定機関数が非常に多くなってきており、現在では相互評価を地域単位で行うように変化してきています。

引用元:国際相互承認の価値 | 公益財団法人 日本適合性認定協会(JAB)

日本ではAPAC(太平洋認定協力機構)が当てはまり、太平洋地域内でIAF及び/ILCA相互承認グループへの参加を希望する認定機関は、APACの相互承認グループに参加を申請する必要があります。

参加が認められればIAF及び/又はILAC相互承認グループのメンバーとして認められるといった流れになります。

IAFでは、MLA(Multilateral Recognition Arrangement:国際相互承認協定)を締結し、これに署名した認定機関での認定は相互に承認され、認証プロセスが同等であるということを保証しているのです。

3.ISO認証の価値を高める「国際相互承認」とそのメリット

「国際相互承認」であるISO認証の取得には、3つのメリットがあります。

  • 社会的信頼の獲得
  • 第三者の視点による問題の発見
  • 継続的な改善

(1)社会的信頼の獲得

一つ目は、第三者の証明による社会的信頼の獲得です。

「認定機関」という外部の第三者から証明(第三者認証)を得ることで、組織内外に対する説明責任を果たすことができるため、それにより社会的信頼を得ることができます。

(2)第三者の視点による問題の発見

二つ目は、第三者の視点による問題点の発見です。

ISOマネジメント規格には、組織を管理・運営するために必要となる「要求事項」が定められています。

第三者である認定機関が「審査」する際、認定機関の審査員は、組織がその要求事項を満たしているかを確認します。要求事項を満たしていないものが見つかった場合、不適合とみなされ、組織は発見された不適合の原因を除去する処置を行わなければなりません。

このように、組織内だけでは発見できない問題点を外部の視点から発見し、組織が不適合の原因を除去することで、マネジメントシステムを改善していくことができます。

(3)継続的な改善

三つ目は、定期的な審査による継続的改善です。

マネジメント認証制度は、一度認証を取得すると終わりというわけではありません。認証を維持するためには、毎年審査を受ける必要があります

それにより、顧客に提供する製品の品質を維持し、不良を低下させ、顧客満足度を向上させる、といった継続的な改善ができるようになります。

また、定期的な審査により、組織内部の緊張感を高める効果も期待できます。

このように、国際相互承認があることで、組織が生み出す製品やサービスの品質が守られるのです。

4.まとめ

ISOの国際相互承認とは、異なる国の認定機関が出した認証結果を互いに認め合う、世界共通の信頼システムです。この仕組みがあるからこそ、一度取得したISO認証は国境を越えて通用し、国際的な取引をスムーズにします。

国際相互承認であるISOを獲得することで、以下のメリットがあります。

  • 社会的信頼の獲得
  • 第三者の視点による問題の発見
  • 継続的な改善

この3つのメリットを把握することで、ISOは企業のさらなる発展に繋がることが理解できたのではないでしょうか。

ぜひ、本コラムで得た知識を参考に、組織や企業の成長に繋げてください。

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