2021年3月4日
ISO9001を導入するとなった場合にはまず、マネジメントシステムの構築を始めなければなりません。 ISO9001では構築前に3つのことをやっておくだけで、その後の構築と運用がスムーズになります。 本記事では先にやっておく3つのこと、品質マネジメントシステムの構築について解説していきます。
1.ISO9001の構築とは
マネジメントシステムとは、組織を管理していくための仕組みを指します。
ISO9001における構築とは、マネジメントシステムを構築することを指します。
具体的には組織内の決まり事・ルールや基準づくりをすることです。
2.ISO9001構築前にやること
ISO9001導入といっても、すぐに運用ができるわけではありません。
まず、ルール策定や基準の整備などを構築してから そのルール等に基づいて運用を開始します。
また、その構築もいきなり取り掛かってしまうと、途中でつまずくことが多いため、構築前に3つのことを 実施してから取り掛かるようにしましょう。
その3つのこととは、
(1) 運用のための組織作り
(2) 運用計画を立てる
(3)必要な資源を確保する
です。 次項より詳しく解説していきます。
(1)ISO9001運用のための組織作り
まずはISO 9001の運用をイメージした時に、誰が中心となって進めるかを決めます。
もちろん責任者1人だけが取り組むものではなく、組織全体で取り組むために指揮官として配置される人が必要ということになります。
その他は構築後に決めても問題はありませんが、例えば内部監査時には誰が内部監査責任者とするかも決めましょう。
(2)ISO9001の運用計画を立てる
体制が整ったら次は運用の計画です。
まずは「いつ取得するのか」などのゴール地点を定め、いつ構築を完了せるか、運用の開始、審査の時期などを計画していきます。
計画なく進めている企業は意外に多いです。
構築がダラダラと進んでしまい、気がつくと予定より大幅にISOの取得が遅くなってしまっている、 あるいは取得を保留・断念したというところも少なくありません。
(3)必要な資源を確保する
運用計画ができたら見えてくるのは「何が必要か」です。
ISO9001取得にあたって絶対に必要な資源が、予算です。
予算には、審査費用・マネジメントシステム構築費用(コンサルティング費用含む)・諸経費などが含まれます。
その他、ISO9001導入のために特別に必要な設備はなく、業務上必要な設備だけがあれば問題ありません。
3.ISO9001のルールの文書化
ISO9001は当たり前の企業活動をルール化したものであり、要求事項の意図している内容が理解できれば「もうすでに会社でやっている」ことの方が遥かに多いです。
ただ、その現状実施している会社内の取り決めや基準を文書にしておく必要があります。
例えばですが、製造会社の製品およびサービスの管理の1事例を上げます。
①受注のプロセス
お客様から使用者や図面をもらい打合せにて依頼を受ける。
それを受けて見積書を発行する。
↓
②発注プロセス
見積書の結果契約が決まったら、必要な資材や材料の発注をかける。
↓
③製造プロセス
図面や仕様書を用い、社内にて予定表や工程表を作成し顧客要求通りに製品を製造する。
↓
④検査プロセス
出荷前の最終検査を実施してお客様に製品を納品する。
このような仕事の一覧の流れを、どのような記録を用いて実施していくのかを文章にしていくだけです。
業務上のマニュアルなどもあるかと思いますが、各工程ごとにマニュアルや作業一覧などが存在していることがほとんどなので、品質マニュアルとしてそれらを取りまとめる文書を作成します。
4.品質方針を組織内に周知する
ISO 9001においての最重要文書は「品質方針」です。
品質マネジメントシステムを回すための取り組む姿勢や指針を示すものとして組織のトップが策定し、従業員がそれを認識する必要があります。
ここまできたら構築は完了です。あとは運用をしていくだけになります。
5.ISO9001の運用を開始する
実際に品質マニュアルや規程が出来上がったら、品質マニュアルや規程に則って実際に仕事を進めていきます。これが運用と呼ばれるものです。
今までやってきた業務をやるだけですが、そこにプラスアルファで内部監査やマネジメントレビューなども実施していきます。
内部監査についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
ISO9001の構築前にやるべき3つのステップ、お分かりいただけましたでしょうか?
(1)運用のための組織作り
(2)運用計画を立てる
(3)必要な資源を確保する
ISO9001を導入するときに早速構築をやるのではなく、 この3つのステップを踏んでから取り掛かると、全体がスムーズに進みます。
組織作りや計画策定、あるいは3つのステップはできたけど構築が進まないという場合は、1度専門家であるコンサル会社に相談してみるのもいいでしょう。
ISO9001・14001の疑問を解決! ISOに関する疑問をお問い合わせください。
些細な事でもご相談に乗ります!
← 記事の内容をまとめた動画はこちら!!
\ フォローしてね /
ISO・Pマーク(プライバシーマーク)に関することなら
何でもお気軽にご相談ください
今聞きたいこと、今すぐ回答!
最短即日・全国対応いたします!お問合せは
こちらから全国どこでもオンラインで対応!
気軽にご相談ください!相談予約は
こちらから
お電話受付:平日9:30〜17:00
認証パートナーのサービスご説明資料
8,000社以上の支援実績に裏付けされた、
弊社サービスの概要を紹介しております。
資料の内容
- ・当社のサポート内容
- ・規格の概要
- ・取得までに必要な審査費用
ISO9001認証パートナー
サービスのご案内
認証パートナーの専門コンサルタントが御社の一員となって事務局業務を行います。
お客様の作業は審査機関との窓口役だけ。それ以外はすべてお任せください。
-
Pマーク
個人情報保護マネジメントシステム
高い保護レベルの個人情報保護マネジメントシステムを確立し、運用していることを示します。
認証パートナーなら、個人情報漏えい防止の観点も踏まえたサポートを実現します。Pマークの認証ページへ -
ISO9001
品質マネジメントシステム
品質マネジメントシステムは一貫した製品・サービスを提供し、顧客満足を向上させるための規格です。
認証パートナーなら、負担が増える形だけのISOではなく、より現場の実態に沿ったISOを実現します。ISO9001の認証ページへ -
ISMS・ISO27001
情報セキュリティマネジメントシステム
情報セキュリティマネジメントシステムは企業・組織の情報を守る規格です(ISMSとISO27001は同義)。
認証パートナーなら、情報セキュリティリスクへの対応計画、緊急時の対応計画踏まえPDCAサイクル回せるような仕組み作りを実現します。ISMS/ISO27001の認証ページへ -
ISO14001
環境マネジメントシステム
環境マネジメントシステムは環境を保護し、変化する環境状態に対応するための組織の枠組みを示します。
認証パートナーなら、課題になりがちな環境法令の対応についても一緒にサポート致します。ISO14001の認証ページへ -
ISO27017など各種対応規格
ISO27017やISO22000など各種規格もお得に 新規取得や運用・更新ができます。ご気軽にお見積りください。
ISO27017など各種対応規格ページへ -
複数規格の同時取得
ISOやプライバシーマークを同時に認証取得すると費用や工数を抑えることができます。安心してご相談ください
複数規格の同時取得ページへ