2024年10月11日
気候変動リスクを減らす!ISO9001を活用した対策法を解説
2024年2月23日、ISO9001を含む多くのマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」が追加される追補改正が行われました。
この改正により、すでにISO9001認証を取得している企業はマネジメントシステムの見直しが求められます。具体的には、気候変動リスクの特定と評価を行い、その対策を立案し、システムに組み込む必要があります。
2023年8月14日
ISO9001の目標はマネジメントサイクルの中で重要な項目の1つです。
掲げた目標を達成するために大切なポイントは、進捗と妥当性を確認することです。
まずは、評価基準が明確になっているかに注意して目標設定と計画策定を行いましょう。
組織は、品質マネジメントシステムに必要な、関連する機能、階層及びプロセスにおいて、品質目を確立しなければならない。
品質目標は、次の事項を満たさなければならない。
a) 品質方針と整合している。
b) 測定可能である。
c) 適用される要求事項を考慮に入れる。
d) 製品及びサービスの適合、並びに顧客満足の向上に関連している。
e) 監視する。
f) 伝達する。
g) 必要に応じて、更新する。
組織は、品質目標に関する文書化した情報を維持しなければならない。
※「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」引用
品質目標を立てる際は、品質方針と紐づけ、数字で測れるようにしましょう。
顧客満足につながるような内容に設定し、進捗管理を行い従業員がわかる状態にしましょうと述べられています。
組織は、品質目標をどのように達成するかについて計画するとき、次の事項を決定しなければならない。
a) 実施事項
b) 必要な資源
c) 責任者
d) 実施事項の完了時期
e) 結果の評価方法
※「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」引用
立てた品質目標に対して責任者を決め、どんな施策を行うか、必要なものは何か、達成時期はいつか、どうやって達成を図るかを決めましょうと述べられています。
組織が品質マネジメントシステムの変更の必要性を決定したとき、その変更は、計画的な方法で行なければならない。
組織は、次の事項を考慮しなければならない。
a) 変更の目的、及びそれによって起こり得る結果
b) 品質マネジメントシステムの“完全に整っている状態
c) 資源の利用可能性
d) 責任及び権限の割当て又は再割当て
※「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」引用
品質目標を変更する際は、変更することでどんなことが起こるかを考え、必要なものを見直すことが大切です。
品質方針とは、品質マネジメントシステムにおいて、軸となる考えのことを指します。
また、トップマネジメントの想いを最も反映できる部分です。考慮する内容としては下記があげられます。
a) 組織の目的及び状況に対して適切であり、組織の戦略的な方向性を支援する。
b) 品質目標の設定のための枠組みを与える。
c) 適用される要求事項を満たすことへのコミットメントを含む。
d) 品質マネジメントシステムの継続的改善へのコミットメントを含む。
※「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」引用
品質方針はいわゆるゴールや目的であり、その実現のために品質目標を設定します。
そのため、トップマネジメントの変更等に伴って品質方針を変更する際は、品質目標の再設定をする必要も出てくることがあります。
そのくらい、品質方針と品質目標は密接に関係しています。
①新しく作成する
顧客ニーズや要件を考慮して、品質指標※を定めます。
具体的には、顧客満足度や不良品率、納期達成率などが挙げられます。
目標は明確で実現可能なものであり、リスク分析や改善機会を考慮して設定されます。定期的な見直しや改善が行われ、目標達成に向けた取り組みが継続されます。
※品質指標とは、品質の測定や評価に使用される定量的な尺度や指標のことを指します。
②どのように目標を設定するのか
企業の課題から目標を設定していくことを推奨しています。
例えば企業課題としてよく上げられる、利益の拡大、品質不良の発生、リードタイムがあります。
このような課題に対して期限を決めることで目標を設定することができます。
すでに社内に目標がある場合は、ぜひその目標を活かして品質目標としましょう。
ISOのための目標を立てるよりも、今ある目標を活かして目標管理する方が一貫性があり、無駄な取り組みが避けられます。
ただ、気を付ける点としては5点(①実施事項、②必要資源、③責任者、④完了時期、⑤評価方法)が抑えられているかが重要になるため確認する必要はあります。
①〜③のような目標事例が考えられます。
①社外不良の低減(発生率0.05%以下、10件以内)
②経常利益の確保(1億円以上、昨対比110%以上)
③顧客満足度の向上(アンケート平均9点以上、チャーン率5%以内)
進捗を確認することはとても大切です。目標達成に向けて上手くいってるならその状況を把握して横展開していくことで、さらに達成に近づけることができます。
一方で、上手くいっていなかったり、進捗が滞っているものがあれば、進捗確認を行うことで軌道修正することができます。
妥当性の確認とは、やり方や評価方法が目的と一致しているかを確認することを指します。
計画通りに進められるか、やっていく中で本当に目標達成に繋がる内容なのか、妥当性を確認することも大切です。
目標設定をする際は、最低でも1年間分の計画が必要です。より実現性を高めたり効果的に運用を進めていくためには単年の目標だけでなく、次年度以降も考えて計画することが大切です。
一度立てた計画を変更することは問題ありません。
ただ、ISOではその変更管理をすることがとても重要です。変更したタイミングと変更した内容が分かるように管理する必要があります。
社会情勢や企業の方向転換もめまぐるしい現代では、計画変更はイレギュラーではなく、レギュラー対応と考える方が自然だと考えられます。
以下の点に留意して、品質マニュアルを作成することが重要です。
①規格との適合性
ISO9001などの規格に準拠し、規格要件を明確に反映するように作成することが重要です。
②プロセスの明確化
プロセスのフロー、業務手順など、業務内容に関する明確な情報を含める必要があります。
③読みやすさと使いやすさ
関係者がスムーズに理解できるように、簡潔で明瞭な文章を使用し、必要に応じて図や表などを活用して可視化することが重要です。
④継続的改善
継続的に改善されるべきものであり、新たな要件や変更があった場合は適宜更新し、関係者に共有することが求められます。
品質目標について、審査で最も見られるポイントはやはり「目標の評価方法」です。
何に取り組むか、できているかできていないかという切り口よりも、どうするのかという観点からの評価方法を考えることが重要です。
また、評価する場合は必ず基準が必要です。そのため評価するための達成基準を明確にすることが何よりも重要です。
「品質方針」はいわゆるゴールや目的であり、その実現のために「品質目標」を設定します。
ISO9001の品質目標はすでに社内にある場合は、そのまま運用に組み込めばいいだけですし、なければ新たに作成する必要があります。
審査では品質目標の有無の確認はもちろん、目標に対して活動ができているかどうかの判断をどうするのかというところが重要になります。
品質目標作成にあたって、今回紹介したポイントを押さえ、会社にあった「品質目標」を設定し、PDCAサイクルを回して改善活動を進めてみてはいかがでしょうか。
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