2024年6月14日
ISO9001を取得する方法と流れ
ISO9001を取得するためには、まず社内で品質マネジメントシステムを確立し、全てのプロセスや手順を詳細に文書化する必要があります。
その後、定められた基準に適合しているかを確認するための審査を受け、審査に通過するとISO9001を取得できます。
2022年11月15日
ベトナムでISO9001を取得することのメリットは顧客の信頼獲得につながることです。
ISO9001は世界基準なので、ベトナムで取得する事は難しくありません。
取得までのスケジュールも外部のサポートがあれば半年で取得出来ます。
目次
ベトナムで、ISO9001の認証取得が求められている背景は大きく2つです。
①日本以外の海外取引の拠点にもなっているベトナムは、生産拠点の役割以外にも、海外取引の窓口となっていることがあります。
海外との取引ではISO9001認証は条件に入っていることが多いため、ベトナムの拠点でもISO9001の取得が求められています。
② 自社のイメージアップ
ベトナムはまだまだ発展途上の国でもあるため、自社の製品に対する信頼を獲得するためにISOを取得している企業も多いです。ISOという第三者認証を得ていることが国内でも信頼につながります。
次に、ISO9001を取得することのメリット・デメリットについて紹介します。
ISO9001を取得することのメリット・デメリットはそれぞれ大きく3つです。
① 第三者へのアピールになる。
ISO9001を取得することで、ロゴマークを使用できるようになります。
ロゴマークをHPや、名刺に掲載することで取引先や顧客から信頼を得られるようになります。信頼を得られると営業活動や取引先からの調査がスムーズになることがあります。
② 責任と権限が明確になる
ISO9001を構築することで、仕事上の責任や役割を明確にできます。
今までは何となく実施していた手順でも、誰が書類を作成して、誰がチェックをして、誰が承認を出すといった役割が明確にできるので、業務にメリハリが出ます。
また、責任と役割が明確になることで、従業員の業務に対する責任感や品質への意識向上につながります。
③ 組織のシステムが確立される
ISO9001では、作業の手順化が求められます。
実施してきた作業を見直し、手順書を見れば誰でも同じ品質で作業ができるようになるシステムを作ることが出来ます。
システムが確立されることで、人に依存していた品質を維持できるようになります。
① マニュアルや記録を作成する手間が増える
ISO9001を取得・維持するためには、書類の作成やマニュアル・手順書の作成がどうしても発生してしまいます。そのため、本業とは別で、書類やマニュアルといったISO9001に関連する業務が発生してしまい、担当者に負荷が発生してしまいます。
また、ISO9001関連の書類は、3年間の保存が必要なのでどうしても書類を保管するための場所を確保する必要もあります。ただ、書類の保管は電子媒体でもよいので、必ずしも紙媒体で保管する必要はありません。
② 費用がかかる
ISO9001は取得するために審査機関に審査費用を支払う必要があります。
また、ISO9001の審査は取得時だけでなく、毎年更新審査を受ける必要があります。そのため、毎年審査費用が発生することになります。
審査費用が、ISO9001を取得することで得られる取引の可能性などと釣り合っているのか、費用対効果を考える必要があります。
③ 理想を求めすぎて、社員とのギャップが生まれてしまう
ISOの審査を受けると審査員からアドバイスをもらうことがあります。
審査員の言うことはすべて正しいと認識して、すべてのアドバイスを実施してしまうと、理想を求めたISO文書が出来上がってしまい、業務に支障が出てしまうことがあります。理想を求めた結果、ISO9001の運用が重たくなってしまい、ISOを返上してしまうケースも多いです。
実際にベトナムでISO9001を取得している企業では、親会社からの指示や顧客からの要求で取得している企業が多いです。
また、ベトナムではISO9001を自社運用している企業が多いですが、その多くが日本本社が使用している手順書をベトナム語に翻訳しただけです。
ベトナム拠点の規模と合わないつくりになってしまい、負担を感じる企業も多いようです。
日本とベトナムで、ISO9001の運用は異なるのでしょうか。
認証を受ける国が違えば、「ISO9001の審査基準も変わる」と考えられる方も多いです。
しかし、答えは「ノー」です。
ISOは国際基準なので、日本でもベトナムでも「ISO9001の審査基準」が変わることはありません。
強いていうのであれば、「ISO9001の審査する審査員の価値観」が異なります。
ベトナムでISO審査をするのはベトナムの現地の方です。
ベトナムと日本では、「ビジネス観」の違いがあるため、この価値観の違いにより、審査の進め方にストレスを抱える企業も多いです。
ISO9001は世界基準なので日本とベトナムで全く異なるということはありません。
そのため、ベトナムでISO9001を取得することは難しいことではありません。
すでに日本の本社でISO9001を取得されている場合、その仕組みをベトナムの拠点でも採用すればベトナムでもISO9001は認証することができます。
また、ベトナム拠点でISO認証を取得したいが、翻訳等の手間があるのでできるだけ日本語で審査対応をしたいといった要望をよく聞きます。
日本でISO9001を取得している場合、日本で取得しているISO9001の認証範囲を拡大してベトナムの拠点も含めてしまうと良いでしょう。
そうすることで、日本本社と同じISO9001の仕組みを採用することができ、同じサイクルでISO審査を受けることが出来ます。
ベトナムでISO9001を取得する場合、どれくらいの期間で認証完了できるでしょうか。
自社のみで構築する場合、認証まで1年~1年半以上の期間を見ておくとよいです。
外部のサポートを受ける場合、6か月~8か月の期間を見ておくと良いでしょう。
どうしても早く取得することが必要な場合は、一度外部のサポートを受けることも検討していただくと良いかもしれません。それでは取得までの大まかなステップをご紹介いたします。
最初に決める項目は、責任者を決定することです。いわゆるISO担当者と呼ばれているポジションです。ISO9001を全社で取り組んでいくためにもISO9001の中心となる責任者を選定する必要があります。
次のステップは、ISO9001を取得する期日を明確にすることです。
「出来るだけ早く」や「とにかく早く」と考えている企業も少なくありませんが、少なくても「◯月までに取得」という期限を決めることが大事です。
この期限を決めないとISO9001の取得がずるずると後ろ倒しになり、最悪の場合、認証を断念してしまうことも考えられます。
取得希望時期までが明確になりましたら、次は外部のサポートが必要か否かです。
ISO9001を取得する際、よく課題となることがあります。
専門性が高いことから理解が難しいことや構築するためのリソースが足りていないことです。
そういった課題があると思われる方は、一度外部コンサルの話を聞いてみることを検討してください。
本当に自社だけで出来るのかをISO9001認証に向けて取り組み始める前に確認する事も大事です。
また、その際は日本語とベトナム語どちらも対応してくれるコンサルを探すと良いでしょう。
ISOの責任者と取得までの計画が決まったら、いよいよISO9001の構築です。
構築とは、具体的に、マニュアルや手順書の作成を指します。自社で作成する場合は、3か月の期間を見ておくと良いです。外部のサポートを利用する場合は、約1か月の期間で考えると良いです。
マニュアルや手順書の作成が完了したら、作成した手順に従って記録の作成を実施していくだけです。
自社で運用する場合は、6か月、外部のサポートを利用する場合は、1か月~3か月の期間を見ておくと良いです。
運用の実績がある程度出来てきたら、認証を受ける審査機関を決定し、申込みをします。
審査機関はベトナム国内でも30社~50社ほどあります。あらかじめ情報収集をしておくことをお勧めします。
また、審査機関でもそれぞれの審査方針が異なるため、1社だけでなく、最低でも3社は聞くようにしましょう。
いよいよ審査です。ISO9001を新規で認証する場合、審査は2回に分かれて実施されます。
1回目の審査は、文書など規程類がISO9001の内容に沿っているのかを確認します。
2回目の審査は、作成された文書や規程類に従って運用がされているか、運用自体に問題がないかどうかを確認されます。
2つの審査では「不適合」という審査員からの修正指示が出されます。
数にもよりますが、この「不適合」の対応には大体1か月ほど期間を見ておくと良いです。
1回目、2回目の審査が終了し、是正対応が完了すれば審査機関からの認証を待つだけです。
審査機関から認証の連絡が来て、登録契約の手続き等が完了すれば認証完了です。
先ほど、ISO9001の取得までの流れを説明させていただきました。
次に、ISO9001を取得するまでに必要な費用についてご紹介させていただきます。
審査機関の審査費用は認証を受ける企業の人数や依頼する審査機関によって変動します。
詳細な金額は、依頼する審査機関に依頼してみないとわかりませんが大まかな目安としては下記の通りです。
1名~20名:25,300,000VDN(約15万円)
20名~59名:28,750,000VDN(約18万円)
60名~149名:32,200,000VDN(約20万円)
構築には専門知識が必要な部分も多くあるため、コンサルタントのサポートを依頼する企業も多く、コンサルに支払うサポート費用が発生してきます。
コンサルサポート費用はコンサル会社によって金額が異なりますが、
大まかな費用としては30万~100万の間になります。
ベトナムでのISO9001認証において、一つだけやってはいけないことがあります。
それは、ISO9001の認証をいきなり現地スタッフに任せっきりにしてしまうことです。
「ベトナムで取得するから、ベトナムの現地スタッフ中心の方がよい」と考えられる方もいると思います。しかし、ISO9001を取得する際は、一緒にISO9001の仕組みを理解していくようにしましょう。そして、段階的にISO9001の運用を任せていくようにするのがよいです。
現在は少なくなったと聞きますが、「ISOの認証をお金で解決する文化」が若干ですがベトナムでも残っています。ISO9001がすんなり取れたと思ったらお金で解決していたなんてことも大いにありえます。
いかがでしたでしょうか。
ベトナムでのISO9001取得に関するメリット・デメリットから取得までのスケジュール、運用における注意点などを解説させていただきました。
ベトナムに拠点をお持ちで、ISO9001の認証を検討されている企業のご参考になればと思います。
ベトナムでのISO9001の認証に関して不安な点やご不明点などがございましたら、どうぞご相談くださいませ。
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