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GDPRとは?日本企業が最初に押さえるべき5つのポイント

2026年2月13日

GDPRとは?日本企業が最初に押さえるべき5つのポイント

「GDPRとは何なのか」
「日本の企業にも関係があるのか」
と不安に感じて調べている方は多いはずです。

とくに、EU向けにサービスを提供していたり、海外アクセスがあるサイトを運営している場合、対応の必要性が分からず戸惑うこともあるでしょう。

結論からお伝えしますと、GDPRはEUに住む人の個人データを守るための厳しいルールであり、日本企業であっても、EUの利用者のデータを扱うなら見過ごすわけにはいきません。

この記事では、GDPRの基本、求められる義務、実務で必要な5つの対策、そして最新の動向までをわかりやすくまとめています。

GDPRを理解しておくことは、リスク対策だけでなく、海外ユーザーに安心して使ってもらえるサービスづくりにも役立ちます。

この記事を読み終える頃には、混乱しがちなGDPRの全体像を理解し、今日から実行できる対応ポイントがわかるようになるでしょう。

1.GDPRとは

GDPRとは、EU(欧州連合)が定めた、世界でもっとも厳しい個人データ保護の法律のことです。

正式名称は General Data Protection Regulation(一般データ保護規則) といいます。

利用者が自分の情報をどう扱うかを「自分で決められる」仕組みを重視しています。

(1)GDPR制定の背景と目的

情報技術が急速に発展し、国境を越えて個人のデータが流通する時代となりました。

その中で、欧州連合(EU)では各国ごとにまちまちであった個人情報保護の仕組みを統一する必要が生じました。
そこで2018年5月に制定されたのが「General Data Protection Regulation(GDPR)」なのです。

この規則では、個人が自身のデータがどう扱われるかを明確に知ることができ、企業や組織がその責任を果たすという透明性と説明責任を軸に据えています。

また、EU域内外を問わず「EUの居住者にサービスを提供する全ての事業者」が対象となるため、グローバルなデータ処理時代に対応する構えが整えられています。

参照: General Data Protection Regulation (EU) 2016/679

(2)個人情報保護法との違い

GDPRは、日本の個人情報保護法よりも適用範囲が広く、企業に求められる義務が大きい制度です。

とくに、EUに住む人の情報を扱う場合は、企業の所在国に関係なくGDPRが適用される点が大きな違いといえるでしょう。

日本の個人情報保護法は、国内で個人情報を扱う事業者を対象とし、基本的には日本国内の取扱いを想定しています。

一方でGDPRは、EU居住者に向けて商品を販売したり、サービスを提供したりする際にも適用されます。
つまり、海外に拠点を持たなくても、EU圏の利用者のデータを扱うだけで義務が発生するのです。

両者の違いについては、以下の一覧表も合わせてご確認ください。

項目GDPR(EU)個人情報保護法(日本)
目的EU全域で個人データ保護を統一し、個人の権利を強化個人情報の適正な取扱いを確保し、個人の権利利益を保護
適用範囲EU居住者のデータを扱う企業すべて(EU域外企業も含む)日本国内で個人情報を扱うすべての事業者
対象データ「個人データ」に加え、「識別可能なオンライン識別子」など広範囲個人を特定できる情報に限定される傾向
同意の基準明示的・自由意思に基づく「オプトイン」方式が必須利用目的の通知で足りる場合もあり、必ずしも明示的同意は不要
データ主体の権利アクセス権、訂正権、削除権、データ移転権など、詳細に規定開示、訂正、利用停止、削除請求などを規定
罰則(制裁金)最大2,000万ユーロまたは全世界売上高の4%と高額1億円以下の罰金(法人の場合)など比較的軽度
監督機関各国のデータ保護当局(DPA)が監督個人情報保護委員会(PPC)が一元的に監督
越境データ移転原則禁止。十分性認定国または適切な保護措置が必要原則自由だが、第三者提供に際して本人同意が必要
DPO(データ保護責任者)一定の条件下で選任義務あり義務ではないが任意で設置可能

(3)GDPRが適用される範囲と対象企業

繰り返しになりますが、GDPRは、EU域内に拠点がない企業であっても、EUに住む人の個人データを扱う場合に適用される制度です。
そのため、日本企業であっても、EUの利用者にサービスを提供する場面があれば対象となり、対応が必要です。

たとえば、海外からの注文を受け付けるオンライン販売や欧州の利用者がアクセスするWebサイトの分析などが該当します。
このような行為は、企業が直接EUに進出していなかったとしても、EU居住者の個人データを収集したり、利用したりしていると判断されます。

そのため、企業の所在地ではなく、誰のデータを扱うのかが判断の基準になります。
つまり、GDPRは地理的な範囲よりもEU居住者のデータを処理しているかどうかを重視する制度です。

2.GDPR対応で求められる日本企業の義務

GDPR対応で日本企業が押さえておくべき義務は、大きく分けて4つあります。

  • 個人データ取得時の「明示的な同意」の取得
  • データ主体からの請求に応じる対応
  • データ侵害発生時の報告
  • データ保護責任者(DPO)またはEU代理人の設置

これらを理解せずにEU居住者のデータを扱ってしまうと、思わぬ違反や高額な制裁につながる恐れがあります。

ここからは、それぞれの義務について解説していきます。

(1)個人データ取得時の「明示的な同意」の取得

EU居住者の個人データを扱う企業は、情報を取得する際に、本人が自ら選んで同意したとわかる形で、明確な意思表示を受け取らなければなりません。

GDPRでは、「自由意思に基づき特定され、情報に基づき明確な方法で示された同意」であることを求めており、同意の記録も保存する必要があります。

たとえば、同意チェックボックスを初期状態でオンにしたり、サービス利用と同意を一体化する設計は、正しい同意とは見なされない可能性があります。

そのため、日本企業であっても、EU利用者を対象とする場合には、同意画面の文言や表示方法を見直し、本人の判断を尊重する仕組みを整えることが必要です。

参照:GDPR第7条「Consent」

(2)データ主体からの請求に応じる対応

EU居住者は、自分の個人データがどのように扱われているかを確認したり、訂正や削除を求めたりする権利を持っています。

GDPRでは、企業がこれらの請求を受けた際、分かりやすい方法で手続きを案内し、遅滞なく、原則として一か月以内に対応する必要があります。

日本企業がEU利用者のデータを扱う場合、専用窓口の設置や依頼内容を整理する手順、社内での判断基準などを整えておきましょう。
この体制が整っていないと、情報提供の遅れや説明不足が発生し、GDPR違反と評価されるかもしれません。

負担が大きいように見えますが、事前に仕組みを設けておけば、問い合わせ発生時にも落ち着いて対応でき、企業としての信頼向上にもつながります。

参照:GDPR第12条「Transparent information, communication and modalities for the exercise of the rights of the data subject」

(3)データ侵害発生時の報告

もし、個人データの漏えいや不正な閲覧などが発生した場合、企業は状況を把握した時点からできるだけ早く監督機関へ報告しなければなりません。

GDPRでは、可能な限り72時間以内に通知することが求められており、報告が遅れる場合にはその理由も説明する必要があります。

日本企業も欧州の利用者を対象にサービスを提供している場合は、この規定の対象となるため、突発的な事案に備え、初動対応の流れをあらかじめ定めておくことが欠かせません。

具体的には、発生時の連絡経路、影響範囲の調査方法、記録の残し方などを整理し、関係者がすぐ動けるようにしておくことが重要です。

参照:GDPR第33条「Notification of a personal data breach to the supervisory authority」

(4)データ保護責任者(DPO)またはEU代理人の設置

EU居住者の個人データを大規模に扱ったり、定期的に監視したりする企業は、データ保護責任者(DPO)を任命する義務があります。

GDPRでは、DPOが専門知識を持ち、監督機関との連絡や社内の管理体制を支える役割を担う存在であると定めています。

また、日本企業のようにEUに拠点がない場合でも、EU居住者のデータを扱う場合は、規定によりEU域内の代理人を設置しなければならないことがあります。

代理人は、問い合わせ窓口としての対応や監督機関との連絡を担当し、企業がGDPRを遵守するための重要な役割を果たします。

参照:GDPR第37条「Designation of the data protection officer」GDPR第27条「Representatives of controllers or processors not established in the Union」

3.実務におけるGDPR対策5つのポイント

実務で押さえておくべきGDPR対策は、以下の5つです。

  1. データ取得時の同意フォームを再設計する
  2. プライバシーポリシーをGDPR準拠に改訂する
  3. データ主体からの請求に対応できる窓口を整備する
  4. 委託・提携先とのデータ処理契約(DPA)を締結する
  5. インシデント発生時の報告フローを定義する

それぞれの対策について、ひとつずつ説明していきます。

(1)データ取得時の同意フォームを再設計する

EU居住者の個人データを扱う場合、同意フォームは利用者が内容を理解し、納得したうえで選べる仕様にする必要があります。

GDPRでは、本人が自由意思で示した明確な同意を求めており、曖昧な表現や押しつけの設計では不十分とされています。

具体的には、利用目的をわかりやすく説明し、同意の選択肢を事前にオンにしないように改善することが重要です。
さらに、同意の撤回方法も利用者が迷わない形で提示し、記録として残しておくことが求められます。

チェックボックスの位置や説明文の書き方など、基本的な部分を見直すだけでも、透明性が高まり、利用者の信頼につながるでしょう。

(2)プライバシーポリシーをGDPR準拠に改訂する

プライバシーポリシーは、個人データをどのように扱うのかを利用者に知らせるための重要な文書です。

EU利用者を対象にする場合、GDPRに沿って内容を整理し、必要な情報を正確に表すことが欠かせません。

GDPRに基づくプライバシーポリシーでは、取得する情報の種類、利用目的、保存期間、第三者への提供範囲などを明確に記載する必要があります。

さらに、削除請求や訂正依頼の方法、問い合わせ先の案内など、利用者の権利を守るための情報も加えることが求められます。

このとき、英語版を用意しておけば、EU居住者に向けた説明としても適切であり、透明性を示す上でも効果的です。

(3)データ主体からの請求に対応できる窓口を整備する

EU居住者は自分のデータについて確認したり、訂正や削除を求めたりする権利を持っています。

企業は、この請求に適切に応じる窓口と手順をあらかじめ整えておく必要があります。

GDPRでは、企業が請求を受けた際、分かりやすい方法で案内し、原則として一か月以内に対応するよう求めています。
そのため、対応する部署の担当者を明確にし、受け付けから回答までの流れを文書化しておくことが欠かせません。

また、請求内容を正確に記録し、対応状況を管理する仕組みも重要です。

(4)委託・提携先とのデータ処理契約(DPA)を締結する

個人データを外部の事業者に委託する場合、企業は委託先と「データ処理契約(DPA)」を結び、責任範囲や管理方法を明確にする必要があります。

GDPRでは、処理者に任せる場合でも、管理者としての責任が残るため、契約で詳細を定めることが不可欠です。
DPAには、データの扱い方、保存方法、再委託の可否、漏えい時の対応など、必要な項目を細かく記載します。

委託先が十分な安全管理を行っているかどうかを確認し、問題があれば改善を求める姿勢も求められます。

業務上便利な外部サービスであっても、契約を結ばずに利用すると、企業の責任が問われることは否定できません。
そのためDPAは単なる契約書ではなく、企業の安全管理を支える仕組みとして捉えておきましょう。

(5)インシデント発生時の報告フローを定義する

個人データの漏えいや不正アクセスが起きた場合、企業は迅速に状況を整理し、監督機関へ報告する流れを定めておく必要があります。
GDPRでは、発生から72時間以内の報告が求められており、対応が遅れると重大な問題につながってしまうかもしれません。

報告フローには、誰が状況を確認し、どの部署へ連絡するのか、どのような情報を記録するのかといった手順を明確に記載します。

また、影響の範囲を調べる方法や利用者への連絡が必要な場合の判断基準も定めておくと、混乱を防げるはずです。

4.GDPRの最新動向と今後の展望

最後に、GDPRの最新動向や今後どのように変化していくのかについて、ご紹介していきます。

(1)中小企業への規制緩和と運用ルールの見直し

実はGDPRでは、中小企業の負担を軽くするための見直しが行われており、過度な事務作業を減らす方向に調整が進められています。

とくに、処理記録の作成や監査対応など、規模の小さな企業には負担となる作業について、より柔軟な運用が検討されています。
その背景には、EU全体で中小企業が経済活動の中心を担っているという事情があります。

厳しい運用ルールが続けば、事業の継続が難しくなる企業も出てくる可能性があり、現実的な運用とのバランスを取る必要がありました。

このため、重要な安全管理は維持しつつも、実務面では簡素化できる部分を見きわめ、企業が対応しやすい形に改良する動きが進んでいます。

参照:JADEK&PENSA「GDPR Simplification 2025

(2)EU各国監督機関の連携強化と執行手続きの統一化

GDPRの運用をより公平かつ効率的に行うため、EU各国の監督機関が協力し、調査や対応の手順をそろえる動きが進んでいます。

これにより、企業がどの国とやり取りする場合でも、一貫した基準で評価される仕組みが整いつつあります。

EUは複数の国で構成されているため、同じ企業が複数の国の監督機関から指示を受ける場面もありました。この状況では、企業の負担が大きくなり、判断が統一されない問題も生じています。

そこで、国境を越えた協力体制を強め、情報共有や審査方法を統一していくことで、無駄を減らす取り組みが進められています。

監督機関同士の連携が深まれば、企業にとっても対応が分かりやすくなり、トラブルの早期解決につながるでしょう。

参照:edpb「EDPB-EDPS Joint Opinion 01/2025

(3)生成AI・ビッグデータ時代に対応する新たな個人情報保護ルール

ここ数年、生成AIやビッグデータの活用が急速に広がり、個人の行動を分析する場面が増えたことで、新しいデータ保護の考え方が求められています。

GDPRでも、高度なデータ処理を行う技術に合わせた保護の強化や適用範囲の見直しが検討されています。

AIは大量の情報から個人の特徴を推測したり、行動を予測したりするため、適切に管理しなければ誤った判断や不公平な扱いの原因になるでしょう。

こうした問題を防ぐため、AIによるデータ分析に対しても透明性を求めたり、利用目的の明確化を義務付けたりする動きが進んでいます。

技術が進むほど保護の必要性も高まるため、AI時代に合わせた新しいルール作りが進んでいるのです。

(4)日本企業に求められるグローバル基準のデータ保護体制づくり

日本企業がEU居住者のデータを扱う場合、GDPRの適用を受けるため、世界水準のデータ保護体制を整える必要があります。
国内法だけに合わせた対応では不十分で、国際的な基準に合わせた管理が必要です。

GDPRは、企業の所在地ではなく、誰のデータを扱っているかを基準に適用範囲を判断します。
そのため、日本企業が海外向けのサービスを提供している場合、欧州の監督機関から説明を求められる可能性もあります。

このような状況に備えるためには、プライバシーポリシーの改訂、同意取得の見直し、適切な契約書の整備など、日常の業務に組み込める体制を作ることが重要です。

つまり、日本企業には国際基準に合わせたデータ保護の仕組みづくりが求められています。

5.まとめ

今回は、GDPRの基本と日本企業が押さえておくべき重要なポイントについて、ご紹介しました。
GDPRはEUの個人データを守るための厳しい制度であり、EU居住者の情報を扱う企業であれば、国内企業であっても例外なく対策が求められます。

GDPRへの対応は、リスクを避けるためだけでなく、海外の利用者に安心してサービスを使ってもらうための基盤にもなります。

この記事が、自社のデータ管理体制を見直すきっかけとなり、より安全で信頼される運営につながれば幸いです。

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