2025年5月20日

目次
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- 1.インドネシアに進出する際の3つのメリット
- (1)人口2億8000万人超の魅力的な消費市場
- (2)若くて豊富な労働力
- (3)石炭・天然ガスなど資源大国の強み
- 2.インドネシアの進出で気を付けるべきポイント3つ
- (1)複雑な手続きと規制への対応
- (2)文化や言葉のギャップに注意
- (3)インフラ整備と物流の課題
- 3.インドネシアに進出する日本企業の実態
- 4.インドネシア進出の流れや準備
- (1)インドネシアで会社を設立する方法
- (2)インドネシアにおいて会社設立にかかる費用
- (3)インドネシア進出までに調べておくべき4つのこと
- 5.インドネシアで需要が増えているISMS認証とは
- (1)ISMSとは
- (2)なぜインドネシアでISMS認証が増えているのか
- (3)ISMSを取得するメリット
- 6.インドネシア進出は社内で可能!ただしアウトソーシングも検討すべき
- (1)インドネシア進出は社内で可能
- (2)アウトソーシングも検討すべき理由
- 7.まとめ
「インドネシアに進出したいけれど、何から始めればいいのか分からない」
「現地のルールや手続きが難しそうで、不安だ」
そんなお悩みをお持ちの方へ、この記事では、インドネシア進出のメリットから会社設立の手順、気をつけるべきポイントまでを、わかりやすくまとめました。
インドネシアは人口が多く、これからも成長していく国です。自動車やIT、サービス業など、たくさんのチャンスがあるため、多くの日本企業が注目しています。
ただし、進出するにはルールや文化の違いをしっかり理解しておくことが大切です。
この記事では、進出に向けて何を準備すればいいのか、どんな方法が効率的なのかをわかりやすく解説しました。
失敗しないスタートを切るためにも、ぜひ最後までご覧ください。
1.インドネシアに進出する際の3つのメリット
インドネシアへの進出には、さまざまなメリットが存在します。今回は、とくに注目すべき3つのメリットについてご紹介します。
- 人口2億8000万人超の魅力的な消費市場
- 若くて豊富な労働力
- 石炭・天然ガスなど資源大国の強み
ひとつずつ見ていきましょう。
(1)人口2億8000万人超の魅力的な消費市場
インドネシアは、世界第4位の人口を誇る巨大な消費市場です。
その数は2億8000万人を超えており、今後も人口増加が続くと見込まれています。
このような大規模な市場では、年々中間層が増加しており、生活水準の向上とともに消費意欲も高まっています。
とくに都市部では、スマートフォンの普及やインターネット環境の整備が進み、EC市場やデジタルサービスへの関心が高まってきました。
たとえば、首都ジャカルタでは、日用品からファッション、教育関連まで幅広い分野で日本製品が注目されており、実際に日系企業が多く進出しています。
また、若年層の多さも特長で、流行や新しいサービスに対する反応が早く、マーケティングの柔軟性が活かせる環境でもあります。
このように、インドネシアは今後さらに成長が期待できる消費市場であり、日本企業にとって大きなビジネスチャンスが広がっている国といえるでしょう。
(2)若くて豊富な労働力
インドネシアは、労働力が豊富で、その多くが若年層という大きな強みを持っています。
インドネシア総合研究所の報告によると、2025年時点でのインドネシアの労働者の平均年齢は30.4歳と、非常に若い人口構成です。
若い世代は柔軟性に富み、新しい技術や知識の吸収にも前向きです。そのため、製造業をはじめとする現場での人材育成においても、高い効果が見込めます。
たとえば、日系企業が現地工場を設立した事例では、短期間で基本的な作業を習得し、品質管理の面でも高い水準を維持しています。
また、人件費も日本に比べて抑えられるため、コスト面でも大きなメリットとなります。
このように、インドネシアは人材の質と量の両面で魅力があり、企業にとって生産体制の強化や現地化を進めるうえで、とても有利な環境といえるでしょう。
(3)石炭・天然ガスなど資源大国の強み
インドネシアは、豊かな地下資源を持つ資源大国として知られています。
石炭や天然ガス、ニッケル、ボーキサイトなど、産業に欠かせない資源を豊富に産出しており、これが経済の大きな支えとなっています。
エネルギー資源の安定供給が見込まれることは、製造業やインフラ関連事業を行う企業にとって、大きな魅力です。
とくに石炭については、世界有数の輸出国であり、国内にも安定した供給体制が整っています。2023年に7億7,520万トンの石炭を生産し、5億1,800万トンを輸出。これにより、世界最大の石炭輸出国の地位を維持しています。
天然ガスについても、液化設備やパイプラインの整備が進んでおり、将来的な需要増にも対応可能です。
たとえば、日系の化学メーカーや金属加工業が、安定した資源確保とコスト削減を目的に現地生産を選択するケースも増えています。
また、現地で資源を調達することで、輸送コストの削減や納期の短縮といったメリットもあります。
このように、インドネシアの資源の豊かさは、進出企業にとって事業の安定性と競争力を高める重要な要素といえるでしょう。
2.インドネシアの進出で気を付けるべきポイント3つ
インドネシアに進出する際に注意すべき主な3つの点は、以下のとおりです。
- 複雑な手続きと規制への対応
- 文化や言葉のギャップに注意
- インフラ整備と物流の課題
進出前の今だからこそ、事前に把握して、準備に備えましょう。
(1)複雑な手続きと規制への対応
インドネシアへの進出では、手続きの煩雑さや独自の規制に対する理解と対策が欠かせません。
とくに外国企業に対しては、制度の運用が不透明であることも多く、計画どおりに進まない事例も見受けられます。
会社を設立する際は、事業内容に応じて複数の許認可が必要となり、関係機関との調整に時間がかかることがあります。
たとえば、商業駐在員事務所を設立する場合、仮許可の取得後、本許可の申請が必要であり、以下の書類の提出が求められます。
- 本国のインドネシア大使館が認証したLetter of Appointment、Letter of Intent、Letter of Statement
- 本国のインドネシア大使館の商務官が発行したLetter of Reference
- 駐在員事務所の活動計画
- 駐在員事務所長の履歴書と卒業証明書
- 駐在員事務所長が外国人の場合はパスポートの写し、インドネシア人の場合は住民登録証(KTP)と納税者番号(NPWP)の写し
参考:JETRO「インドネシア 外国企業の会社設立手続き・必要書類」
加えて、業種によっては外資規制が設けられており、出資比率に上限がある場合もあるため、事前確認が必須です。
たとえば、製造業では環境関連の許可取得が求められることがあり、申請手続きに数か月を要するケースも存在します。
法令改正の頻度も高く、現地語での通達が多いため、タイムリーな情報収集と専門家の協力が重要です。
(2)文化や言葉のギャップに注意
インドネシアで事業を進める際は、文化や言葉の違いに注意が必要です。
日本との価値観や仕事の進め方には差があり、そのままのやり方では現地との間に誤解が生じる恐れがあります。
たとえば、日本では時間通りに動くことが当然とされていますが、インドネシアでは予定が前後することを柔軟に受け入れる傾向があり、時間の感覚が異なります。
また、公用語はインドネシア語であり、英語が通じる場面もあるものの、細かなニュアンスや指示が正しく伝わらないことも少なくありません。
翻訳された資料だけでは意図が十分に理解されず、現場の対応がずれることも考えられます。
こうしたギャップを乗り越えるには、相手の文化を尊重し、丁寧なコミュニケーションを積み重ねる姿勢が大切です。
現地スタッフと信頼関係を築くことが、インドネシア進出には重要になります。
(3)インフラ整備と物流の課題
インドネシアに進出する際は、インフラや物流の状況にも十分な注意が必要です。
ジャワ島の都市部を中心に整備は進んでいるものの、地方では道路や港湾などの基盤が整っていない地域も残されています。
たとえば、舗装されていない道路や老朽化した橋が多い地域では、資材や製品の運搬に時間がかかり、予定通りの納品が難しくなることがあります。
また、ジャカルタなどの大都市では慢性的な渋滞が発生しており、短距離の移動でも大幅な遅延が生じることも珍しくありません。
輸出入においても、港の混雑や通関の遅れがボトルネックとなり、事業全体の効率に影響を及ぼす可能性があります。
物流の確保は、事業の安定運営に直結する重要な要素です。
そのため、進出先の選定にあたっては、現地のインフラ状況を事前に確認し、必要に応じて複数の輸送ルートや代替手段を検討することが求められます。
3.インドネシアに進出する日本企業の実態
インドネシアには多くの日本企業が進出しており、製造業や飲食、エネルギー、IT、金融など、幅広い業種にわたっています。
現地の豊富な労働力や拡大する市場を背景に、事業の現地化や拠点拡大が積極的に進められています。
自動車分野では、ホンダが現地法人「PT Honda Prospect Motor」を設立し、ジャカルタ近郊のカラワンで生産を展開している状況です。
住友商事は「PT Sumitomo Indonesia」を通じ、鉄鋼製品や建設機械、エネルギー関連事業などに取り組んでいます。
飲食業界では、スシローが2023年にジャカルタへ1号店を開業し、インドネシア市場への本格参入を果たしました。
今後は、デジタル・IT、再生可能エネルギー、医療・製薬、教育など、成長が見込まれる分野での新たな展開も期待されています。
AIやIoTを活用したサービスに対する需要が高まり、日本の技術力が活かせる機会が広がっている状況です。
このように、インドネシアは多様な分野でビジネスチャンスを広げており、今後も日本企業の活躍の場が広がると考えられます。
4.インドネシア進出の流れや準備
インドネシアに進出するには、まず現地に会社をつくり、事業を始めるためのさまざまな手続きを行う必要があります。
ここからは、インドネシア進出の基本的な流れやかかる費用、準備すべきことについて説明していきます。
(1)インドネシアで会社を設立する方法
インドネシアに進出する際、まず押さえておくべきなのが会社設立の流れです。
外国企業が現地法人を設立する場合、「外資系株式会社(PT PMA)」としての登録が一般的ですが、それ以外にも複数の選択肢があります。
①会社形態の決定
インドネシアでは、外国資本で設立できる会社形態としてPT PMAが多く利用されています。
そのほか、調査・連絡活動に限定される「駐在員事務所」や現地企業との共同出資による「合弁会社」も選択肢としてあげられます。
②会社設立に必要な書類の準備・作成
設立時には以下のような書類を整える必要があります。
- 事業計画書
- 会社定款
- 株主構成や資本金を証明する書類
- 代表者の身分証明書 など
③事業ライセンスの取得
まず投資調整庁(BKPM)へ登録し、事業識別番号(NIB)をオンラインOSSシステムを通じて取得します。
加えて、業種によっては特別な許認可が必要となる場合もあるため、事前に確認することが重要です。
④オフィスの契約
法人登記には、事業内容に適したオフィス住所の登録が求められます。
物理的なスペースが必要となるため、仮の住所では登記が進められない点に注意が必要です。
⑤法人銀行口座の開設
事業活動に伴う資金の管理には、インドネシア国内の銀行にて法人用の口座を開設する必要があります。
現地通貨での取引に備え、金融機関の選定も慎重に行いましょう。
⑥納税者番号(NPWP)の取得
インドネシアでの納税には、NPWP(納税者番号)の取得が不可欠です。
税務関連の手続きはすべてこの番号に基づいて行われます。
⑦社会保障(BPJS)や労働関連登録
従業員を雇う場合、社会保障機関(BPJS)への加入が義務づけられています。
併せて労働省への登録や雇用契約書の整備など、労務管理面の準備も進めておく必要があります。
インドネシアで現地法人を設立することには、いくつかの大きなメリットがあります。
たとえば、現地に拠点を持つことで、経営判断を迅速に下す体制を整えることが可能です。
さらに、インドネシア企業や行政機関との信頼関係を築きやすくなり、取引や契約も進めやすくなります。
ただし、注意すべき点もあります。
インドネシアには外資規制が設けられており、特定の業種では外国企業が単独で会社を設立できない場合には、現地企業との合弁会社として事業を始める必要が出てきます。
また、これらの規制や制度は変更されることも多いため、会社設立を計画する際には、最新の投資ルールや関連法令を事前に調査しておくことが重要です。
正確な情報に基づいた準備が、スムーズな進出につながります。
(2)インドネシアにおいて会社設立にかかる費用
インドネシアで会社を設立する際の費用について説明します。業種や規模によって異なりますが、最低限必要な費用の目安は以下のとおりです。
①最低資本金
- 一般的に 10,000USD(約160万円)以上 を準備するのが望ましい。
- 一部の業種では、より高額な資本金が求められる場合がある。
②労働許可証(IMTA)および就労ビザ(KITAS)費用
- 就労ビザ(KITAS) 取得費用:約 1,500~2,000USD(約24~32万円)
- 労働許可証(IMTA) 更新費用:年 1,200USD(約19万円)
- 申請手続きには時間がかかるため、早めの準備が必要。
③地域別最低賃金(UMR)
インドネシアでは地域ごとに最低賃金が定められています。
地域 | 最低賃金(月額) |
ジャカルタ | 約5,067,381ルピア(約50,000円) |
西ジャワ(バンドン) | 約4,694,000ルピア(約46,000円) |
東ジャワ(スラバヤ) | 約4,525,479ルピア(約45,000円) |
>語学スキル(英語・日本語)が必要な職種は、給与がより高くなる傾向がある。
④オフィス賃貸料
オフィスの賃貸料は立地やグレードによって異なります。
グレード | 賃料(USD/㎡) |
グレードA | 30~50 USD/㎡ |
グレードB | 20~35 USD/㎡ |
グレードC | 10~20 USD/㎡ |
>ジャカルタ中心地(CBD)では、グレードAのオフィスが主流で賃料が高い。
>事業内容によっては、工業団地(カラワン、チカランなど)のオフィスや倉庫を利用するケースもある。
(3)インドネシア進出までに調べておくべき4つのこと
インドネシア進出までに、事前に把握して欲しい内容は、以下の4つです。
- 投資制限の確認
- 税制・会計ルールの確認
- 労働環境・雇用法の理解
- 文化・商習慣の理解
これらを知らずにいると、計画通りに進出をすることが難しくなってしまうケースも少なくありません。ひとつずつ見ていきましょう。
①投資制限の確認
インドネシアで事業を始める際には、投資制限の有無を事前に確認することが重要です。
なぜなら、外資による参入が制限されている業種が一部存在するためです。
たとえば、小売業や特定のサービス業などでは、外国企業の出資比率に制限が設けられている場合があります。
こうした規制内容は「ネガティブリスト(DNI)」という政府の公式リストにまとめられており、定期的に見直されているものです。
そのため、最新の情報を確認し、自社の事業が外資での投資対象として認められているかをしっかり把握する必要があります。
誤った判断を避けるためにも、進出前の段階で制度を調べ、必要に応じて専門家に相談しましょう。
②税制・会計ルールの確認
インドネシアに進出する際は、税制や会計ルールについての理解が欠かせません。
たとえば、法人税や付加価値税(VAT)など、日本とは異なる仕組みが採用されており、適用税率や申告方法を正しく把握しておく必要があります。
また、インドネシアには独自の会計基準や監査ルールがあり、現地の法律に沿った帳簿管理や報告書の作成が求められます。
これらを怠ると、罰則や追徴課税につながる可能性もあるため注意が必要です。
制度の変化に対応するためにも、最新の税務・会計情報を確認し、必要に応じて現地の専門家との連携も重要です。
③労働環境・雇用法の理解
インドネシアで事業を行う際は、労働環境や雇用に関する法律の理解が不可欠です。
現地の労働法は規定が厳しく、従業員の解雇や契約内容の変更には、法的な手続きと正当な理由が求められます。
また、業界によっては労働組合の影響力が強く、経営側との交渉が重要な役割を果たすこともあります。
とくに就業条件の見直しや制度変更を行う際は、労使間での合意形成が必要とされる場面も少なくありません。
④文化・商習慣の理解
インドネシアでビジネスを行う上では、文化や商習慣への理解が必要です。
現地では、取引内容そのものだけでなく、相手との信頼関係や人間関係が重視される傾向があります。
そのため、形式的なやり取りだけではなく、対話や関係づくりに時間をかける姿勢が求められるのです。
また、インドネシアは世界最大のイスラム教国であり、宗教が日常生活やビジネスにも深く関わっています。
ラマダン(断食月)や金曜礼拝など、宗教行事に配慮したスケジュール調整が必要になることもあります。
さらに、食品や飲料を取り扱う場合には、ハラール認証への対応も視野に入れておきましょう。
5.インドネシアで需要が増えているISMS認証とは
ここからは、ISMSの基本的な考え方から、インドネシアで注目されている理由、取得するメリットについて、解説していきます。
(1)ISMSとは
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)とは、組織が保有する情報資産を守るために整備する管理の仕組みです。
情報漏えいや改ざん、システム障害といったリスクから、重要なデータや業務を守ることを目的としています。
この仕組みでは、単にセキュリティ機器を導入するだけでなく、経営層から現場まで組織全体でルールを定め、運用と改善を継続的に行うことが求められます。
(2)なぜインドネシアでISMS認証が増えているのか
近年、インドネシアではISMS認証を取得する企業が増加しています。
背景には、経済のデジタル化が急速に進んでいることが挙げられます。
従来は天然資源や製造業が中心でしたが、現在ではIT関連産業やオンラインサービス企業が台頭し、データのやり取りが日常的に行われるようになりました。
こうした状況を受けて、情報の取り扱いに対する企業の責任が強く求められるようになっています。
インドネシアでは、個人情報保護法(UU PDP)をはじめとする法規制が整備されつつあり、情報資産を適切に管理する体制の構築が急務となっている状況です。
たとえば、海外企業と取引を行う場合、情報セキュリティの水準が契約条件に影響を与えることもあります。
そのため、自社の体制を可視化し、信頼性を示す手段としてISMS認証の取得を検討する企業が増えているのです。
今後も他社との差別化や国際的な信頼確保の観点から、取得を目指す動きは広がっていくと考えられます。
(3)ISMSを取得するメリット
インドネシアでISMS(ISO 27001)を取得するメリットはいくつかあります。今回は対外的メリットと内対的メリットの2つに分けて解説します。
①対外的メリット
- 製品や企業の価値、信頼性が高まる
- 事業参入の機会やビジネスチャンスが増える
- 他社との差別化ができる
このように社外へのアピールとして取得する企業が増えています。
②対内的メリット
- 組織の改善につながる
- 業務や仕組みの安定化を図れる
- 役割、責任、権限が明確になる
インドネシアの会社は、ルールや規則が明確になっていない会社が多くあります。
ISMS取得をきっかけに、ルールの確立、記録の文書化などが実施され、業務効率が上がることもメリットです。
6.インドネシア進出は社内で可能!ただしアウトソーシングも検討すべき
最後に、自社内で対応する場合のポイントと外部リソースを活用する場合のメリット・注意点を、それぞれご紹介していきます。
(1)インドネシア進出は社内で可能
インドネシアへの進出は、自社のリソースを活用して社内で進めることも十分に可能です。
とくに、海外事業に慣れている企業や、現地事情に詳しい人材が在籍している場合は、自前での対応に大きな支障は生じにくいでしょう。
ただし、実行にあたっては、インドネシア特有の法規制や商習慣、文化的な価値観、インフラ事情などを事前にしっかり調査しておくことが重要です。
たとえば、外資規制の対象となる業種や、ビザ・就労許可に関する要件などは、予想以上に複雑なケースもあります。
また、現地の行政手続きには時間がかかることもあり、段取りを誤ると全体のスケジュールに影響を及ぼす恐れがあります。
こうした背景を踏まえると、すべてを自社内で対応しようとするのではなく、特定の業務を外部に委託することも視野に入れておくとよいでしょう。
(2)アウトソーシングも検討すべき理由
インドネシアへの進出をより効率的に進めるためには、業務の一部をアウトソーシングするという選択も視野に入れるべきです。
とくに、現地のリソースを活用することで、社内だけでは対応しきれない業務負担を軽減できるという利点があります。
近年、インドネシアではデジタル経済の成長が著しく、IT関連企業やスタートアップも急増しています。
そのため、システム開発やデジタルマーケティング、カスタマーサポート、経理・財務といった分野で、現地の人材や企業に業務を委託するケースが増えてきました。
また、市場調査や法務、税務といった高度な専門知識が必要な業務も、現地に詳しい専門機関へ委託することで、リスクを減らすことができます。
さらに、インドネシアは労働力が豊富で、賃金水準も比較的低いため、業務効率の向上とコスト削減の両方を実現しやすいという点も見逃せません。
このように、社内対応にこだわらず、戦略的にアウトソーシングを取り入れることで、無理のない形で現地展開を進められます。
7.まとめ
今回は、インドネシアに進出する際の主なメリットから、実際に進出するまでの流れや必要な準備、注意すべきポイントまでを総合的に解説しました。
インドネシアは人口規模や経済成長の面で非常に魅力的な市場であり、自動車や製造業、IT、サービス業など幅広い分野で日本企業の活躍が期待されています。
会社設立の手続きや現地での規制対応、労務・税務・文化の違いなど、事前に把握すべき事項は多岐にわたります。
一方で、ISMS認証の取得やアウトソーシングの活用といった戦略を取り入れることで、信頼性の向上や業務効率化を図ることも可能です。
進出にあたっては、すべてを社内で対応する方法に加え、必要に応じて外部の専門家や現地パートナーと連携することで、よりスムーズかつ確実な展開が見込めます。
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