2023年12月4日
SDGsの取り組みをホームページに掲載することは、今や企業にとって当たり前のこととなっています。ただし、単にSDGsへの取り組みをホームページに載せるだけでなく、定期的に更新し、その活動がどのように社会や環境に寄与しているかを明確に示すことが大切です。
目次
1.企業のサイトにSDGsページはもはや必須
いまの時代、自社のウェブサイトにSDGsの取り組みを載せることは、社会貢献活動の一環として必須となってきています。自社サイトにSDGsの活動を掲載することで、持続可能な社会の実現に向けてどのように貢献しているかを見せることができます。
また、SDGsへの取り組みを公開することで、企業のイメージや信頼性が上がります。
2.企業がSDGsの取り組みをホームページでアピールするメリット
企業がSDGsの取り組みをホームページでアピールするメリットを3つ紹介します。
(1)企業イメージの向上
SDGsへの取り組みをホームページで公開することで、社会的な課題解決に積極的に取り組んでいることを示すことになります。
単に利益を追求するだけでなく、社会全体の持続可能性に貢献するための活動を行っていることと言えるようになるだけでなく、企業の価値観や姿勢を外部に伝えることができ、企業の信頼性や評価を高めることにつながります。求職者からのイメージも向上し、採用力強化につながるケースもあります。
(2)新たなビジネスチャンスの創出
SDGsに関連する新たな商品やサービスの開発、または既存のビジネスモデルの改善につながる可能性があります。また、SDGsへの取り組みを通じて、新たなパートナーシップを築く機会も増えます。これらは、企業の成長や競争力強化につながるでしょう。
(3)資金調達が優位に
投資家やステークホルダーは企業が持続可能な経営を行っているかどうかを重視しています。
そして、SDGsへの取り組みをホームページにてアピールすることはESG投資で優良企業とみなされる可能性があります。
ESG投資とは、投資家が企業の経済的なパフォーマンスだけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・管理体制(Governance)の観点から投資先を選定する投資手法のことを指します。これらを基準に投資先を判断する投資家が年々増加傾向にあるため、SDGsの取り組みにより資金の調達をより優位に行うことができます。
3.自社のSDGs活動をホームページに掲載する方法
SDGsの取り組み、具体的な活動を自社サイトに掲載する方法を5パターン紹介します。
①サイト内にページを作る
まず、ホームページのメニューに「SDGs」もしくは「サステナビリティ」という項目を追加し、専用のページを作成します。ここに、企業のSDGsへの取り組みや目標、具体的な活動内容、2030年に目指す姿などを詳しく掲載します。
②ページ内コンテンツとして掲載する
新たにページを増やすのではなく、既にある企業のトップページや各セクションの一部などに、SDGsに関するコンテンツを埋め込む方法です。
例えば、事業概要ページ内や、SDGsとCSRが密接に関連していることから、CSR活動の紹介ページ内でSDGsへの取り組みを掲載します。既に存在するページにコンテンツを増やすため、より手軽に費用をかけずに掲載できるのが特徴です。
③ニュース・お知らせとして掲載する
企業のSDGs活動に関するニュースやお知らせを定期的に更新し、ホームページ上で公開します。
サイト訪問者に最新の取り組み情報を提供し、企業の透明性と信頼性を高めることができます。他の方法より簡単に掲載ができ、気軽に使用することができます。
④特設サイトを作る
SDGsに特化した特設サイトを作成することも一つの方法です。企業のSDGsへの取り組みや具体的な成果、パートナーシップなどを詳細に紹介し、訪問者に深い理解を促せるでしょう。
⑤採用サイト内にページを作る
企業の採用サイト内にも、SDGsへの取り組みに関するページを作成することができます。採用活動においてSDGsの重要性を強調し、志望者に企業の社会的貢献活動への参加意欲を喚起することができます。
4.SDGsページを掲載する際の注意点
①具体的な取り組みを載せる
抽象的な表現ではなく、具体的な活動内容や成果を分かりやすく載せましょう。
②更新を怠らない
SDGsの取り組みは継続的なものです。定期的に更新し、最新の状態を保ちましょう。
③視覚的に分かりやすく
視覚的に理解しやすいよう工夫しましょう。写真や画像、イラスト、図、表などを用いると視覚的に分かりやすく掲載できるでしょう。
④信頼性を確保する
SDGsの取り組みを掲載することで企業の社会的責任を示すことができますが、そのためには取り組みが本物であることが必要です。掲載されているだけで取り組みが形骸化していると、「SDGsウォッシュ」となってしまいます。取り組みの進捗や成果を適切に評価・報告することが求められます。
5.SDGsロゴをホームページ掲載する際の注意点
(1)SDGsにはどんな種類のロゴがあるの?
SDGsロゴには、国連が公式に認定した「SDGsアイコン」や「SDGsロゴマーク」があります。アイコンは17の目標を象徴する円形のデザインで、ロゴマークは「SDGs」の文字と目標を表すグラフィックが組み合わさったものです。
(2)ロゴはどこからダウンロードするの?ダウンロード方法
SDGsロゴは、国連の公式ウェブサイトや関連組織のウェブサイトからダウンロードすることができます。ダウンロード方法は各ウェブサイトによって異なります。
(3)国連にロゴの使用申請や許可を取る必要はあるのか?
一般的に、SDGsロゴの使用には国連への使用申請や許可を取る必要はありません。ただし、ロゴの使用にあたっては国連のガイドラインに従い、正確な表記や適切な使用方法を守ることが重要です。
(4)やってはいけないSDGsロゴ使用法
SDGsロゴの誤った使用は避けるべきです。例えば、ロゴを改変したり、他の商標と組み合わせたりすることは禁止されています。SDGsロゴのデザインは国連が定めたものであり、その形状や色を変えることは許可されていません。また、非営利目的での使用を前提としているため、SDGsとの関連性のない商品やサービスと結びつけることも禁止されています。
6.SDGsの認証や登録制度があるけど申請するべき?メリットとデメリット
SDGsの認証や登録制度とは、県や市などの自治体やSDGs関連団体がSDGsの取り組みを評価し、その成果を公に認める制度のことを指します。
しかし、その申請は必ずしも必要なものではありません。それぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。
■メリット
①信頼性の向上
SDGsの認証や登録を受けることで、企業の社会的責任や持続可能性への取り組みが公に認められ、企業の信頼性が向上します。
②ブランドイメージの強化
SDGsの認証マークを使用することで、企業のブランドイメージを強化し、消費者や投資家に対するアピール力を高めることができます。
③ビジネスチャンスの拡大
認証を受けた企業は、SDGsに関連するビジネスチャンスを得やすくなります。
■デメリット
①費用・時間がかかる
認証や登録の申請には、費用と時間がかかります。そのため、小規模な企業にとっては負担となる場合もあります。
②継続的な取り組みが求められる
一度認証を受けても、その維持には継続的な取り組みが求められます。そのため、長期的な視点での計画と実行が必要です。
企業としては、自社の状況や目指す方向性を考慮し、最適な選択をすることが求められます。
まとめ
SDGsの取り組みをホームページに掲載することは、企業の社会的責任(CSR)を明確に示し、企業イメージの向上につながります。
しかし、その方法や注意点を理解していないと、逆効果になることもあります。
SDGsの取り組みをホームページに掲載する際には、様々な視点から考え、適切な方法を選びましょう。
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