2021年3月26日
ISMS(ISO27001)の引き継ぎ・担当変更のポイントはご存知でしょうか?
ISMS(ISO27001)を突然引き継ぎ、担当することになった場合、後任者がすべきこと、その後の運用が滞ってしまわないように担当変更時のポイントがあります。
本記事ではこれを解説していきます。
1.ISMS(ISO27001)業務の引き継ぎの目的
引き継ぎの目的は、前任の担当者がいなくなってもISMS(ISO27001)の運用を滞りなく実施していくことです。
そのためには、後任者がISMS(ISO27001)の規格概要などを理解することが必要です。
ISMS(ISO27001)の業務が一通り遂行できてはじめて運用の継続が実現します。
2.ISMS(ISO27001)の引き継ぎって何をすればいいの?
まず、後任者「引き継がれる側」の視点でISMS(ISO27001)の引き継ぎで必要なことをみていきます。
ISMS(ISO27001)の引き継ぎでやることは、具体的に3つです。
① ISMS(ISO27001)を理解すること
② スケジュールを把握すること
③ ISMS(ISO27001)を滞りなく運用すること
それぞれ解説していきます。
①ISMS(ISO27001)を理解すること
今までISMS(ISO27001)に携わっていたとしても、担当者になってはじめて知る用語や作成するフォーマット、はじめて実施する事柄なども出てくるでしょう。
新しくISMS(ISO27001)の担当をされる方が、ISMS(ISO27001)とはどんな規格か、何を目的・目標として運用しているのかを確認していくことが第一歩です。
ISMS(ISO27001)の概要については、こちらの記事で詳しく書いております。
②スケジュールを把握すること
前任者が立てたスケジュールがあれば、それを元に運用できるといいですが、
たとえスケジュールがあったとしてもその通りに進んでいるとは限りません。
まずは次回審査がいつ頃なのか、時期を確認しそこから逆算して運用を進めていきます。
また、運用は、担当者が単独でやることもあれば、他部署・他のメンバーと連携してやっていくものもありますので、
実施計画を立て、計画を共有しておきましょう。
③ISMS(ISO27001)を滞りなく運用する
後任者がISMS(ISO27001)を理解し、スケジュールを立てて再スタートできれば、あとは運用に漏れがないようにするだけです。
もし未実施の運用があった場合、審査で不適合となる可能性もあるので注意しましょう。
内部監査ではもちろん、審査前にも運用ができているかどうかをチェックし、審査に備える時間を作っておくと安心です。
3.引き継ぐ方へ!引き継ぎのポイント
これまでは引き継がれる側の視点で解説しましたが、反対に引き継ぐ側になった場合をみていきましょう。
まず、これまでのISMS(ISO27001)の活動を洗い出しましょう。
スケジュールや運用一覧でもかまいません。
ISMS(ISO27001)の運用の全体をイメージができるような資料を用意しておきましょう。
その際に、情報リスクアセスメントや事業継続計画の訓練など、規定をみただけでは実際に運用することが難しいものに関しては、
実際に運用を一緒にやってみて引き継いでいきましょう。
その後の運用トラブルを回避できます。
4.新任のご担当の方へ!引き継ぎのポイント
引き継ぎされる側は何をやればいいか分からない、という方がほとんどだと思いますが、一度手順を見ながら運用してみましょう。
その後で、やりやすいように自分で手順に手を加えていくことで理解も深まり、運用も継続できます。
最初は大変な作業になりますが、一度手順通りにやってみることです。
5.担当変更だけでも必要な手続きがあります
担当者が変わった場合、社内での引き継ぎはもちろんですが、
審査機関へも担当者が変更になったことを連絡する必要があります。
審査機関は登録企業者の窓口を控えているため、もし前任者が退職していた場合は、大事な連絡が届かない可能性があります。
また、審査日程や審査料の問合せについても審査機関に連絡をすることで教えてもらえます。
おおよそ審査の1か月前には審査機関から日程の打診がありますので、その際には後任者が誰かを伝えて審査日程を確定するようにしましょう。
6.まとめ
ISMS(ISO27001)の引き継ぎと一言でまとめても、業務の上でやるべきこと、事務手続きとしてやるべきことに分かれます。
また、引き継ぐ側がやること、引き継がれる側がやるべきことも異なります。
ISOを継続する限り、人事異動や役職変更、退職等による引き継ぎが必要になるでしょう。
引き継ぎの情報は保管しておき、スムーズに引き継ぎを行える体制を整えておきましょう。
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