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ISO14001最新版における環境側面の解釈は?わかりやすく解説!

2026年3月2日

ISO14001最新版における環境側面の解釈は?わかりやすく解説!

「最新版になったけど何が変わったの??」
「大きく内容が変わったのかな?」
これらのような疑問を持つことがあるかと思います。

規格改定というのは滅多に行われない大きな出来事なので、どう変更されたのか気になる点なのではないでしょうか。

実は、大きく全体的に変更されたというわけではありません。
大きく2つに分けると、「ライフサイクル視点の導入」「環境影響の決定」です。

これらが変更されることで、組織はより包括的な環境マネジメントシステムを構築し、環境負荷の低減に貢献することが期待されるからです。

ここではISO14001の最新版の環境側面についてわかりやすく解説します。

この記事を読み終えれば、ISO14001の最新版の環境側面についてどのような内容が変更されたかを理解することができ、様々な疑問が解消されることでしょう。

1.ISO14001最新版「環境側面」とは

※ISO14001の最新版はISO14001:2015ですが、2026年4月に改訂版ISO14001:2026(仮称)が発行される予定です。

「環境側面」とは企業や組織が活動の中で、環境に影響を与える可能性がある要素のことです。環境に影響を与える可能性がある側面には、良い影響・悪い影響の両方を含みます。

環境問題だけではなく、組織の行動が環境へ与える接点そのものです。

そして、大きく変わった点はライフサイクルの視点を考慮するようになったことと、環境影響の決定です。

下記では環境側面について詳しく解説していきます。

(1)環境側面の重要性

環境側面は、組織が環境パフォーマンスを評価し、管理する際の重要な基準です。企業が自社における環境側面を正しく把握し、管理に取り組むことが大切です。これにより環境に対する影響を最小限に抑えることができ、持続可能な運営を目指すことができるのです。

環境負荷の低減は、同時にコスト削減にも繋がります。例えば、エネルギー消費量の削減や廃棄物処理費用の削減などが考えられます。

(2) 環境影響との関係性

環境影響とは、環境側面によって発生する環境への変化です。組織活動を通じて、環境を変化させてしまうことを指します。

例えば、工場での廃水の排出は環境側面に該当し、その結果として水質が悪化することが「環境影響」にあたります。このように、環境側面=原因、環境影響=結果という関係性であることがわかります。

2.環境側面の抽出方法

環境側面は、自社の活動のライフサイクルを対象に、インプットとアウトプットから抽出しています。

環境側面でいうインプットとは、事業活動を行うために使用する製品の部品や素材、電力、人的資源などのことです。

一方でアウトプットとは、事業活動を行うことで、排出・発生・廃棄されるものを指します。

下記ではライフサイクル視点を考慮した環境側面の例を紹介します。

【ライフサイクル視点を考慮した環境側面の例】

①原材料採取エネルギーの使用(インプット)→原材料の採取(ライフサイクルの段階)
→未開発地の開発有害物質を含む水の排出(アウトプット)

②輸送用エネルギーの使用(インプット)→流通(ライフサイクルの段階)
→輸送機の排ガス輸送包装材の発生(アウトプット)

③ユーティリティや消耗品の使用(インプット)→使用(ライフサイクルの段階)
→梱包材の発生、消耗品の廃棄、振動・騒音の発生、廃棄物の発生(アウトプット)

環境側面の抽出は、単なる排出物のリストアップではなく、「活動単位」でのプロセス分析」が鍵です。
部署や設備単位でインプット/アウトプットを洗い出すと、現場感覚に即した環境側面の特定が可能になります。

3.環境影響の決定とは?

「環境影響の決定」は、環境側面から生じる環境影響を評価し、特に重大な影響を与える「著しい環境側面」を特定する必要があります。

環境側面の中でも「著しい環境側面」とは何でしょうか。

会社や工場が日々の活動の中で行う作業の中で、多く影響を与えるものを「著しい環境側面」と呼び、重点的に管理していく必要があります。

「著しい」とどう判断するかは、ISO規格上で明確な基準は定められていません。ただし、一般的には次のような評価手法が用いられます。

  • 環境影響の重大性(深刻度)
    ⇒ どれだけ大きな影響を与えるか
  • 法令遵守の必要性
    ⇒ 法律で制限されているかどうか
  • 企業が管理できる範囲
    ⇒ 企業が影響を減らすことができるか
  • 環境の継続期間
    ⇒ 一時的か、それとも長期的な影響があるか
  • 近隣住民や社会への影響
    ⇒ 地域住民に影響を与えるかどうか

この著しい環境側面を決定するまでのプロセスを明確にすることが、ISO14001の特徴です。

4.環境側面・環境影響の具体例

ここでは、環境側面とそこから生じる環境影響について具体例を3つ紹介していきます。

(1)社用車を使用した営業活動

環境側面

企業の活動や製品、サービスとして、営業活動で社用車を使用しガソリンが消費されることとなります。
車の排気ガスには窒素酸化物が含まれており、窒素酸化物は大気を汚染する成分とされています。

環境影響

大気汚染や地球温暖化に影響し、気候変動の進行を加速させる可能性があります。

(2) 化学工場における廃水の排出

環境側面

化学物質を処理する工場では、化学物質が混ざった廃水が排出されます。

環境影響

適切に処理されない場合、水質汚染により、川の生態系などに悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 建設業における廃棄物の処理

環境側面

建設業では、建物の解体や新築工事に伴い、建築資材や解体廃棄物が大量に発生します。

環境影響

これらの廃棄物が適切に処理されない場合、不法投棄や資源の無駄遣いといった環境影響を引き起こす可能性があります。

5.まとめ

ISO14001の最新版の環境側面は、大きく全体的に変更されたというわけではありません。
大きく2つに分けると、「ライフサイクル視点の導入」「環境影響の決定」です。

ライフサイクル視点を導入することで各段階での環境負荷を把握し、全体的な改善策を検討できます。

環境影響を決定することで組織は環境負荷を効果的に管理し、環境目標を達成するための優先順位を明確にできます。

これらが変更されたことで、組織はより包括的な環境マネジメントシステムを構築し、環境負荷の低減に貢献することが期待されます。

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