2019年6月11日
規格
規格では以下の様になっています。
組織は,製品要求事項に適合しない製品が誤って使用されたり,又は引き渡されることを防ぐために,それらを識別 し,管理することを確実にしなければならない。
不適合製品の処理に関する管理及びそれに関連する責任及び権限を規定するために,“文書化された手順”を確 立しなければならない。
該当する場合には,組織は,次の一つ又はそれ以上の方法で,不適合製品を処理しなければならない。
a) 検出された不適合を除去するための処置をとる。
b) 当該の権限をもつ者,及び該当する場合に顧客が,特別採用によって,その使用,リリース,又は合格と判定することを正式に許可する。
c) 本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる。
d) 引渡し後又は使用開始後に不適合製品が検出された場合には,その不適合による影響又は起こり得る影響に対して適切な処置をとる。
注記 “c) 本来の意図された使用又は適用ができないような処置をとる”とは“廃棄すること”を含む。
不適合製品に修正を施した場合には,要求事項への適合を実証するための再検証を行わなければならない。
不適合の性質の記録,及び不適合に対してとられた特別採用を含む処置の記録を維持しなければならない(4.2.4 参照)。
解説
2文目に“文書化された手順”という言葉が登場しているので、不適合製品の管理方法は手順書を作成することが求められています。
文書化要求の6つの内4つ目です。不適合とは、「○○する」と文書で書かれているのに、「○○できていない」状態を指します。そういった事は、次のいずれかの方法をとることが求められています。
a) は、発見された不適合を除去するための処置を取るということです。
それは、不適合の状態を修正すること。不適合品であれば、適合品にすることです。
b) 不適合があった際に、適合状態にならないが、顧客と合意の上で、特別に不適合の状態で受け入れてもらうことを特別採用といいます。
そういった処置を取って もらうことも、不適合の処置方法の一つです。特別採用の際は、修正して特別採用される場合と、修正せずそのまま特別採用される場合があります。
c) 本来の意図された使用、又は適用ができないような処置を取るとは、製品そのものを廃棄することや、一旦使用を止めてもらうなどが考えられます。
4.2.4という番号がその後にあるので、不適合製品の処置結果の記録は残すことが求められています。
記録の要求19箇所の内17個目です。
不適合に対して、処置の内、修正した場合は、再検証をすることが求められています。
文書化要求と記録要求がありますが、製造業では日常で顧客要求等から作成しているところも多いでしょう。
無理に別の文書類を作成する必要は無いでしょうね。
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