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【ISO9001】ハイレベルストラクチャーって何?規格改定(規格改訂)で何が変わるの?

スタッフ写真
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2019年6月11日

2015年からISO14001とISO9001の規格の改定(改訂)が行われ、最新の規格が出来上がりました。今回は、こちらの規格改定のうち、「ハイレベルストラクチャー(HLS)って何?規格改定で何が変わるの?」というものをテーマに今回のブログで書かせていただきます。今回の規格改定では何が変わるのか?ポイントを3つに絞りたいと思います。

①ハイレベルストラクチャー(HLS)とは?
②どのような項番になっているのか?
③結局、審査では何が関わってくるのか?

①ハイレベルストラクチャー(HLS)とは?

そもそも、ハイレベルストラクチャー(HLS)なんて言葉は聞いたこともない方多いのでは?恥ずかしながら田口も今回調べるまで知りませんでした…。

2015年初めに社内で規格改定の話が上がり、「やっぱりハイレベルストラクチャー(HLS)が採用されるんだって」「ハイレベルストラクチャー(HLS)の採用で統合がしやすくなるな」という声を聞いていましたが、そのときも ?? でしたが、気にも留めませんでした。

夏になると本格的に規格改定の中身がわかり、また「ハイレベルストラクチャー(HLS)が採用されているから同じように項番が並んでいるね」という声を改めて聞きました。「ハイレベルストラクチャー(HLS)」ってなんだー!?と心で叫んでいました。他の人に聞くのが嫌な田口はコソコソと調べあげました。せっかくなので調べたことなので共有するのがいいかもしれないと思ったのです。

ですので!みなさんにも情報を共有させていただきたいと思います!!


まずは、検索と言えば、Google先生!!色々なホームページを参考にしました。以下参照です。

ハイレベルストラクチャー(HLS)とは?
2012年に改定された「ISO/IEC専門業務用指針」の附属書SLが定めているISOマネジメントシステム規格の共通構造のことを指しています。このハイレベルストラクチャー(HLS)に基づいて策定されたISOマネジメントシステム規格は、構造、要求事項、用語の定義の共通化が図られ、各規格間の整合性がとられており、今後、策定・改訂されるISOマネジメントシステム規格は、このハイレベルストラクチャー(HLS)に基づいて作成されることが決められています。

引用先:BSIグループジャパン株式会社ホームページ

セクター規格を含めたすべての規格の根幹となる「ハイレベルストラクチャー(HLS)」の策定に向けた取り組みが進められています。HLSとは、すべてのマネジメントシステムに適用できる共通の構造、テキスト、用語の定義を定めるものです。

引用先:日本品質保証機構(JQA)ホームページ

難しい言葉がずらずらと並んでいてよくわからないですね。なぜ難しく言うのかがわからないです。わかりやすく言い変えると…

ということなのです!


このハイレベルストラクチャー(HLS)が採用されることにより、複数規格を有する組織ではマニュアルの統一や使用する様式の統合が進めやすくなるメリットがあります。

主要な3つの規格、ISO9001(品質)、ISO14001(環境)、ISO27001(情報セキュリティ)がハイレベルストラクチャー(HLS)によって、会社が上記の全部の規格を持っていても3つの規程・マニュアルが1つになり、書類が減って管理がしやすくなるのです。

②どのような項番になっているのか?

実際にどのような項番になっているのかを見てみないとわからないですよね?以下の表でまとめさせていただきました。

ISO9001:2015
ISO14001:2015

1 適用範囲
1 適用範囲

2 引用規格
2 引用規格

3 用語及び定義
3 用語及び定義

4 組織の状況
4 組織の状況

4.1 組織及びその状況の理解
4.1 組織及びその状況の理解

4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解

4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定
4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定

4.4 品質マネジメントシステム
4.4 品質マネジメントシステム

5 リーダーシップ
5 リーダーシップ

5.1 リーダーシップ及びコミットメント
5.1 リーダーシップ及びコミットメント
5.1.1 一般
5.1.2 顧客重視

5.2 方針
5.2 環境方針
5.2.1 品質方針の策定
5.2.2 品質方針の伝達

5.3 組織の役割、責任及び権限
5.3 組織の役割、責任及び権限

6 計画
6 計画

6.1 リスク及び機会への取り組み
6.1 リスク及び機会への取り組み
6.1.1 一般
6.1.2 環境側面
6.1.3 順守義務
6.1.4 取組の計画策定6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定
6.2 環境目標及びそれを達成するための計画策定
6.3 変更の計画

7 支援
7 支援

7.1 資源
7.1 資源

7.1.1 一般
7.1.2 人々
7.1.3 インフラストラクチャー
7.1.4 プロセスの運用に関する環境
7.1.5 監視及び測定のための資源
7.1.6 組織の知識

7.2 力量
7.2 力量

7.3 認識
7.3 認識

7.4 コミュニケーション
7.4 コミュニケーション

7.4.1 一般
7.4.2 内部コミュニケーション
7.4.3 外部コミュニケーション

7.5 文書化した情報
7.5 文書化した情報

7.5.1 一般
7.5.1 一般

7.5.2 作成および更新
7.5.2 作成および更新

7.5.3 文書化した情報の管理
7.5.3 文書化した情報の管理

8 運用
8 運用

8.1 運用の計画及び管理
8.1 運用の計画及び管理

8.2 製品及びサービスの要求事項
8.2.1 顧客とのコミュニケーション
8.2.2 製品およびサービスに関連する要求事項の明確化
8.2.3 製品およびサービスに関連する要求事項のレビュー
8.2.4 製品およびサービスに関連する要求事項の変更

8.3 製品およびサービスの設計・開発
8.3.1 一般
8.3.2 設計・開発の計画
8.3.3 設計・開発へのインプット
8.3.4 設計・開発の管理
8.3.5 設計・開発からのアウトプット
8.3.6 設計・開発の変更

8.4 外部から提供されるプロセス、製品およびサービスの管理
8.4.1 一般
8.4.2 管理の方式及び程度
8.4.3 外部提供者に対する情報

8.5 製造及びサービス提供
8.5.1 製造及びサービス提供の管理
8.5.2 識別及びトレーサビリティ
8.5.3 顧客または外部提供者の所有物
8.5.4 保存
8.5.5 引き渡し後の活動
8.5.6 変更の管理
8.6 製品およびサービスのリリース
8.7 不適合なアウトプットの管理
8.2 緊急事態への準備及び対応

9 パフォーマンス評価
9 パフォーマンス評価

9.1 監視、測定、分析及び評価
9.1 監視、測定、分析及び評価

9.1.1 一般
9.1.1 一般
9.1.2 顧客満足
9.1.2 順守評価
9.1.3 分析及び評価

9.2 内部監査
9.2 内部監査

9.3 マネジメントレビュー
9.3 マネジメントレビュー
9.3.1 一般
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット

10 改善
10 改善

10.1 一般
10.1 一般

10.2 不適合及び是正処置
10.2 不適合及び是正処置

10.3 継続的改善
10.3 継続的改善

と、こんな感じになります。もう見たらわかりますね。項番と項目が揃っているのでわかりやすく、これならばマニュアルの統一もしやすいですね。

新しい言葉として、”6.1リスク及び機会への取り組み”というのがあります。これは会社の損失になるようなものや逆にチャンスとなるような事柄がありますか?というもので、今までになかったものです。

リスクというのは良く考えるのですが、「機会」というものが入ることにより、企業がISOの仕組みを取り入れることによって業績が上がっていくようなPDCAサイクル・仕組みが作りやすくなっています。注目すべき今回の項番になっています。

③結局、審査では何が関わってくるのか?

結局のところ、審査ではハイレベルストラクチャーはどのようにみられるのか?ということが気になると思います。

ここまで読んでいただければわかっていらっしゃる方もいると思いますが、ハイレベルストラクチャー自体は仕組みの話なので審査の対象ではありません。

まとめ

昔のISOと比べると、品質や環境を良くするための仕組み作りというものから、会社の業績を良くしながらさらに品質や環境により良い仕組みを作れるようなISOになりました。

まずは、規格改定を行うことが必要になり、大変になると思います。>そこから運用をしていくうちに業績も品質も環境も良くなるようになる仕組みしていけば良いと思います。

やはり、みなさんも規格改定を行わなければ!マニュアルの統合もしたい!と思っているはずです。けど、どうすればいいのかわからない…統合って具体的にどうやればいいの…?そんなお困りの方は、御社の事務局となり、みなさんの代わりに全部引き受けます!!

ぜひ認証パートナーのコンサルタントにおまかせください!!

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