2024年6月28日
建設業こそSDGsに取り組むべきで、SDGsに取り組むメリットは、企業信頼度の向上や採用力強化、新ビジネスチャンスの創出をもたらすことです。デメリットは時間や労力がかかることですが、メリットはデメリットを上回ると考えられます。
1.SDGsとは?
SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、国連に加盟する193の国が達成を目指す2016年から2030年までの国際目標です。2015年に国連総会で採択された「2030アジェンダ」に含まれている17の目標と169のターゲットから構成されています。
自然災害の増加、エネルギー問題、生物多様性の喪失、貧困、感染症流行、差別、紛争、経済格差、社会福祉財源不足など、日本にも解決しなければならないさまざまな問題があります。このまま問題を放置すると世界は立ち行かなくなってしまいます。
SDGsは環境、社会、経済の3つの側面にまたがり、問題を解決し、「持続可能な開発(Sustainable Development)」の実現を目指しています。
2.建設業とSDGsの関係を解説
建設業はSDGsと密接な関係があります。
建設業界は、都市開発、住宅建設、インフラ整備など、多くのプロジェクトを通じて環境・社会・経済への影響が大きいため、SDGsの目標達成に重要な役割を果たします。
例えば、ゴール9「産業と技術革新の基盤をつくろう」やゴール11「都市と人間の住処を持続可能にしよう」は、建設業の活動が直接的に関わる領域です。
また、ゴール7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」やゴール12「つくる責任 つかう責任」は、建設業が大量のエネルギーを消費し、大量の廃棄物を生み出す産業でもあることから、エネルギー効率の改善や廃棄物の削減といった環境面での取り組みで直接貢献します。
さらに、ゴール8「働きがいも経済成長も」では、建設業は多くの労働者を雇用する産業であり、その労働環境の改善や安全対策の強化に関係します。
3.なぜ建設業こそSDGsに取組むべきなのか?
建設業がSDGsに取り組むべきと言われる理由は、建設業の業務を通じてSDGsの目標とする持続可能な社会の実現に貢献できることが多くあることです。
それだけでなく、公共事業の入札においては、SDGsへの取り組みが評価されるケースが増えています。
これにより、環境に配慮した企業がビジネスチャンスを得やすくなります。
また、地域社会への貢献も大きく、地域のインフラ整備や公共施設の建設は、地域経済の活性化や住民の生活品質向上に直結します。さらに、CSR(企業の社会的責任)活動としての環境保護や社会貢献は、企業のイメージ向上にも寄与し、持続可能なビジネスモデルへの移行を促進します。
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4.SDGsに取組むことによるメリット
SDGsに取り組むことで得られるメリットは以下の通りです。
(1)信頼度の向上
消費者や投資家は、環境や社会への配慮を重視する傾向が強まっており、SDGsに取り組む企業は好意的に評価されます。
(2)人材の確保と社員のモチベーションの向上
新たな人材の採用においても、SDGsへの取り組みは大きな魅力となります。特に若い世代は、自身の働く企業が社会貢献をしていることを重視する傾向にあり、SDGsに取り組む企業は優秀な人材を引き寄せやすくなります。
また、社内の働きやすさの改善の機会にもなるため、社員のモチベーションの向上にも繋がります。
(3)新たなビジネスチャンスの機会創出
SDGsに取り組むことで県や市が運営しているSDGs登録団体に登録することができます。この制度に登録することで、企業は自社のSDGsへの取り組みを広く社会にアピールすることができ、その結果、企業価値やイメージ向上につながるとされています。
また、登録制度を通じて企業間での情報共有やノウハウの交換も促進され、SDGs達成に向けた一層の取り組みが期待されています。
これらのメリットは、建設業界においても同様に適用され、企業の持続可能性だけでなく、経済的な利益にも直結する可能性があります。
また、建設業界ではさらに公共事業などの入札において、SDGsへの取り組みが評価され、加点対象となることがあります。これにより、競争入札での優位性を確保しやすくなります。
SDGsへの積極的な取り組みは、企業の長期的な成長戦略としても非常に重要です。
5.SDGsに取組むことによるデメリット
SDGsに取り組むことでのデメリットは以下の通りです。
(1)手間がかかる
SDGsに取り組むためには、担当者の選定、その目標を達成するための具体的な計画を立て、それを実行するための人員やリソースを確保する必要があります。これには相応の時間と労力が必要となります。
(2)毎年の活動報告が必要
SDGsの宣言や登録団体へ登録すると、その活動の進捗状況を定期的に報告することが求められます。これには報告書の作成や、データの収集・分析など、一定の工数が必要となります。
また、SDGs登録団体によっては、毎年更新申請や審査が必要な場合があります。この審査には、申請書内容が評価基準に適合しているかを審査する文書審査と、企業の代表者と直接審査員の質問に答えることで提出された文書の内容の裏付けや追加情報をもとに評価するヒアリング審査の2種類あります。
(3)成果が出るまでに時間がかかる
SDGsの目標は長期的なものであり、取り組みを始めてからすぐに結果が出るわけではありません。そのため、短期的な成果を求める企業にとっては、その間の投資回収が難しいというデメリットがあります。
これらの対応が面倒となりSDGsに取り組むことを後回しにするケースもありますが、SDGsへの取り組みは企業の長期的な成長や社会的信頼の獲得につながるため、これらのデメリットを上回るメリットがあると考えられます。
6.建設業のSDGs取り組み事例
建設業のSDGsの取り組み事例を紹介します。
・長時間労働の防止
・安全で衛生的な労働環境の整備・作業現場での女性用更衣室・トイレの設置
・性別に左右されない管理職への登用・工事における水質汚濁の防止・抑制 ・排出ガス対策型建機の使用や社用車のハイブリッド車への転換などの省エネルギー推進 ・技能向上のための研修プログラム実施
・労働条件や賃金など労働者の権利の尊重・ICT建機による施工、3次元測量といったICT(情報通信技術)の活用 ・外国人技能実習生の積極的な受入れ ・建設資材等のリサイクルの推進 ・地域における協力体制の構築
まとめ
建設業界がSDGsに取り組むことは、企業の信頼度向上、採用力強化、新たなビジネスチャンスを生む大きなメリットがあります。それだけでなく、公共工事における入札の加点対象になる場合もあるため他社との差別化にも繋がります。
一方で、工数や時間がかかる、活動報告の必要性、成果が出るまでに時間がかかるといったデメリットも存在します。
しかし、これらの課題は専門のコンサルタントを活用することで解決可能です。
結果として、デメリットを上回るメリットがあると言えます。SDGsへの取り組みは、企業の持続可能な成長と社会貢献を両立するための重要なステップです。
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