2021年3月2日
ISO9001を取得した企業では、定期的にやること・実施しないといけない項目があり、大きく分けて5つの運用を行っていないといけません。
ISO9001維持のために1年間の定期運用でやることについて具体的に解説していきます。
1.組織の状況を理解しよう
規格では、『4.1 組織及びその状況の理解』『4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解』 という項目があります。
言葉のままですが、自社の状況を理解し、関係者が求めていることを理解しましょう。
例えば、それぞれやることを3つに洗い出すと下記のようになります。
『4.1 組織及びその状況の理解』
・どんな課題があるのか?
・課題から浮かび上がるリスクはどんなものがあるのか?
・自社をどんな会社、状態にしたいのか?
『4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解』
・自社がお客様から求められているものはなにか?
・従業員が求めているものはなにか?
・協力会社・購買先などに何をもとめているのか?
2.計画を立てよう
上記1で洗い出した項目をもとに、
自社にとってのリスクもしくは機会(チャンス)への取り組みを決め、その目標に向かってどうしたら達成できるのかという計画を立てます。
具体的には下記のような項目です。
『6.1 リスク及び機会への取り組み』
①不良品を出さない
②クレームを出さない
③今季年間売上を達成させる
『6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定』
①不良品を年間3%以内に抑える or 仕掛品を1%以内に抑える
②クレームを年間5件以内にする or 納期遅延を5件以内にする
③年間売上10億以上にする or 年間10件以上案件を受注する
※業種、業態、部署や役割などによって変化します。
3.自社のリソース(資源)について確認しよう
現状を把握し、計画が立てたら、自社の資源(ヒト・モノ等)について考えてみましょう。
下記項目を把握して適正なのか?を判断し、必要な場合は対処・対応します。
『ヒト』
・人員は足りているか?
・従業員の力量(スキル)は適正か?
・従業員の力量(スキル)向上を行う必要があるか?
・教育は実施しているか?
『モノ』
・自社で使用している機械を把握できているか?
・工具や機械は不足していないか?
・機械は故障していないか?
・機械の入れ替えを行う必要はないか?
・機械は定期的に校正されているか?
『環境』
・コミュニュケーションは実施しているか?(朝礼・昼礼・終礼・営業会議・年次総会など)
・作業場所は働きやすい環境になっているか?(夏場は熱い場所での作業であればクーラーがついているか、 ストレスチェックを実施しているかなど)
・作業場所はきれいに保たれているか?(ゴミが散乱していない、出荷前・出荷OKなどの識別がわかる状態になっているかなど)
・社内で使用するマニュアルや手順書が誰もがわかるところにあるか? (従業員は作業を行う際に、最新版を見て作業できるようになっているかどうかなど)
『協力会社』
・購買先、委託先は問題ないか?(納期遅延がないか、不良品が発生していないか、値段が妥当か、取引上問題が発生していないかなど)
4.自社で監査(チェック)をしてみよう
計画を元に運用してみて、実際のところうまくいっているのか、ルール通りに実施できているかを自社でチェックします。
具体的には下記の項目をチェックします。
『顧客満足』
・お客様にどれだけ満足していただけているかを把握する。
アンケートの実施、公共事業であれば評価点80点以上、営業マンがお客様先での声などをもとに判断します。
『内部監査』
・事前に、内部監査の計画ができているか?(実施日、対応者などを決める)
・事前に、内部監査で使用するチェックリストができているか?
・ルール通りに作業が実施できているかのチェックできたか?
・最終結果をまとめているか?
『マネジメントレビュー』
・代表者へ発表する項目を準備ができているか?
・代表者へ提出する資料はできているか?
※マネジメントレビューでは、年間で実施した項目を伝えてアウトプットをもらいます。次年度の方向性や背策について摺合せを実施します。
「オンライン版ISO9001内部監査員養成講座」についてはこちら
5.改善していこう
計画→運用→監査(チェック)が出来たら、最後に、改善の実施です。
PDCAサイクルの最後、Actionにあたる部分ですね。
内部監査での不適合や推奨事項への対応、マネジメントレビューのアウトプットとして代表者からの改善事項に対してアクション(行動)を行っていきます。
不適合であれば、 「現場の仕組みが悪いのか」 「従業員の力量(スキル)が悪いのか」 「働く環境が悪いのか」 を判断して、それに対する是正(改善)を行います。
推奨事項であれば、 「組織として実施できるのか」 「予算は確保できるのか」 を確認して判断を下します。 (金銭面や人材面で難しい場合は実施しなくてもOKな場合があります)
マネジメントレビューのアウトプットに関しては、会社全体でどうしていくかを話し合い実行していくのがいいでしょう。
まとめ
長々と書いてきましたが、これはあくまでも最低限実施しなければならない事項です。
業種・業態によって変わってきますが、これが基本です。
現在の運用はいかがでしょうか?
PDCAサイクルがうまく回っていると言えますか?
見直すべき点はありませんか?
あれもこれもやって、結局目標が達成できていない…なんて状態ではないでしょうか?
一度、第三者の視点で見てもらうということで、コンサルに無料相談してみると、運用がスムーズになるかもしれません。
ムリ・ムラ・ムダが解消できると、有意義な時間の使い方ができ、本業に集中できるようになります。
ISO9001・14001の疑問を解決! ISOに関する疑問をお問い合わせください。些細な事でもご相談に乗ります!
← 記事の内容をまとめた動画はこちら!!
\ フォローしてね /
ISO・Pマーク(プライバシーマーク)に関することなら
何でもお気軽にご相談ください
今聞きたいこと、今すぐ回答!
最短即日・全国対応いたします!お問合せは
こちらから全国どこでもオンラインで対応!
気軽にご相談ください!相談予約は
こちらから
お電話受付:平日9:30〜17:00
認証パートナーのサービスご説明資料
8,000社以上の支援実績に裏付けされた、
弊社サービスの概要を紹介しております。
資料の内容
- ・当社のサポート内容
- ・規格の概要
- ・取得までに必要な審査費用
ISO9001認証パートナー
サービスのご案内
認証パートナーの専門コンサルタントが御社の一員となって事務局業務を行います。
お客様の作業は審査機関との窓口役だけ。それ以外はすべてお任せください。
-
Pマーク
個人情報保護マネジメントシステム
高い保護レベルの個人情報保護マネジメントシステムを確立し、運用していることを示します。
認証パートナーなら、個人情報漏えい防止の観点も踏まえたサポートを実現します。Pマークの認証ページへ -
ISO9001
品質マネジメントシステム
品質マネジメントシステムは一貫した製品・サービスを提供し、顧客満足を向上させるための規格です。
認証パートナーなら、負担が増える形だけのISOではなく、より現場の実態に沿ったISOを実現します。ISO9001の認証ページへ -
ISMS・ISO27001
情報セキュリティマネジメントシステム
情報セキュリティマネジメントシステムは企業・組織の情報を守る規格です(ISMSとISO27001は同義)。
認証パートナーなら、情報セキュリティリスクへの対応計画、緊急時の対応計画踏まえPDCAサイクル回せるような仕組み作りを実現します。ISMS/ISO27001の認証ページへ -
ISO14001
環境マネジメントシステム
環境マネジメントシステムは環境を保護し、変化する環境状態に対応するための組織の枠組みを示します。
認証パートナーなら、課題になりがちな環境法令の対応についても一緒にサポート致します。ISO14001の認証ページへ -
ISO27017など各種対応規格
ISO27017やISO22000など各種規格もお得に 新規取得や運用・更新ができます。ご気軽にお見積りください。
ISO27017など各種対応規格ページへ -
複数規格の同時取得
ISOやプライバシーマークを同時に認証取得すると費用や工数を抑えることができます。安心してご相談ください
複数規格の同時取得ページへ