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ISO9001「7.4 コミュニケーション」には何が当てはまるの?

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2023年12月21日

ISO9001「7.4 コミュニケーション」には何が当てはまるの?

ISO9001のコミュニケーションは、組織が同じ目標に向かって進むために重要な項目です。
組織の内外問わず、適切にコミュニケーションを取り、重要な意思決定をする場面ではエビデンスを残し、目標達成に役立っているかどうかを見ていきましょう、という項目です。

1.ISO9001のコミュニケーションとは

まず、ISO9001とは、国際標準化機構(ISO)が定めた品質マネジメントシステムの国際規格です。企業が製品やサービスの品質を維持・向上させるための体系的な手法を提供します。

顧客満足度の向上、業績の改善、リスクの管理などを目指す企業にとって、とても効果的なツールとなります。また、認証を取得することで、企業の信頼性や競争力を高めることも可能となります。

⑴ISO9001「7.4 コミュニケーション」の要求事項

ISO9001「7.4 コミュニケーション」の要求事項は、以下のように記載されています。

7.4 コミュニケーション
組織は、次の事項を含む品質マネジメントシステムに関連する内部及び外部のコミュニケーションを決定しなければならない。
a) コミュニケーションの内容
b) コミュニケーションの実施時期
c) コミュニケーションの対象者
d) コミュニケーションの方法
e) コミュニケーションを行う人

「ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」

⑵要求事項の概要

「7.4 コミュニケーション」の内容はいたってシンプルで、何を、いつ、誰が、どのように、どんなメンバーでコミュニケーションするのかを決めましょうと言っている項目です。

日常の業務連絡や情報共有など、証拠が必要ない場合もあります。

大切なのは、コミュニケーションが適切に行われて、組織の目標達成に役立っているかどうかです。
その中で、事業にかかわる人たちと適切にコミュニケーションを行い、意思決定の場を作り、組織全体の品質向上及び顧客満足の向上を目指します。

2.内部コミュニケーションと外部コミュニケーション

内部コミュニケーションでは、品質マネジメントシステムの情報を、適切なレベルと適切な時間で共有することが求められます。

一方、外部コミュニケーションでは、組織の品質方針や目標、パフォーマンスなどを関係者に伝えることが求められます。

3.ISO9001にコミュニケーションが必要な理由

コミュニケーションは、会社をうまく運営するために大切な仕組みの一つです。
これは、社内の人々が互いに情報を共有し、理解し合うことを求めています。

例えば、新しい製品の開発や改善のアイデアなど、大切な情報をみんなで共有することで、
会社全体が一緒に成長していくことができます。
また、社外の人々、例えばお客様や取引先とも適切にコミュニケーションを取ることが求められます。

こうしたコミュニケーションの機会を設けることで、会社のサービスや製品がより良くなるよう改善していくことができます。

4.全てのコミュニケーションにエビデンスがなくても大丈夫

ISOでは、エビデンスを残すことを必須とする場面が多くありますが、このコミュニケーションの部分では、エビデンスが必要というわけではありません。
例えば、普段の仕事の連絡や情報の共有など、エビデンスを出す必要がない場合もあります。

逆にエビデンスが必須なケースは、経営上の大きな意思決定を行った場合や、何かを変更したりアウトプットをした場合などです。こう言った場合、エビデンスは、会社としても重要なものになります。

大切なのは、コミュニケーションがちゃんと行われて、組織の目標実現のためにどう役立っているかということです。

5.審査時に見られるポイント

審査の時に見られるポイントとしては下記3点があげられます。

⑴コミュニケーションのプロセスが明確に定義されているか

コミュニケーションの方法、タイミング、対象者、内容などが明確に決められ、適切に実施されているかが確認されます。
また、その結果が組織の目標達成に寄与しているかも重要なポイントとなります。

⑵コミュニケーションの効果が評価されているか

いわゆるパフォーマンス評価といわれる部分になります。
コミュニケーションを実施した結果、組織の目標達成に寄与しているかどうかやインプットとして支持されたものが正しくアウトプットされているかを評価する仕組みがあるかを確認されます。

⑶必要な情報が適切に共有されているか

重要な情報が適切なタイミングで適切な人に伝えられているかを確認します。
実際の審査でも指摘されやすい部分としては、コミュニケーションのプロセスが不明確であったり、コミュニケーションの効果が評価されていない場合などがあります。
また、必要な情報が適切に共有されていない場合も指摘としてあがることがあります。

まとめ

組織として、コミュニケーションの内容、タイミング、対象者、方法を決定し、これを実施する必要があります。

また、組織は、品質マネジメントシステムに関する情報を適切に伝えるための適切な手段を決定し、これを実施する。これらのコミュニケーションは、組織の品質マネジメントシステムの有効性を維持するために必要であるという項目になります。

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