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企業がベトナムへ進出するメリットは?進出の流れや準備も解説

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2024年10月11日

企業がベトナムへ進出するメリットは?進出の流れや準備も解説

企業がベトナム進出するメリットは、「質の高い人材が確保できる」「物価、コストが低い」「安定した成長率」が挙げられます。外務省が2023年に実施した調査によれば、ベトナムに進出している日系企業の数は2,394社に上ります。ベトナム拠点においてのISMS認証についても解説します。

1.ベトナム進出する際の3つのメリット

ベトナムにはたくさんの魅力があり、ベトナム進出するメリットはたくさんあります。
今回はベトナム進出するメリットを3つご紹介します。

⑴質の高い人材が多い

ベトナムの若者は物事の吸収が早く、仕事も真面目に取り組む人が多くいます。
また、技術力やITリテラシーの高さも評価されています。
働く意欲もあり、質の高い仕事を期待できるのはベトナム進出の魅力です。

⑵物価が安く、コストも低い

海外でも注目を集める程ベトナムは物価が安いです。
なんと、日本の物価の約3分の1だと言われています。
物価が安いのはもちろんですが、賃金においても同様です。
低コストで質の高い人材を採用できる為、ベトナム進出する企業は増えています。

⑶安定した成長率

ベトナムは10年以上安定した経済成長を続けています。
政府の政策もありながら、ベトナム企業の競争率を高め、ビジネスの生産性を高めることが出来ています。
また、外資を呼び込む体制も整っていることも、ベトナム進出へのメリットになります。

2.ベトナム進出で気を付けるべき3点

ベトナムにはメリットがたくさんありますが、もちろん注意すべきこともいくつかあります。

ベトナム進出に向けて気を付けておくべきこと3点をご紹介します。

⑴インフラの整備が遅れている

元々農業国家ということもあり、インフラ設備は日本に比べて遅れています。
ハノイ、ホーチミンと中心地でも土壌がむき出しの道路があるのが現実です。
また、バイク移動が多いため渋滞や事故に巻き込まれる可能性も少なくありません。

⑵安定しない政策

政府の決定事項が現場に伝達されるまでの時間が長く、担当している人によって言うことが違うこともあります。
また、政策がコロコロ変わったり、不確定な情報が回ってくることもあります。
対応したのちには法外な罰金やチップを要求されることもあるので注意です。

⑶会社の定着率が低い

ベトナムは日本に比べると離職率がかなり高いです。
理由はそれぞれですが、20代の転職率は高く、4人に1人は3回以上転職しています。
コミュニケーションを大事にするベトナム人が多くいるため、ベトナム進出する場合は言語の壁を乗り越えて密にコミュニケーションをとることが大事かもしれません。

3.どんな日本企業がベトナム進出してるの?

近年ではベトナム進出している日本企業が増えていますが、具体的にどんな企業が多く進出しているのかを解説いたします。
外務省による2023年の海外進出日系企業拠点数調査によると、ベトナムに進出している日系企業は2,394社と発表されています。
出典:海外進出日系企業拠点数調査|外務省

ベトナム進出している業種で一番多いのが、製造業です。

ベトナム人は豊富な労働力を持っており、人件費も日本に比べて安いため、製造業には魅力的な国だと言われています。
しかし、最近では製造業以外にも卸売やIT業界、サービス業界も増えてきています。

更に、飲食業界も進出してきているため、今後はいろんな業界のベトナム進出が進んで行くことが予想されます。

4.ベトナム進出の流れや準備

ベトナム進出は基本的に現地に拠点を置くことが必要です。
今回はベトナム進出の流れや費用と手順について解説します。

⑴ベトナムでの会社設立方法

  • 会社形態の決定
  • 会社登記に必要な書類の準備、作成
  • オフィス契約
  • 投資登録証明書、企業登録証明書の取得申請
  • 国家情報WEBサイトへ企業登録証明書の内容掲載
  • 法人銀行口座の開設

現地法人化することで、現地で迅速な意思決定が出来たり、ベトナム企業の株式を購入できるメリット等は多くあります。
しかし、外国系企業になる為、投資規制を受けることもあるので最新の規制情報を収集する必要があります。

⑵ベトナムでの会社設立にかかる費用

ベトナム進出し会社設立するには、いくらぐらいかかるのか費用感をご説明します。
業種によって異なる部分はありますが、こちらでは最低限の費用感をご案内します。

①最低資本金

10,000USドル以上用意出来ていると安心です。
資本金が少ないと、承認が下りず会社設立が出来ない可能性があります。

②労働許可証費用

ベトナム進出した会社は外国人労働者になる為、労働許可証が必要になります。
労働許可証の新規取得には400,000ドン(約1,924円)が必要です。
労働許可証は再発行300,000ドン(約1,443円)や延長200,000 ドン(約962円)と都度費用が発生してきます。

③地域別最低賃金

ベトナムは地域によって最低賃金が異なります。
政府が地域の生活水準に基づき、最低賃金を決定しています。
第1(ハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市など):418万ドン(約20,107円) / 月
第2(ダナン市、バクニン省など):371万ドン(約17,846円) / 月
第3(ハナム省など):325万ドン(約15,634円) / 月
第4(地域1~3以外):292万ドン(約14,046円) / 月
日本語や英語などを使用する場合は費用が異なり、最低でも月給12,000,000ドン(約57,700円)以上必要とされています。

④オフィス賃貸料

日本でも立地や部屋の面積によって賃貸料が違うように、ベトナムでもグレードによって賃貸料が異なります。
ベトナムでは基本、○○ドル/㎡というように賃料/㎡と案内されます。
グレードはいくつかに分かれており、セキュリティ面や建物の管理がしっかりとされている物件はグレードAになり金額も高くなります。

下記にグレードと費用の例を記載しますので、参考までにご覧ください。

  • グレードA: 35〜50 USドル/㎡
  • グレードB: 25〜40 USドル/㎡
  • グレードC: 15〜25 USドル/㎡
  • グレードD: 15USドル以下~/㎡

⑶ベトナム進出までに調べておくこと

ベトナムでは業界や分野によって禁止事項や制限が決まっている場合があります。
ベトナムでは商品外資投資の制限や外資系企業のみが制限を受ける条件付き投資など様々な投資法があります。

今後投資制限が解除される場合もあるので、事前に確認しておくことが大事になります。
その他にもベトナムの法令や(1)~(2)で解説している項目を事前に調べて情報収集しておくことが必要です。

5.ベトナムで需要が増えているISMS認証とは



⑴ISMSとは

ISMS(ISO27001)とはInformation Security Management Systemの略で、国際規格である情報セキュリティマネジメントシステムのことを言います。
つまり、組織の情報資産を様々な脅威から守り、リスクを軽減させる仕組みを作り実行していく事です。

⑵なぜベトナムでISMS認証が増えているのか

ベトナムは建設や部品工場などが多くありましたが、現在はソフトウェア開発やAI産業も発展しており、IT系の企業も増えてきています。

また、企業間でのデータのやり取りが増えており、今後更にデータ管理も増えていくことが予想されます。
ベトナムでは個人情報保護法やセキュリティシステム関連の法令が存在します。そのため、会社の情報資産の保護管理方法の強化が求められるようになってきました。

それに伴って情報資産の見直しや管理方法の強化をしていることは、他社比較にも繋がり海外企業にも信頼してもらえる一つの道具としてISMSを取得している会社も少なくはないです。

ISMS(ISO27001)に限らず、ISOの取得も増えてきているので今後もベトナムでは他社比較やセキュリティ強化の為にISOの取得する企業は増えていくと予想されます。

⑶ISMS認証を取得するメリット

ベトナムでISMS(ISO27001)を取得するメリットはいくつかあります。

今回は対外的メリットと内外的メリットの2つに分けて解説します。

①対外的メリット

  • 製品や企業の価値、信頼性が高まる
  • 事業参入の機会やビジネスチャンスが増える
  • 他社との差別化ができる

このように社外へのアピールとして取得する企業が増えています。

②対内的メリット

  • 組織の改善につながる
  • 業務や仕組みの安定化を図れる
  • 役割、責任、権限が明確になる

ベトナムの会社はルールや規則が明確になっていない会社が多くあります。
ISMS取得をきっかけに、ルールの確立、記録の文書化などが実施され業務効率があがることもメリットになります。

6.ベトナム進出は社内でできる?アウトソーシングしたほうがいい?

⑴ベトナム進出は社内で可能か

ベトナム進出自体は社内でも可能です。
ただ、ベトナム進出するうえでの注意点などを調べたうえで進出することをおすすめします。
また、全てをベトナムで実施するのではなく、業務の一部をアウトソーシングすることで低コストで実施できることもあるかと思うので、分けてみることも良いかと思います。

⑵アウトソースするべき業務は?

ベトナムでは元々製造業が多くありましたが、現在ではIT系の企業も増えてきています。
そのため、ITインフラの構築・運用や、製品の製造工程をアウトソースすることで業務効率があがる場合があります。

ベトナムへのアウトソースは質の高い人材が多くいる事、物価が安く、費用コストも低いメリットがあるのでアウトソースでベトナム進出する企業も増えてきています。

7.まとめ

ベトナム進出に限らず新しいことを始める時はメリットもデメリットもありますが、ベトナムは親日ということもあり日本人が移住しやすい国だと思います。

日本では当たり前のことがベトナムでは当たり前ではなかったり、ベトナムで当たり前のことが日本人の私達では当たり前ではない事もあるので、固定概念は無くして生活することをおすすめします。

また、何事も事前に調べておくことが一番大事なことだと思うので、既にベトナム進出している企業に話を聞くことから始めてみると良いかもしれません。

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