情シス代行完全ガイド|依頼できる業務・料金相場・おすすめの選び方
2026年7月24日

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「情シス担当が自分ひとりで、何かあったらすべて自分に降りかかってくる」「総務や経理の仕事と兼任していて、本業の手が回らない」
そんな悩みを抱えていませんか?
情シス代行を使えば、社内のお問い合わせ対応から社内セキュリティの構築、管理、強化まで幅広い業務を外部の専門家に任せられます。
本記事では、情シス代行の基本的な仕組みから、依頼できる業務内容、メリット・デメリット、費用相場、失敗しない選び方、導入の流れまでを網羅的に解説します。自社にとって情シス代行が本当に必要かどうかを判断する材料として、ぜひ最後までご覧ください。
1. 情シス代行とは?
⑴情シス代行の定義
情シス代行とは、情報システム部門(情シス)が担う業務の一部または全部を、外部の専門企業に委託するサービスです。インフラやシステムの運用管理、ヘルプデスク対応、PCキッティング(新入社員用パソコンなどの初期設定作業)、セキュリティ対策、近年では生成AIを利用した業務効率化など、社内のIT運用に関わる業務を代行してもらえます。
社内に専任の情シス担当者がいない、あるいは1人しかいない企業(いわゆる「ひとり情シス」)を中心に導入が進んでいます。
⑵派遣・SES・ITコンサルとの違い
情シス代行と混同されやすいサービスに、人材派遣、SES(システムエンジニアリングサービス。技術者を客先常駐させ、労働力を提供する契約形態)、ITコンサルティングがあります。
派遣やSESは「人」を一定期間確保し、指揮命令のもとで業務を行わせる契約が中心です。一方、情シス代行は「業務そのもの」を委託する準委任・業務委託契約が中心で、成果や業務範囲を契約で定め、代行会社側が体制を組んで対応します。
また、ITコンサルは経営課題に対する戦略立案や提案が主な役割で、実務の運用までは行わないケースが一般的です。情シス代行は、コンサルのような提案から、社内のヘルプデスク対応まで幅広い業務をカバーできる点が特徴です。
⑶情シス代行が注目される背景
情シス代行が注目される背景には、近年増加傾向にあるサイバー攻撃による情報漏洩事故によるセキュリティ対応の重要性だけでなく、IT人材の採用費の高騰や人材不足、クラウドサービスや情報端末の普及による管理業務の複雑化と工数増と多岐にわたります。
特に中小企業では予算や採用難から専任のIT人材を確保しづらいケースが多く、「タイピングが早いから…」などの理由でITの専門的な知識に乏しい総務や他部署の担当者が情シス業務を兼任するということがよくあります。
『「ひとり情シス」や「なんちゃって情シス」に業務が負担がかかり突然退職!』
『突然「ひとり情シス部門」に任されたけど何をしたらいいかわからない!』
『引き継ぎドキュメントもない状態で何をしたらいいかわからない』
こうした状況を解消する手段として、情シス代行の需要が高まっています。
2. 情シス代行に依頼できる業務内容
⑴ヘルプデスク(社内問い合わせ対応)
「パソコンの動作が重たい」「メール、アプリの設定方法を教えて」など社内の日常的な問い合わせに対応します。
電話・チャット・メールなど複数チャネルでの一次対応を代行会社に任せることで、社内の担当者が本来の業務に集中できます。
⑵PCキッティング・IT資産管理
新入社員用PCの初期設定、ソフトウェアのインストール、資産台帳の管理などを代行します。
PCの初期設定は1~2時間程かかる場合があり、社員の出入りが多い企業や大規模なPC入れ替えが発生する場合など代行を使うことで大幅な時間削減につながります。
⑶アカウント管理(入退社対応)
社員の入社・異動・退社に伴うアカウントの発行、権限設定、削除作業を代行します。
退職者のアカウントが放置されると情報流出のリスクがあるため、迅速かつ正確な対応が求められます。
⑷サーバー・ネットワークの運用監視
社内サーバーやネットワーク機器の稼働監視、障害対応、バックアップ管理などを行います。障害発生時の一次切り分けや復旧対応まで含めて依頼できる場合もあります。
専門的な知識が必要であったり、夜間や休日に対応する必要があるため社内対応だけでは手薄になりがちな業務です。
⑸セキュリティ対策・インシデント対応
ウイルス対策ソフトの導入・運用、脆弱性診断、不審なメールに対する相談、インシデント発生時の初動対応などを支援します。
近年は企業の規模に関わらずランサム攻撃による情報流出の被害も増加しており(IPAの情報セキュリティ10大脅威では11年連続で脅威として挙げられています)、専門家への依頼ニーズが急速に高まっています。
⑹IT企画・DX推進などの上流支援
業務システムの選定、DX推進の計画策定など、実務だけではなく経営層へのコンサルティング的側面を持つサービスもあります。近年では生成AIを使った業務効率化や生成AIの利用規定の作成などのニーズが高まっています。
3. 情シス代行に依頼するメリット5つ
⑴メイン業務への集中
情シス業務を兼任している担当者は、情シス業務に時間を取られることで本来の業務が圧迫されがちです。
「本業に取りかかることができるのは定時を過ぎてから…」こんなことありませんか?
突発的に発生したITや業務も、定常的なIT業務も代行会社に任せることで、担当者は本業に集中できます。
⑵属人化の解消
ひとり情シスの最大のリスクは『担当者が退職・休職した際に業務が止まってしまう』ことです。
- 長年ひとりで情シスを担ってきた担当者が突然の退職
- PCの台帳がどこにあるかわからない
- クラウドサービスやサーバーのパスワードが判らない
など業務がブラックボックス化されていたという事例は少なくありません。
ブラックボックスの解消のために無駄な時間や費用がかかるケースもあります。
情シス代行を利用することで、作業の手順やパスワード情報やサーバー構成が代行会社側でドキュメント化され、これまでの属人化された体制から特定の個人に依存しない体制を築くことができます。
担当者の退職・異動・急な離脱があっても業務が止まらない仕組みを作れる点は、情シス代行の大きなメリットです。
⑶採用・教育コスト削減
情シス人材の採用は難易度が高く、採用できたとしても教育に時間とコストがかかります。経験者を採用した場合だと年間で一千万円以上費用がかかるケースも珍しくありません。中小企業は予算や規模から情シス人材を採用するのはハードルが高いと言えるでしょう。
情シス代行を使うことで、即戦力の人材を必要な範囲、期間だけ活用することできるので採用や教育にかかる時間とコストを抑えられます。
⑷セキュリティ強化
セキュリティ対策は 情シス部門の業務の中でも特に専門知識が求められる分野です。複数の企業を支援している代行業者は最新かつ幅広いノウハウを蓄積しているため、自社で対応するよりも高い水準のセキュリティ体制を短い期間で構築することが可能です。
⑸専門知識の活用
セキュリティ対策の他にもクラウド移行、ネットワーク設計、システム連携など、専門性の高い課題に直面したとき、社内の情シス担当の力だけでなく代行会社の専門知識を借りて解決できます。代行業者は各分野のプロが複数名いるので、案件ごとに必要なプロへ依頼できる点は、自社雇用にはない柔軟性となります。
4. 情シス代行のデメリットと注意点
⑴社内にノウハウが残らない(ブラックボックス化)
業務を外部に任せっぱなしにすると、社内にノウハウやドキュメントが蓄積されず、代行会社への依存度が高まってしまうことがあります。
緊急で社内のセキュリティ状況のチェックをしたいけど自社でログイン情報を把握できて
おらず代行業者への確認に時間がかかる、などというケースも。
回避策:契約前に代行会社がレポート、定例報告会を実施するか、などで社内にドキュメントやノウハウが残る仕組みなのかしっかり確認しましょう。
⑵対応範囲の認識ズレが生じることがある
「ここからは契約範囲外です」「この作業は対応までに〇〇日以上かかります」といった認識のズレはよくあるトラブルです。
長年契約が続いていると10年前と現在とでのセキュリティ対策のレベルが異なることからこのようなトラブルが発生することがあります。
回避策:契約前に対応業務の範囲・対応時間・対応方法を具体的にすり合わせ、契約書やサービス仕様書に明記しておくことでトラブルを防げます。また、契約更新時にも変更点がないかを確認することは非常に重要です。
⑶丸投げの危険性
すべてを代行会社に任せきりにすると、いざという時の必要な情報が社内で把握できなくなるリスクがあったり、機器やシステム導入時に追加で費用を請求されるケースがあります。
回避策:予算、システム選定、セキュリティポリシーなど重要な意思決定に関わる事項は必ず社内の担当者・責任者が最終確認するフローを設けること、定例報告会を通じた情報共有の機会を設けるなど代行会社とは対等なパートナーとして連携する姿勢を持つことが大切です。
5. 情シス代行の費用相場
⑴料金体系の種類(月額固定型/スポット型/常駐型)
情シス代行の料金体系は、主に「月額固定型」「スポット型」「常駐型」の3つに分かれます。
月額固定型
特徴:決められた業務範囲や対応時間の中で毎月定額で業務を代行してもらいます。定常業務や社内のヘルプデスク対応、業務などの委託が向いています。費用が決まっているので予算の計画が立てやすいこともメリットになります。
向いている企業:ヘルプデスク対応や資産管理、簡単な保守業務など定常業務の負担を抑えたい企業
スポット型
特徴:業務やタスクごとに単発で費用が発生する方式です。
特定のプロジェクト推進や大規模な機器の入れ替え、インシデント対応など定常業務を回す人材だと人数的にもノウハウ的にも厳しい場面でよく利用されます。
月額固定型よりは割高な場合が多いです。
向いている企業:情シス部門を設置しているが定常業務以外にプロジェクトが発生することがわかっている企業
常駐型
特徴:情シス代行が定期的もしくは常時社内にいて対応する方式です。スキルの高い専門家が常駐しているので定常から緊急対応まで広く対応可能ですが費用は割高になります。
向いている企業:専門性の高い人材を配置したい企業、緊急かつ重要なタスクが頻発する企業
⑵相場の目安
費用は業務範囲・対応時間・訪問の有無・契約形態によって大きく異なりますが、
一般的な目安として以下のレンジで捉えておくとよいでしょう。
- スポット型:1回あたり5,000円〜数万円
- 月額固定型(ヘルプデスクなど部分的に委託する場合):月額5万円〜30万円程度
- 月額固定型(情シス業務を包括的に委託する場合) :月額40万円〜80万円程度
- 常駐型:月額50万円〜100万円以上(稼働時間によりさらに変動)
※正社員として情シス担当者を1名採用する場合、月額の給与・社会保険料などを含めて35万円〜費用がかかるのが一般的ですが、社内のネットワークやセキュリティ周りを対応できるスキルのある人材を採用するとなると50万円以上かかるケースも珍しくありません。
⑶費用を抑えるコツ
費用を抑えるコツとしては自社の課題はスポットで解決できることか定常で実施する作業かをしっかり見極めることと、依頼する業務をまずは絞り込むことが重要です。
業務に応じてスポット契約、定常業務であれば長期契約を結べば月額費用を抑えることができるケースもあります。
稼働時間や費用感については複数社から見積もりをとることも有効ですね!
6. 失敗しない情シス代行の選び方6つのポイント
⑴対応業務範囲
依頼を検討している企業の対応業務範囲についてはしっかり調査をしておきましょう。
『ヘルプデスクの対応はできるけどセキュリティ対策はできません』というような企業もあります。
自社の依頼したい業務を棚卸することが重要です!
⑵料金体系の明確さ
稼働時間による従量課金か定額支払いで依頼の制限がないか、追加で費用がかかる場合があるかなど料金体系が分かりやすいかを確認しましょう!
対応範囲や料金体系がわかりにくい企業は契約後に『こちらの対応はオプションです』と追加で費用の請求があるなどトラブルにつながりやすいです。
⑶セキュリティ体制(ISMS認証の有無等)
セキュリティ対応やサーバー周りの作業、アカウント管理まで機密性の高い情報を取り扱う為、セキュリティ体制の確認は必須です。ISMSやPマークなど取得状況は一つの判断材料になります。
⑷対応スピード・サポート体制
お問い合わせ対応までの初動の速さ、対応時間は(24時間365日対応可)なども検討材料の一つになります。
いつでも迅速な対応をする業者の場合割高になることが多いです。
⑸ノウハウ共有の仕組み
業務の手順化やFAQの設置、定例での報告の仕組みがあるかどうかは情シス業務の見える化に非常な重要なポイントとなります。また、ドキュメント化に関しては別途で費用がかかるケースも少なくないので注意が必要です。
⑹支援実績
多種多様な規模業種の支援実績があればベストですが、自社と近い業種や規模感の支援実績があるかも大事なポイントになります。営業時に依頼したい業務の支援実績があるかは必ず確認しましょう!
7. 情シス代行の導入の流れ
⑴お問い合わせ・相談
自社のIT体制の課題や依頼したい業務内容を整理、棚卸したうえで、
代行会社に問い合わせます。複数社に相談し比較検討するのが一般的です。
⑵ヒアリング
現状の環境や抱えている課題、依頼したい業務範囲について詳しくヒアリングを受けます。
あらかじめリスト化しておくとより具体的な提案をもらえます。
⑶提案・見積り
ヒアリング内容をもとに、対応可能な業務範囲・体制・料金プランの提案を受けます。
複数社から提案を受けて比較することで、自社に合うサービスを見極めやすくなります。
⑷契約締結
提案内容に合意したら契約を締結します。対応範囲、料金体系、契約期間、セキュリティに関する取り決めなどを契約書に明記し、認識のズレがないよう確認しましょう。
⑸運用開始
契約後、キックオフにて改めて課題の共有や引き継ぎを経て運用が始まります。
運用開始後も定例報告などを通じて、対応状況を定期的に確認していくことが大切です。
8. よくある質問(FAQ)
⑴小規模企業でも依頼できる?
はい!依頼できます。
従業員数十名程度の小規模企業向けに、必要な業務だけを選んで依頼できるプランを用意している代行会社も増えています。まずは自社の課題を伝えて相談してみるとよいでしょう。
⑵一部の業務だけ頼める?
多くの代行会社では、ヘルプデスクのみ、セキュリティ対応のみといった部分的な委託にも対応しています。
負荷の高い部分、専門的な知識がいるなどケースに応じて賢く使いましょう!
⑶情シスが1人もいなくても大丈夫?
社内に情シス担当者が1人もいない状態でも依頼可能です。
ただし、代行会社との窓口となる担当者が1名いると、やり取りがスムーズになります。
⑷契約期間の縛りは?
契約期間は会社によって異なり、月単位の契約から年単位の契約までさまざまです。短期間で契約できるプランもあれば、長期契約が前提の会社もあるため、契約前に解約条件も含めて確認しておくことをおすすめします。
9. まとめ
情シス代行は、ひとり情シスや兼任担当者の負担を軽減し、属人化やセキュリティリスクを抑えながらIT運用を安定させる有効な手段です。
費用相場は業務範囲や契約形態によって幅がありますが、自社の課題に合わせて対応範囲を絞り込むことでコストを最適化できます。まずは複数社に相談し、対応範囲・料金体系・セキュリティ体制を比較したうえで、自社に合う情シス代行サービスを選びましょう。
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