2021年10月28日
ISOの内部監査員資格とは、ISOの内部監査が適切に実施できる能力をつけるためのもので、ISO9001やISO14001を認証取得している企業で保有していると役に立ちます。
ISO内部監査員資格を保有することで内部監査する力量があることが担保されます。
1.ISO内部監査員資格とは
ISO内部監査員資格とはISO9001やISO14001など、ISOを認証取得している企業の内部監査担当者が保有していると役に立つ資格です。
資格取得のための講座を受講すると、「内部監査員認定証明書」や「内部監査員養成講座修了証明書」などの証明書が発行され、その証明書を持っていれば、「内部監査するスキルがある」とみなされます。
ISOの現地審査をご経験された方はご存知かもしれませんが、
審査で「あなたは内部監査を行う力量はありますか?」と審査員から聞かれることがあります。
そんなときに自信をもって返答できる資格としてISO内部監査員資格があります。
しかし、公的な資格ではありませんので、合格の基準は機関によって様々です。
2.ISO内部監査員資格がないとどうなる?
内部監査員資格を持っていない場合、「内部監査員としての力量を担保できない」と現地審査で指摘される可能性もあります。
ISO 9001:2015では力量について下記のように記載しています。
a)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に影響を与える業務をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を明確にする。
出典元:一般財団法人日本規格協会
b)適切な教育,訓練又は経験に基づいて,それらの人々が力量を備えていることを確実にする。
c)該当する場合には,必ず,必要な力量を身に付けるための処置をとり,とった処置の有効性を評価する。
d)力量の証拠として,適切な文書化した情報を保持する。
では、ISO内部監査員において考えてみましょう。
a)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に影響を与える業務をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を明確にする。
つまり内部監査員に必要な力量を明確にする必要があります。
例えば、
①監査技法を知っている
②規格について理解できている
③客観的で公平な立場である
などと、どんな力量が必要なのか明確にする必要があります。
b)適切な教育,訓練又は経験に基づいて,それらの人々が力量を備えていることを確実にする。
必要な力量を確実にするため、明確にした内部監査員の力量が満たない場合は、適切な教育や訓練を行いましょう。
c)該当する場合には,必ず,必要な力量を身に付けるための処置をとり,とった処置の有効性を評価する。
必要な内部監査員の力量を身につけるための処置(教育訓練)をして処置結果が有効であったか、評価しましょう。
d)力量の証拠として,適切な文書化した情報を保持する。
内部監査員としての力量がある証拠を保管しましょう。
3.ISO内部監査員資格を取得する方法3選
ここまでで内部監査員資格の必要性について理解できたと思います。
では、どうすれば内部監査資格を取得することができるのでしょうか?その方法をご紹介します。
その① オンライン講座を受講する
パソコンやiPad、スマートフォンで受講できるオンライン動画視聴型の内部監査員認定講座があります。
講座は1時間~3時間ほどのコンパクトな内容のものが多いです。
オンライン講座は、場所や時間に縛られず、在宅勤務でも受けられますし、忙しい方も業務のスキマ時間に受講することができます。
料金は数千円~1万円の価格設定が多く、比較的手軽に受けることができます。
その② 集合研修で受講する
基礎的な内容からしっかり学びたい方は、ISO内部監査員養成講座に参加するのがおすすめです。
ISOのコンサルティング会社や研修機関が主催しています。
また、講師派遣型で会社に講師を呼ぶことも可能です。
講座は1~3日かけて開催されており、ISOの知識が初心者~中級者の方が多く受講されています。
料金は、3万円~10万円が相場です。
その③ 社内で教育を行い、自社認定をする
外部の講座を受けた従業員が講師となり、社内で講座を開催し、テストを実施するなどして自社認定をすることも可能です。
専門機関が主催するISO内部監査員養成講座と同じクオリティの講座を実施することは難しいかもしれませんが、方法のひとつではあります。
4.まとめ
ISO内部監査員資格とは、ISO内部監査員資格とはISO9001やISO14001などISOを認証取得している企業の内部監査担当が保有すべき資格です。
ISO内部監査資格がないと力量を担保できなず、現地審査で指摘される可能性もあります。
ISO内部監査員資格を取得する方法は、 ①オンライン講座を受講する ②集合研修で受講する ③社内で教育を行い、自社認定をする の3つがあります。
この機会にぜひ内部監査員の資格を取得してみてはいかがでしょうか。
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