2025年1月7日

目次
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- 1.SDGsとは?
- 2.SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」を簡単に解説
- ① 森林の保全
- ② 生物多様性の維持
- ③ 砂漠化への対処
- ④ 土地劣化の防止
- 3.SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」における日本の課題とは?
- ①森林と土地の劣化
- ②生物多様性の喪失
- ③野生動植物の密猟と違法取引
- 4.どのような企業が対象となるのか?
- ①農業、林業、漁業、鉱業など
- ②製造業や小売業など
- ③金融業やサービス業など
- 5.企業の具体的な取り組み事例7選
- ①森林保全活動
- ②持続可能な原材料を調達する
- ③生物多様性の保護
- ④エコツーリズムの推進
- ⑤環境教育プログラムの実施
- ⑥持続可能な農業の支援
- ⑦野生動物保護活動
- 6.私たちにもできる身近な取り組み事例7選
- ①地域の自然保護活動への参加する
- ②森林浴やハイキングなどの自然体験を通じた自然への理解を深める
- ③地元の農産物や食材を支援する
- ④地域のごみ拾い活動に参加する
- ⑤植樹活動や緑化活動に参加する
- ⑥環境に配慮した商品を選ぶ
- ⑦環境保護団体への寄付や支援活動に参加する
- 7.SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」に取組む上での課題
- ①持続可能な資源利用
- ②環境への影響
- ③地域社会との連携
- まとめ
1.SDGsとは?
SDGsとは、国連に加盟する全193か国が達成を目指す国際目標のことです。
Sustainable Development Goalsの略称で、日本語にすると「持続可能な開発目標」です。
経済、社会、環境の3つの側面にまたがり、持続可能な社会の実現を目指しています。
「誰ひとり取り残さない」を基本理念に、17の目標と169のターゲットから構成されています。
2.SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」を簡単に解説

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」は、陸域生態系の保全と持続可能な利用を目指しています。
具体的には、以下のような課題を解決することを目指しています。
① 森林の保全
森林の伐採や違法伐採を抑制し、森林の破壊を防ぎます。
また、森林の再生や持続可能な管理を推進し、森林資源の持続可能な利用を目指します。
② 生物多様性の維持
生態系の多様性を保ち、絶滅の危機に瀕した種の保護や保全活動を行います。
また、生態系のバランスを保つための取り組みを推進します。
③ 砂漠化への対処
砂漠化を防止し、土地の劣化を食い止めるための取り組みを行います。
持続可能な土地利用や灌漑技術の改善などが含まれます。
④ 土地劣化の防止
土地の劣化を防ぎ、持続可能な農業や土地利用を推進します。
過剰な土地利用や過放牧による土地の劣化を防止する取り組みが含まれます。
そして、この「陸の豊かさも守ろう」という目標には、9つのターゲットとAからCまでの具体的な対策が3つ設定されています。
15.1 2020年までに、国際協定に基づく義務に従い、森林、湿地、山地、乾燥地をはじめとする陸上及び内陸淡水生態系とそのサービスの保全、回復、持続可能な利用を確保する。
15.2 2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林破壊を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体での植林及び再植林を大幅に増加させる。
15.3 2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ、洪水の影響を受けた土地を含む劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化のない世界の実現に努める。
15.4 2030年までに、持続可能な開発に不可欠な利益をもたらす山岳生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山岳生態系の保全を確保する。
15.5自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種の保護と絶滅防止を図るため、緊急かつ重要な対策を講じる。
15.6国際的に合意されたとおり、遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を促進し、遺伝資源への適切なアクセスを促進する。
15.7保護されている動植物種の密猟や違法取引を根絶し、違法な野生生物製品の需要と供給の両方に対処するために緊急措置を講じる。
15.8 2020年までに、侵略的外来種の導入を防止し、陸上・水域生態系への影響を大幅に軽減し、優先種を制御または根絶するための措置を導入する。
15.9 2020年までに、生態系と生物多様性の価値を国と地方の計画、開発プロセス、貧困削減戦略と会計に統合する。
15.A生物多様性と生態系を保全し、持続可能な形で利用するために、あらゆる財源から資金を動員し、大幅に増加させる。
15.B持続可能な森林経営に資金を提供するため、あらゆるレベルとあらゆる源から相当量の資源を動員し、開発途上国に対し、保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するための適切なインセンティブを提供する。
15.C持続可能な生計機会を追求するための地域社会の能力を高めることなどを通じて、保護種の密猟や違法取引と闘うための取り組みに対する世界的な支援を強化する。
引用:国連公式サイト
3.SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」における日本の課題とは?
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」に関する日本の主な課題として、以下の点が挙げられます。
①森林と土地の劣化
日本の森林は国土の約70%を占めていますが、過剰な伐採や管理不足により、森林の質が低下しています。持続可能な森林管理を推進し、森林の再生と保全を図ることが求められています。
②生物多様性の喪失
日本は多様な生態系を持つ国ですが、都市化や農地開発、外来種の侵入などにより、生物多様性が脅かされています。特に絶滅危惧種の保護や生息地の回復が急務であり、生物多様性を守るための取り組みが必要です。
③野生動植物の密猟と違法取引
日本国内外での野生動植物の密猟や違法取引が問題となっています。
これを防ぐためには、法規制の強化とともに、消費者の意識向上が重要です。
これらの課題に対処するためには、政府、企業、地域社会が一体となって取り組むことが不可欠です。持続可能な未来を築くために、私たち一人ひとりができることを考え、行動していくことが求められています。
4.どのような企業が対象となるのか?
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」は、自然資源を直接利用する産業でも、そうでない企業においても対象となります。
例えば、以下の通りです。
①農業、林業、漁業、鉱業など
自然資源を直接利用する産業は、森林の保全や生物多様性の維持、土地劣化の防止に直接的な影響を与えます。
これらの企業は、持続可能な資源管理を行うことで、長期的な事業の安定性を確保する必要があります。
②製造業や小売業など
例えば、木材や紙製品を使用する企業は、持続可能な森林管理を行うサプライヤーからの調達を推進することで、目標15に貢献することができます。
③金融業やサービス業など
自然資源を直接利用しない企業でも、投資先や取引先の環境パフォーマンスに影響を与えることができます。持続可能な投資や環境に配慮したビジネスパートナーの選定を行うことで、目標15に関与できます。
どの業界の企業も、CSR(企業の社会的責任)活動の一環として、地域の生態系保全や環境教育プログラムの支援などを通じて、目標15に貢献することが求められます。
以上の理由から、SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」は、どのような企業にも対象となり得るのです。企業は自社の事業活動やサプライチェーン、投資先などを通じて、陸域生態系の保全と持続可能な利用に貢献することが期待されています。
5.企業の具体的な取り組み事例7選
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」に関連して、企業ができる具体的な取り組み事例を以下に7つ紹介します。
①森林保全活動
自社の敷地内や周辺地域にて植林活動を行い、森林の再生と保護に貢献することができます。
②持続可能な原材料を調達する
FSC(森林管理協議会)認証を受けた木材や紙製品を使用することで、森林の保護と持続可能な管理を支援できます。これにより、違法伐採を防ぎ、森林の生態系を守ることができます。。
③生物多様性の保護
自社の敷地内や周辺地域で生物多様性を保護するためのプロジェクトを実施します。
④エコツーリズムの推進
自然環境を保護しながら観光業を営むことで、地域経済と環境保護を両立させます。
⑤環境教育プログラムの実施
社員や地域住民に対して環境保護の重要性を啓発する教育プログラムを提供します。
⑥持続可能な農業の支援
環境に優しく、長期的に安定した農業を実現するための取り組みをサポートすることです。具体的には、化学肥料や農薬の使用を減らし、土壌の健康を保つための技術を導入することが含まれます。
⑦野生動物保護活動
野生動物の保護区を設立し、密猟や違法取引の防止に取り組みます。
これらの取り組みを通じて、企業は陸域生態系の保全と持続可能な利用に貢献することができます。
6.私たちにもできる身近な取り組み事例7選
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」に関連して、私たちにもできる身近な取り組み事例を7つ紹介します。
①地域の自然保護活動への参加する
地元の自然保護団体や地域の環境イニシアティブに参加し、自然環境の保護や再生に貢献します。
②森林浴やハイキングなどの自然体験を通じた自然への理解を深める
自然に触れることで環境への関心を高め、自然の大切さを実感します。
③地元の農産物や食材を支援する
地元の農家や生産者を支援し、地域の持続可能な農業や食品生産に貢献します。
④地域のごみ拾い活動に参加する
地域の清掃活動に参加し、ごみの問題に対処すると同時に地域の美化に貢献します。
⑤植樹活動や緑化活動に参加する
植林や緑地の整備に参加し、地域の環境改善に貢献します。
⑥環境に配慮した商品を選ぶ
環境に優しい製品やサービスを選ぶことで、環境負荷を軽減し、持続可能な消費を促進します。
⑦環境保護団体への寄付や支援活動に参加する
環境保護団体やNPOに寄付や支援を行うことで、環境保護活動を支えます。
これらの取り組みを通じて、私たちは自然環境の保護と再生に貢献し、持続可能な未来を築くことができます。日常生活の中でできる小さな行動が積み重なり、地域や地球全体の環境改善につながります。
7.SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」に取組む上での課題
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」に企業が取り組む際の課題をわかりやすく説明します。
①持続可能な資源利用
企業は資源の持続可能な利用を考える必要があります。森林や土地の適切な管理、水資源の効率的な利用などが重要です。
②環境への影響
企業活動が生態系や生物多様性に与える影響を評価し、最小限に抑える取り組みが求められます。環境への負荷を軽減するための取り組みが必要です。
③地域社会との連携
企業は地域社会と連携し、地元の自然環境や生態系を保護する取り組みに参加することが求められます。地域の自然保護活動や環境教育への支援などが重要です。
これらの課題に取り組むことで、企業はSDGs目標15に貢献し、地球上の陸の豊かさを守るための取り組みを推進することができます。
まとめ
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」は、森林再生や生態系保護を通じて自然環境を守ることを目指しています。企業がこの目標に取り組むことで、持続可能な資源管理が促進され、環境への負荷が軽減されます。また、自然資源の保護は企業の社会的責任を果たすことにもつながり、ブランドイメージの向上や消費者からの信頼獲得にも寄与します。さらに、地域社会との協力を通じて、環境保護活動が広がり、より良い未来を築くことが可能となります。私たち一人ひとりが自然環境の大切さを理解し、行動することで、持続可能な社会の実現に貢献していきましょう。
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