2024年2月22日
企業がSDGsにどのように取り組んでいるのか、業界別で具体的な事例を通じてご紹介します。企業の事業活動を通じてSDGsの取り組みができていることもあります。ぜひ事例を確認しSDGsをビジネスに取り入れることで、社会貢献だけでなく、企業価値の向上にもつなげましょう。
1.なぜ今SDGsが話題になってきているのか?
昨今SDGsというキーワードとカラフルなシンボルマークは皆さまも耳にしたことがあるのではないでしょうか。そんなSDGsがなぜ今、話題になっているか3つの背景から解説させて頂きます。
①環境問題の深刻化
地球温暖化や海洋汚染など、環境問題が深刻化している現在、持続可能な社会を作るための具体的な目標としてSDGsが注目されています。
②企業の社会的責任
企業が単に利益を追求するだけでなく、社会的な責任を果たすべきという考え方が広がっています。その一環として、企業がSDGsに取り組むことが求められています。
③投資の視点
ESG投資(環境、社会、ガバナンスを考慮した投資)が増えてきており、企業のSDGsへの取り組みは投資判断の重要な指標となっています。そのため、企業はSDGsに取り組むことで投資家からの評価を高めることができます。
これらの背景からSDGsは企業や消費者においても取り組みを行うべきものとして普及されています。
2.SDGsの取り組みをいつまでに始めればいい?
SDGsは、2015年に国連で採択され、2030年までの15年間で達成を目指す目標です。そのため、SDGsの取り組みは、すでに始まっています。
そして、SDGsへの取り組みは早ければ早いほど良いと言えます。その理由は以下の通りです。
- 緊急性がある
地球規模の課題が時間とともに深刻化しているため、早期の対策が求められます。 - ビジネスチャンスになる
社会課題解決を通じて新たな市場や顧客を開拓する可能性があります。 - 信頼獲得ができる
企業の社会的責任を示し、顧客や投資家からの信頼を得ることができます。
以上から、SDGsへの取り組みを早く始めることが推奨されます。
3.SDGsの取り組みとは?
SDGsの取り組みは、2030年までに世界的な課題を解決し、持続可能な未来を実現するための国際的な取り組みです。
17の目標と169のターゲットから成り立ち、貧困の撲滅、教育の普及、ジェンダー平等、気候変動対策など、幅広い分野にわたる目標が含まれています。
企業や団体は、自らの事業活動や社会貢献活動を通じて、これらの目標に貢献する取り組みを行っています。
具体的な取り組みとしては、環境への配慮、社会的責任の果たし方、持続可能なビジネスモデルの構築などが挙げられます。
SDGsの取り組みは、企業や組織が持続可能な社会の実現に向けて積極的に貢献することを目指しています。
4.企業にとってSDGsの取り組みはなぜ必要なのか?
SDGsは社会的責任を果たすための枠組みとして位置づけられており、企業が社会的課題に対処し、持続可能な未来を築くための貢献をすることが求められています。
また、SDGsの達成に向けた取り組みは、企業のイメージ向上やブランド価値の向上につながることが期待されています。さらに、SDGsに取り組むことで、新たなビジネスチャンスを見つけることができる可能性があります。
また、SDGsへの取り組みは、社内外のステークホルダーとの良好な関係構築にもつながります。
これらの理由から、企業にとってSDGsの取り組みは必要不可欠と言えます。
5.SDGsに取り組む企業はどんな企業?
SDGsは大企業から中小企業まで幅広く取り組まれています。
なかでも大企業は、自社の影響力やリソースを活用して、より大きな社会的課題に取り組むことができます。
また、持続可能なビジネスモデルを構築し、世界的な課題に対処するためのリーダーシップを発揮することが期待されています。
一方、中小企業は、地域社会や地域経済に密接に関わっており、SDGsの達成において重要な役割を果たすことができます。中小企業は、地域社会のニーズに合わせた取り組みやイノベーションを通じて、持続可能な社会の実現に貢献しています。
結局のところ、SDGsに取り組む企業は、自社の事業活動が社会や環境にどのような影響を及ぼしているかを理解し、その影響を最小限に抑えるか、あるいはプラスの影響を最大化するような取り組みを行う企業のことを指します。
具体的には、製品のライフサイクル全体を通じて環境負荷を低減する取り組み、従業員の福利厚生やダイバーシティの推進、地域社会への貢献活動などの取り組みを通じて、企業のブランド価値や信頼性を高め、持続可能な成長を実現する企業です。
6.SDGsの取り組み事例
SDGsの取り組み事例として、どの企業も共通して取り組みが可能なものをいくつか紹介します。
- ハラスメント教育推進
- 差別のない雇用環境の実現や役職登用
- 近隣や地域の清掃活動への参加
- 防災訓練や災害時の備蓄準備
- 専門スキル向上のための資格取得支援
- 環境にやさしい製品を利用する
- 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入
- オフィスや工場などのLED化
- 契約書や会議資料など印刷を減らし、ペーパーレス化
- リモートワーク推進
- 売り上げの一部を支援活動に寄付
- 地方創生に貢献
7.業界別SDGsの取り組み事例
次に業界別でのSDGsの取り組みとして、大きく分けて製造業・建設業、IT関連サービス業、その他サービス業の取り組み事例をご紹介します。
■製造業
- バイオマス・再生PET・低温燃焼材など、環境に配慮した素材の使用
- 製造工程で発生する不良率の低減、端材の再利用
- 水資源や土壌の汚染防止措置
- 食品廃棄の削減
■建設業
- 気候変動や自然災害に対応しうる、持続可能性のある計画・設計・デザイン
- 生物多様性に配慮した緑化・造園計画の実施
- 水の汚染を防ぐための技術開発
- 廃棄物リユースやリサイクル
- 排ガス規制・低騒音型の機械の使用により環境負荷を低減
- 障がい者や高齢者など、すべての人が利用しやすい建物の建設
■IT関連サービス業
- AIによって最適な販売数を予測し無駄な発注を抑える仕組みづくり
- AIを導入して人材不足を解消
- システム開発による業務効率化への貢献
- フレキシブルな勤務体系や時短勤務の実現
- チャットツールを用いた円滑な意思決定システムの実現
8.SDGsでかかる工数は?
SDGsに取り組む際、以下の図のようなPDCAサイクルを回します。
具体的には、計画として目標の設定・取り組みの計画立案をし、その上でSDGs活動を実施する。その後点検として計画通りに実施できたか確認し、最後の評価・改善を行うというプロセスが一連の流れとなります。
これらは企業の業務に新たな工数として発生してきます。
企業でよくある項目としては以下のことがあげられます。
人手:SDGsを進めていく人材の確保、委員会、専門部隊の立ち上げ
時間:SDGsに関する調査及び勉強、SDGsの時流、事例調査などの時間が発生
コスト:SDGsに基づいた設備の投資、コンサルタント投資費用
また、SDGsの17の目標と169のターゲットを全て把握し、自社のビジネスとどのように結びつけるかを考えることも大きな課題となります。
さらに、取り組みの進捗状況を定期的に報告するための体制作りも必要です。
しかし、これらの手間は、企業の持続可能な成長や社会貢献につながる重要な投資とも言えます。
9.SDGsに取り組まないとどうなる?
SDGsに取り組まないと、地球規模で見たときには環境破壊、気候変動、貧困、飢餓、不平等などの問題が深刻化する可能性があります。
これらの問題は、人類全体の生活の質や生存に直結する重大な課題であり、解決を怠ると将来的には地球上の生命体全体に影響を及ぼす可能性があります。
また、企業においてもSDGsに取り組まないと、ビジネス上のリスクが増大する可能性があります。
例えば、環境に配慮した製品やサービスを求める消費者のニーズに応えられない、あるいは環境規制に対応できないといった問題が生じる可能性があります。
さらに、社会的な評価や企業のブランドイメージにも影響を及ぼす可能性があります。
例えば、各県や自治体ではSDGsに取り組んでいる企業の一覧が公開されており、それを参考に業者を選定しているという意見もあります。そのため、企業のイメージが気づかぬうちに低下する可能性があります。
したがって、SDGsに取り組むことは、地球規模の課題解決だけでなく、企業の持続的な成長や競争力維持にも直結する重要な課題になりつつあります。
まとめ
今回はSDGsの取り組みの中でも企業が共通してできることや業界別での事例をご紹介しました。
これらの事例からもわかるように、SDGsの取り組みは単に社会貢献活動として行うだけではなく、企業の成長戦略としても重要な役割を果たしています。
また、消費者や投資家からの評価も高まり、企業価値の向上にも寄与しています。
SDGsに取り組まない企業は、社会の変化に対応できず、競争力を失う可能性があります。
一方で、SDGsに積極的に取り組む企業は、新たなビジネスチャンスを見つけ、企業価値を高めることができます。
これからも、各企業に対してもSDGsへの取り組みはさらに重要視されることが予測されるため、企業一つ一つがSDGsの目標に向けて行動を起こすことが重要です。
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