2016年2月12日
本日はISO9001新規取得したら不良は減るのかをテーマにお話しさせていただきます。
目標設定の重要性
製造業の企業では不良は重要視されるテーマですよね。不良が削減できれば顧客満足を助けることができます。私たちがお手伝いしているお客様には不良の監視を目標に含んでいるお客様が多いです。
ISO9001は目標達成するためのマネジメントシステムです。ISO9001は顧客満足を実現するために目標を設定し、その目標を達成する会社になるよう運用していきます。さまざまな角度から顧客満足度を調査、分析することでお客様の芯のニーズや自社製品の問題点を把握できます。それらに対応することで顧客満足が実現できます。
目標は達成度が判定可能な目標にしなければなりません。これは要求事項で求められています。なので、目標を不良の削減にした場合、「不良率〇%」など明確に設定します。
目標は、必ずしも達成できる数値にする必要はありません。あくまでも目標なので、例え達成できなくても、達成できなかった原因を分析し、来年達成できるように対策を打っていければ問題ありません。目標を設定したら従業員一人一人が達成できるように活動していきます。
ISO9001はPDCAサイクルをしっかり回していかないといけません。ご存じな方も多いと思いますが、目標の設定がPの計画、実行がP、達成状況のチェックがC、目標が達成できていなければ原因を分析し対策を実行がAです。
目標を設定したら次は目標の達成状況を会社が決めたタイミングでチェックします。毎日、毎週、毎月、四半期、半期等チェックするタイミングは社内で決めることができます。
達成状況をチェックして実行までに時間がかかり過ぎると翌月の目標を達成することが困難になります。
そうならないためにもチェックが終わったら直ちに対策を実行に移すことが重要になります。目標の未達成時に実行する対策が重要です。未達成時の対策が必ずしも効果的とは限りません。そのため、何度もチェックを行い、効果が出る対策を見つけていかなくてはなりません。
目標が達成できない会社の例
目標が達成できない会社の例をいくつか挙げます。
■実行しかできない会社
・目標が明確でない
・日常業務のみ行っている
■計画だけの会社
・目標を作成だけしてチェックを行っていない
・目標達成のために動けていない
■計画と実行だけの会社
・目標を作成し達成のために頑張る
・目標と実績を比較しない
■見直しが出来ていない会社
・目標と実績の対比は出来ている
・未達成時の対策が検討、実行が出来ていない
■形式上PDCAサイクルを回している会社
・未達成時の対策は実行している
・対策が効果的だったかのチェックをしない
目標がうまく達成できていない時は振り返って上記のケースに該当してないか検討してみてください。
製造業のお客様事例
さて、本日のテーマはISO9001を新規取得したら不良が減るのか ですね。
率直に言うと、ISO9001を取得したから不良が減るということはありません。ただ、不良が減るようにPDCAサイクルを確立させマネジメントシステムとして社内で運用できるように進めることが可能となります。
ここで1社ISO9001を取得した製造業のお客様をご紹介します。
このお客様は板金加工、レーザー加工を行っています。
ISO9001を取得しようと思ったきっかけは、取引先からの要求でした。中国の工場では既に取得していたので日本の本社でも取得を検討していた時に、お客様からもお願いされたようです。
既に社内では品質方針と目標が掲げられていましたが、社内に掲示されているだけで実際の行動に落とし込めていませんでした。
お手伝いが決まってから社内の目標をより明確にし、訪問の度に進捗をチェックさせていただきました。
もともと、不良が出ても報告がしっかりされていなかったので、目標の進捗確認を頻繁に行うことによって不良の監視が強化されることになりました。また、工程の管理方法も見直しが進んで、いろんなデータが集まるようになりました。不良が出る傾向など分析できる機会が増えてきました。目標が明確になり、達成、未達成の原因をその都度話し合うことができることが出来るようになり、不良に対する意識の変化はもとより、社内の課題も見えるようになってきました。
ISO9001取得が直接不良を減らしていくことに影響は及ぼしません。しかし、ISO9001取得に向けて社内のマネジメントシステムを構築し、運用することで不良軽減に役立てることは可能だと思います。不良が減らせるかは、社内の問題なので社内の課題として向き合っていく事が必要です。
ISO取得において質問やご不明なことがございましたら弊社へお問合せしていただけたらと思います。
それでは、次回もどうぞよろしくお願いします。まだまだ寒い日が続きますので、ご自愛くださいませ。
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