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ISO14001の環境側面とは?有益な環境側面と例を紹介します!

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2023年6月2日

ISO14001の環境側面とは?有益な環境側面と例を紹介します!

ISO14001の環境側面とは、会社の活動によって起こる環境への影響を指します。
環境負荷(マイナス)と有益な環境側面(プラス)があり、例として「マイナス:ごみの排出による環境破壊」「プラス:ごみの収集による環境改善(リサイクル)」があげられます。

1.ISO14001における“環境側面”とは

環境側面とは、JISQ14001:2015  3用語及び定義 によると、

▼環境側面(environmental aspect)
環境(3.2.1)と相互に作用する、または相互に作用する可能性のある、組織(3.1.4)の活動又は製品又はサービスの要素。
引用:ISO14001:2015 環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引

とあります。原語ではenvironmental aspectですが、英語を母国語とする英米人でもピンとこない、という人がいます。分かりやすい日本語でいえば「環境に影響しうる要因」だそうです。

もう少し嚙み砕くと、「環境に影響を与える組織の活動(プロセス)」と言えます。

続いてJIS本文を見てみると、

組織は、ライフサイクルの視点を考慮し、組織の活動、製品及びサービスについて、組織が管理できる環境側面及び組織が影響を及ぼすことができる環境側面、並びにそれらに伴う環境影響を決定しなければならない。

引用:ISO14001:2015 環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引

とあります。

これらを分かりやすく製造業のプロセスに例えると、製品の原材料が作られるところ~製品が販売され、消費、最終的に廃棄されるところまでを考慮し、自社の仕事が環境にどのような影響を与えるかを決定しなさいということです。

注意すべきは「ライフサイクルの視点を考慮する」という記載です。
つまり、自社内のプロセスだけでなく社外も含めて一連の環境影響を考える必要があります。

また、環境側面を決定するに際し①変更 ②非通常・合理的に予見できる緊急事態を考慮することも求められています。

つまり、計画通り・理想通り進んだ場合のプロセスだけでなくヒューマンエラーや天災、事故など想定できるマイナス要素を考慮して、環境側面を決める必要があります。

2.ISO14001における環境の定義

JISQ14001:2015 3 用語及び定義 によると、環境とは、

▼環境(environment)
大気、水、土地、天然資源、植物、動物、人及びそれらの相互関係を含む、組織(3.1.4)の活動をとりまくもの。引用:ISO 14001:2015 環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引

とあります。

環境への影響を考えるにあたり、これらの要素に注目すると良いということです。

例えば、「モノを燃やすプロセス」があるとします。

それぞれの目線で考えてみましょう。
 大気   → 二酸化炭素の発生、煙の発生
 水・土地 → 消火活動で灰が混ざった水が土地に流れ込む
 天然資源 → 火をつける為のガソリンなどエネルギー資源の使用…等

こんなところでしょうか。
「モノを燃やすプロセス」を大気や水、土地といった側面で考えてどんな影響があるかを考えてみましょう。

3. ISO14001における有益な環境側面とは

ここまではどちらかというと環境負荷(マイナス)の話をしてきました。
続いて有益な環境側面(プラス)についても触れていきます。

そのプロセスによって、環境影響を低減することができれば有益な環境側面と考えることができます。

例えば、製造途中で発生した不適合品を材料として再利用するケースは有益な環境側面と考えることができます。
(厳密にいえば、不適合品を材料に戻す過程でエネルギーが使用されるため、環境影響はあります)

3R(Reduce,Reuse,Recycle)に関わるプロセスは有益な環境側面と考えると分かりやすいですね。

他にも、リサイクル業の企業であれば事業そのものを有益な環境側面と捉えることができたり、グリーン購入の推進で環境負荷物質を減らすという選択も有益な環境側面と言えます。

4. ISO14001の「環境側面」と「環境影響」の違いについて

「環境側面」と「環境影響」の違いについて、JISQ14001:2015 3 用語及び定義 によると

▼環境側面(environmental aspect)
環境(3.2.1)と相互に作用する、又は相互に作用する可能性のある、組織(3.1.4)の活動又は製品又はサービスの要素。引用:ISO 14001:2015 環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引

▼環境影響(environmental impact)
有害か有益かを問わず、全体的に又は部分的に組織(3.1.4)の環境側面(3.2.2)から生じる、環境(3.2.1)に対する変化。引用:ISO 14001:2015 環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引

一見同じような表現に思えますが、少し違います。
環境側面は「組織活動の中で、環境に影響がありそうな要素」と考えてください。
例えば、機械加工(プロセス)における油の使用(インプット)や廃油の発生(アウトプット)が
環境側面に該当します。

環境影響とは「環境側面から生じる、環境に対する変化」のことです。つまり環境側面を洗い出すことで、おのずと環境影響も特定されます。
例えば、機械加工(プロセス)における廃油の発生(アウトプット)から想定される土壌汚染(環境影響)などです。

環境影響を正しく洗い出すために、自社の活動・サービス(プロセス)を正確に把握し、環境側面を漏れなく考慮することが大切でしょう。

5. ISO14001の環境側面の具体例紹介

環境側面・環境影響の具体例です。

活動・サービス社用車を使っての営業活動
環境側面【インプット】天然資源(ガソリン:石油)の使用
【アウトプット】排気ガスの発生

環境影響大気汚染
活動・サービス機械加工
環境側面【インプット】(機械)油の使用
【アウトプット】廃油(汚れた機械油)の発生
環境影響土壌汚染、水質汚濁、大気汚染
活動・サービス検査(不良品の発生→再製造)
環境側面【インプット】(機械)油の使用
【インプット】天然資源の使用(再製造時)
【アウトプット】排気ガス、廃油の発生
環境影響土壌汚染、水質汚濁、大気汚染

特定した環境側面及び環境影響を文書化しておく必要があります。
マトリックス表として文書化されるケースが多いです。

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6.著しい環境側面とは

著しい環境側面とは、「洗い出した環境側面の中でも、重大な影響を与える可能性があるもの」です。

著しい環境側面を決めるためには色々な方法がありますが、基準は自社で決定することができます。

例えば組織の状況(規模、フェーズ)、ステークホルダーの要望、経営者の判断など、自社で重要だと思う基準を確立すればよいのです。

7.著しい環境側面はどのように決定すれば良いのか?

著しい環境側面は目標管理していきます。

自社で既に取り組んでいる目標があるのであれば、
それに付随する環境側面を著しい環境側面として管理するということも可能なのです。

例えば、ISO9001を取得している企業の場合、ISO9001の目標と繋げてしまうこともできます。

品質目標歩留まりの向上(原料ロスが減る)
環境目標不良削減(廃棄物が減る)
著しい環境側面【インプット】天然資源の使用(原料追加、再製造)
【アウトプット】排気ガス、廃油の発生

まとめ

いかがでしょうか。
規格独自の表現が多く、難しいイメージを持ってしまいがちですが嚙み砕いていけば難しい内容ではありません。

ISO14001の為に独自に何かやるという方法ではなく、今ある活動を生かすことを忘れずに、ISOに取り組んでもらえれば幸いです。

具体的に自分たちの会社ではどうできるかなど、解決イメージが気になる方は当社にお問合せください。

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